7 / 7
壮大なる復讐計画
しおりを挟む
それからしばらくすると、マーガレット様が病に倒れ離れに移られた、と知らせが入った。
毒杯か?もしくは生涯幽閉かはまだ分からないが、王太子妃が表舞台から降ろされたのは確かだった。
それとほぼ同時に、スイッチ国国王より正式な書簡が届いた。
ミザリーへマーガレット様の子供であるジェファーソンとの婚約の打診だった。
「マーガレット様、いろいろ動いて下さったみたいね…」
ではこちらも始めますかね?
壮大なる復讐計画をーー。
その後、マーガレット様の後ろ楯であった公爵家は予定どおり潰され、ジェファーソン様は王太子教育が始まった。
ミザリーへの婚約の打診は、ジェファーソン様への教育の進み具合と、ミザリーが真実を知りどうしたいか?で判断することになった。
そのため、ある程度判断がつく10才頃まで保留にすることになった。
ウィリアムズ殿下からは何度も双子に会いたい旨連絡があったが、ジェファーソン様の教育に力をいれて欲しいと都度お断りした。
(私は10年も王太子妃教育を受け、追放されたんだから……!)
それくらい生温いくらいだ。
一方、ブラウン公爵家への制裁は容赦なく続き、没落寸前になった。
ブラウン公爵家の領地は勿論、将来的にはジェファーソン様とミザリーが納める予定だ。
そしてーー。
数年後に私たち夫婦に男の子が産まれていた。
10年が経過しウィリアムズ殿下は真実を全てジェファーソン様に伝えたそうだ。
ジェファーソン様は、全てを受け入れミザリーを守る決意をしたという。
一方、ミザリーにも真実を伝えた。
「お母様、私……この婚約をお受けします!」
「ミザリー、無理しないで?」
「……どうせ嫁ぐのならば、ポンコツそうな実のお父様があるスイッチ国に行けば、私を虐げる人なんていないはず。おまけに……ジェファーソン様は、絶対に私を裏切れないでしょう?何より、私が男の子を産めば、次期スイッチ国の国王の座はその子のもの。だとしたら……スイッチ国は、キリンダー国の支配下になるも同然……!」
「……まあ、ミザリーったら。賢いですこと。ええ、その通りよ。あなたの弟がキリンダー国王になる可能性が高いから……。あのスイッチ国王家なんて滅んでしまえばいいのよ!」
「……ミリアは怖いなあ。壮大なる国家乗っ取り計画か?復讐計画か?」
「まあ、ラインハルト様……!これは単なる外交でしてよ?」
私は自分を虐げたあの王家を絶対に許さないと決めたあの日から計画したのだからーー。
ちなみに、双子の片割れであるロビンソンは、私の実家の公爵家に養子にいくことになったのは言うまでもない。
ーー良い国に導く。
あとはそれだけだった。
(完)
毒杯か?もしくは生涯幽閉かはまだ分からないが、王太子妃が表舞台から降ろされたのは確かだった。
それとほぼ同時に、スイッチ国国王より正式な書簡が届いた。
ミザリーへマーガレット様の子供であるジェファーソンとの婚約の打診だった。
「マーガレット様、いろいろ動いて下さったみたいね…」
ではこちらも始めますかね?
壮大なる復讐計画をーー。
その後、マーガレット様の後ろ楯であった公爵家は予定どおり潰され、ジェファーソン様は王太子教育が始まった。
ミザリーへの婚約の打診は、ジェファーソン様への教育の進み具合と、ミザリーが真実を知りどうしたいか?で判断することになった。
そのため、ある程度判断がつく10才頃まで保留にすることになった。
ウィリアムズ殿下からは何度も双子に会いたい旨連絡があったが、ジェファーソン様の教育に力をいれて欲しいと都度お断りした。
(私は10年も王太子妃教育を受け、追放されたんだから……!)
それくらい生温いくらいだ。
一方、ブラウン公爵家への制裁は容赦なく続き、没落寸前になった。
ブラウン公爵家の領地は勿論、将来的にはジェファーソン様とミザリーが納める予定だ。
そしてーー。
数年後に私たち夫婦に男の子が産まれていた。
10年が経過しウィリアムズ殿下は真実を全てジェファーソン様に伝えたそうだ。
ジェファーソン様は、全てを受け入れミザリーを守る決意をしたという。
一方、ミザリーにも真実を伝えた。
「お母様、私……この婚約をお受けします!」
「ミザリー、無理しないで?」
「……どうせ嫁ぐのならば、ポンコツそうな実のお父様があるスイッチ国に行けば、私を虐げる人なんていないはず。おまけに……ジェファーソン様は、絶対に私を裏切れないでしょう?何より、私が男の子を産めば、次期スイッチ国の国王の座はその子のもの。だとしたら……スイッチ国は、キリンダー国の支配下になるも同然……!」
「……まあ、ミザリーったら。賢いですこと。ええ、その通りよ。あなたの弟がキリンダー国王になる可能性が高いから……。あのスイッチ国王家なんて滅んでしまえばいいのよ!」
「……ミリアは怖いなあ。壮大なる国家乗っ取り計画か?復讐計画か?」
「まあ、ラインハルト様……!これは単なる外交でしてよ?」
私は自分を虐げたあの王家を絶対に許さないと決めたあの日から計画したのだからーー。
ちなみに、双子の片割れであるロビンソンは、私の実家の公爵家に養子にいくことになったのは言うまでもない。
ーー良い国に導く。
あとはそれだけだった。
(完)
応援ありがとうございます!
1
お気に入りに追加
256
この作品は感想を受け付けておりません。
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる