【R18】VRMMO 最強を目指す鍛錬記

市村 いっち

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治癒術師 クレア・キャンベル

魔法剣士 シオン(1)

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 アジムが性転換薬の入った酒瓶を隠し持って酒場に足を踏み入れると、大きなテーブルに陣取った三人がクレアとアサヒの身体を大声で話していた。クレアもアサヒもそれぞれにいい女だが、飯時にだのだのの話はしたくない。

「アサヒとクレアは良かったがな。
 筆おろししたばかりのみたいでみっともないぞ」

 アジムが言うと一気に静かになった。
 それなりに経験を積んで金もある顔のいい冒険家たちなのに、三人そろって童貞だったらしい。

 居心地は良くなったが少し悪いことをしたか。

 そう思ったアジムは苦笑しながら自分が食べていた癖は強いが中々に美味い羊肉の胃袋詰めハギス鮭の燻製スモークサーモンなどをチーズやジャガイモと一緒に勧めてやった。酒は炭酸の弱い黒ビールで食べ物の癖に負けない濃厚な味わいが旨い。

 酒と食べ物を勧められた三人はぎこちなくそれを口にしていたが、しばらくすると気が緩んだのか自分たちを含めたパーティの話やそれまでの冒険の離しで盛り上がる。

 同じ村の幼馴染でパーティを組んだらしい。

 それとなく話を向けてみると、三人からクレアへの想いがにじむ。
 それと同時にクレアを掻っ攫ったアサヒに対する複雑な感情もあったようだ。

 だが、二人ともと親しいが故に複雑だったパーティ内での関係も、二人を襲い、その身体を貪った後には、雌穴としての興味しか残らない。

 アジムに勧められるまま存分に酒を飲んだ三人は、想いを抱いていた少女と、その少女を掻っ攫った少年だったはずの少女の、未成熟だが精を吐き出すには最高の肢体を思い起こして股間のものをたぎらせる。

「そろそろ戻るか」

 そんな様子を見てとったアジムは酒とグラスを手に腰を上げる。
 女を知ったばかりの三人がそれに逆らうはずもない。

 アジムが三人を引き連れてぞろぞろと部屋に戻ると、クレアとアサヒはベッドにおらず、汚された身体を少しでも綺麗にしようとしたのか奥のシャワールームから水音が聞こえている。いきり立った三人が二人を襲おうとシャワールームに向かおうとするのを、アジムは手近に居たシオンの尻を蹴り飛ばして止めた。

「俺は精液臭い女を抱きたくないんだよ。
 綺麗になって出てくるまで酒でも飲んで待てよ」

 アジムはそう言って酒場から持ち込んだグラスに酒を注いだ。
 中身は当然、隠し持っておいた酒と性転換薬が混ざったカクテルだ。

 アジムがどかりとソファに腰を下ろし、自分の酒が飲めないのかとばかりに睨んでやると、三人は自分たちに女をあてがってくれた男に逆らえない。カオルとユズリハは媚びる笑みを浮かべてグラスを手に取り、蹴り飛ばされて床に転がされたシオンも尻をさすりながら不服そうだがカクテルが入ったグラスに手を伸ばした。

 アジムはそれを見てにんまりと笑い、酒場から持ち込んだ別の酒を自分のグラスに注いで三人に向かってそれを掲げる。

「いい女が抱けることに感謝して、乾杯だ」

 アジムの言葉に三人も欲望をあらわにして笑う。
 アジムは言葉が自分たちに向けられていることを理解できない三人を嘲笑いながら、手の中の酒を一息に飲み干して見せた。

 三人もそれに合わせて同じように手の中の酒をあおり、

「あ、あぁ……!?」
「なんですか、これは……っ!?」
「ぐ、うぐぅうぅぅ……!!」

 手からグラスをすべらせた。
 三人が床に膝をついて倒れ込み、身体が作り変えられる感覚に身を捩らせる。

「さて、どんな姿になるか、楽しみだな」

 アジムは言いながらソファから立ち上がり、ユズリハに歩み寄った。膝をついて蹲っているユズリハの首に後ろから腕を絡め、がっちりと固定して締め上げながら引きずり起こす。身体が変わっていく感覚に悶えるユズリハはアジムの成すがままだ。アジムほどではないが、それなりに体格の良いユズリハの足が地面から離れる。

「か、は……!」

 アジムの腕が首に食い込み、呼吸が奪われる。ユズリハは身体が変わっていく違和感に襲われながらも首に食い込んだ腕に爪を立て、足をばたつかせて抵抗するが、アジムの腕はびくともしない。

 アジムはユズリハの必死だが無意味な抵抗と、手の中で柔らかさを増していく感触を楽しむ。ごつごつとした身体が丸みを帯びてふくよかなものになっていく。頭の上から見下ろす胸元は、胸板から大きな乳房になって盛り上がってきた。足をばたつかせると大きな尻がアジムのものをこすってきてたまらない。汗の匂いさえも女のものに成り代わり、甘さを帯びてアジムの雄を刺激してくる。

「……ぁ……!」

 素晴らしい雌の身体になったユズリハが、自分の腕の中で呼吸を求めてあえぐ。どこも熟れきった雌の身体なのに幼ささえある愛らしい顔が、息ができずに力と意識を失っていく。栗色の瞳から意思が抜け落ち、空気を求めていた口の端から唾液を伝わせ、アジムの腕をひっかき続けていた腕が最後にアジムの腕を強く引っ掻いて、だらりと落ちた。
 暴れていた足も垂れ下がり、完全に意識を刈り取ったアジムはユズリハを開放する。

 どかり、と。
 受け身を取ることもないユズリハの身体は、床に投げ落とされて転がった。

「さて」

 呟いたアジムは視線を残る二人に向ける。
 アジムがユズリハの意識を刈り取っている間に、性転換は終わっていた。

「何しやがる!」
「ふざけないでください!」

 カオルとシオンが高い声で怒鳴る。

 カオルはユズリハ以上に女性らしい身体になっていた。身長はクレアとそう変わらないのに、胸や尻はユズリハに負けない。手入れのされていないボサついた黒髪の上に、三白眼気味で目つきは悪いが、十分に美人だ。鋭さと怠惰な印象が同居するその顔を快感に泣かせてやりたくなる。

 男でも美人顔だったシオンは街を歩けば老若男女が振り返る美貌を手にしていた。切れ長の鋭すぎた青い瞳は柔らかさを帯びて海色の宝玉となった。背中まで流れる白金の髪ときめ細やかな肌は光を纏うようだ。だがその美しさはどこか傲慢を感じさせ、思うまま踏みにじりたくなる。

「どうするか」

 敵意に満ちた二人を前に思案する。
 狭い室内だ。お互いに武器も鎧も身につけていない状況での一対一なら問題ないが、二対一となると話が違う。カオルもシオンもアジムに怒りを向けながら、冷静に部屋に置きっぱなしにしていた自分の得物に目を走らせている。一人を相手にしている間にもう一人が剣を取りに走るだろう。剣を手にされると鎧を身につけていないと面倒なことになってしまう。

「カオルは私たちがいただいてもいいですか?」
「おぉ?」

 アジムが思案していると、いつの間にかシャワールームに居たはずのクレアが近づいてきていた。
 クレアの背に隠れるようにしてアサヒも一緒だ。
 二人共はだかのままで、アサヒはクレアに隠れているが、クレアの方は隠そうともしない。

「私をアジムさんに差し出す話を最初にしたのはカオルですし、
 アサヒを襲ったのもカオルが最初でしたから」

 アジムが目を向けると、クレアはねっとりと笑みを浮かべていた。
 その目はひどく冷たく、そして恨みに満ちていた。

「後で俺も抱きたいんだ。
 壊しちまうなよ?」

 アジムの許可を得てクレアは嬉しそうに頷いた。

「アサヒ」
「うん」

 声をかけられたアサヒがクレアの背中から出てくると、そのまま躊躇いなくカオルに向かって頭から突っ込む。

「嘘だろ!?」

 あまりに迷いのない動きに不意を突かれたカオルが、アサヒの突進を避けきれずにもつれ合って床に転がる。そこへクレアがのしかかり、カオルの姿は二人の裸身で見えなくなった。

「さて、それじゃあ、
 俺の相手をするのはアンタになったな」

 カオルの焦りが混じった怒声とクレアとアサヒの粘ついた感情が乗った笑い声を背に、アジムがシオンに向き直ると、シオンは

「てめぇ!」
「<脱水デヒドレイション>!」

 アジムがカオルを襲うクレアとアサヒを見ている間に<集中>を終わらせていたシオンの魔法が、咄嗟に魔法を阻もうと動きかけたアジムを襲う。

 それは対象の体内の水分を奪う、水の魔法使いが必殺を期して放つ魔法だった。目の水分を奪われれば視力を維持できなくなるし、脳や内蔵の水分が奪われればそのダメージは計り知れない。鼻や口の粘膜から水分が奪われるだけでもそれを無視して動作を継続できるものは少ないだろう。

「っ、かっ……!」

 突然水分を奪われ目や鼻、喉に襲った痛みに、アジムが足元を揺らがせた。

 それを好機と見たシオンが自分の剣を求めて走る。
 だが、アジムの横をすり抜けようとした瞬間に、身体の動きを止められた。
 見ればアジムの丸太のような腕がシオンの腕を掴んでいた。

「このっ……!」

 腕一本の力であれば振りほどける。
 そんな甘い考えでシオンはアジムの腕を振りほどこうと暴れるが、そもそも走っていたシオンを容易く片腕で止めてみせたのだ。一度動きが止まったシオンが振りほどけるほど、アジムの握力はゆるくない。

 判断を誤って無駄な時間を使ってしまったシオンが無意味に暴れている間に、アジムが視力を取り戻す。

「あ~、目が痛ぇ……
 喉も鼻もカラカラじゃねぇか、クソが!」

 アジムが喉や鼻を擦りながら、何度瞬きしても赤いままの目を向けてくるのに、シオンは背筋を凍らせるが、それでも経験のある冒険家らしく抵抗を諦めない。

「<水のウォーター・……」
「オラぁ!」

 魔法を放とうとするが、それよりもアジムが腕を振るうほうが早かった。

 大きな音を立てて頬を張られる。衝撃でふっ飛ばされそうになるが、掴まれていた腕がそれを許してくれない。掴まれた腕に吹っ飛ぶことを阻まれて床に膝を付けば、胸ぐらを掴んで引きずり起こされ、更に平手打ちが飛んでくる。

「舐め腐った真似しやがって!」

 分厚く頑丈なアジムの手で、ぱぁん、ばぁんと、何度も容赦なく頬を張られる。
 大き過ぎるアジムの手が耳まで叩いていたのか、耳の奥がキンキンする。胸ぐらを掴んだままで衝撃が逃せず頭に残って、朦朧として何も考えられない。

「や、やめっ、て……やめ……」
「大人しくしてりゃそれなりに可愛がってやったものを。
 優しくしてもらえると思うなよ!」

 アジムは叩かれ続ける顔をかばおうと腕を上げたシオンを、胸ぐらを掴んでいた腕でベッドに投げ飛ばした。
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