次期聖女はシークレットベイビー

紅位碧子 kurenaiaoko

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23.理由(エルフィ視点)

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大きくて吸い込まれそうな漆黒の瞳が、俺を悲しそうに見上げている。

かつて、この森で俺を救ってくれた少女は、紛れもなく立派で利発そうな淑女に成長していた。

あまりにも純粋な彼女が眩しすぎて、ついつい冷たい口調になってしまう。

本心は、申し出通りに冒険者見習いをしてもらいたい。

ずっと彼女の傍にいたい。

が……。

(……理由か)

簡単に言えば、単に

次期公爵であり、彼女の兄からスーがここに来るいきさつを聞いた。俺は正直、チャンスだと思った。

だが、次期公爵アイツは、冒険者見習いを拒否するように、と条件をつけられた。

敵に回せない相手なために、条件は絶対だった。

ただし、冒険者見習い以外なら、何をさせてもよい、と。

その条件をのむかわりに、俺はとある条件を提示していた。

お互いの利益が一致した取引だった。

のだが……。

実際にスーがやって来て、顔を見た途端その決心が揺らぎそうになった。

あんな顔でおねだりされたら、思わず頷いてしまいそうになる……。

まずは、拒否だ、拒否。

冒険者見習いは何としても拒否、だ。

だが、冒険者見習い以外なら何をしても良いと言われている。

それならば……。

頭の中であれこれ計画する。

そして俺は俺の考えを口にした。
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