おっさんが願うもの 〜異世界行ったらイケメンに大切にされ、溺愛され、聖女と呼ばれ、陰謀に巻き込まれ。それでも幸せ目指して真面目に頑張ります〜

猫の手

文字の大きさ
215 / 356
キドナ編 〜謀略の考察〜

210.おっさん、初体験再び

しおりを挟む
 背後から抱きしめられ、背中をディーに預ける形で振り返るようにのけぞり、唇を重ね合った。
 ディーの舌が唇を舐め、甘噛みされる。手は胸元に周り、優しく揉みしだきながら乳首を指先でクリクリと撫でられ、時折指先で弾かれる。
「あ、ん」
 ピンッと弾かれる度にゾクッと腰の辺りに鈍い痺れるような疼きが起こり、小さく震えながら喘ぎ声を漏らした。
 ロイは翔平の膝裏に手を掛け、片足を大きく開きながら、腹部にキスを落とし、臍に舌先を差し入れてぐりぐりと押した。その途端、翔平の体がビクンビクンと跳ね、ディーと重ねた唇の隙間から喘ぎが漏れる。
 舌を臍からゆっくりと腹部をなぞりつつ、トロトロと蜜を溢すペニスにチュルッと吸い付いた。
「ひぁ…や…」
 亀頭の先端部分だけを唇で覆い、チロチロと舌で鈴口をなぞるように舐めあげると、可愛い喘ぎ声を上げる翔平にほくそ笑んだ。
 チュルルルとわざと音を立てながら蜜を吸い取ると、無意識に両足に力が込められ、ビクビクと痙攣した。
「可愛い」
 ペニスから口を離し、上唇をペロリと舐めると、足を大きく開かせる。
 すでにそれぞれ一回づつ受け入れた後のアナルは、2人分の精液に濡れ、さらなる刺激を求めてひくついていた。
「ショーヘー…」
 見事に反り返った己のペニスに右手を添えると、その先端をアナルに擦り付けるように動かす。
 ヌルン、ヌチュ、と音を立てて滑らしつつ、入口に先走りを塗りつける。
「ん!あ、ロイ」
 思わずその動きを止めるように手を伸ばしたが、ディーが優しくその手を掴む。
「ロイ、あんまり焦らさないであげて」
「悪ぃ、可愛くてよ」
 ロイが謝り、ゆっくりと挿入を始めた。
「んう!ん!あぁ!!」
 クププとゆっくりとアナルが自分のペニス受け入れて行くのを、上からうっとりした目で眺める。
「あー…」
 1回目の挿入で濡れた中がうねり、ロイを包み込む。ゆっくり挿入されることで、翔平にもロイのペニスの形が内側からダイレクトに伝わってきた。目を見開いて、ゾクゾクとした快感がアナルから全身に広がっていく。
「あぁ…すげ…」
 ロイもその締め付けに感嘆のため息を漏らし、さらに奥を目指して埋めていく。
「あ…」
 奥をトンと突かれ、ビクッと翔平の体が跳ねた。
 翔平を背後から抱きしめていたディーが体をずらし、そっと翔平を横たえると、ロイが翔平の腰を持ち上げながら体を前に倒す。
 浮き上がった翔平の腰に負担をかけないようにクッションを滑り込ませると、ロイが奥を突くように腰を揺らし始めた。
 それと同時に喘ぎながら掴む所を探して彷徨っていた翔平の手を指を絡ませて握り、唇に頬にキスを落とし、首筋から胸へ舌を這わせた。
 固く尖った乳首を口に含むと、飴を転がすように舌で優しく愛撫する。
「ひゃ、あ、やぁ!」
 トントンと結腸の入口をノックされ、ロイの動きに合わせて声が上がった。
「あ!ん、そ、そこ!や!やめ」
 翔平の中でコツコツとノックし、開き掛けている扉のさらに奥を目指す。
 そしてついにそのドアが開かれた。

「!!~!!」
 グポッとその場所にはまった瞬間、翔平が大きくのけぞり、繋いでいたディーの手をしっかりと握りしめ、声にならない悲鳴を上げた。
 その見開いた目から生理的な涙が溢れ、こめかみを伝っていく。
 ロイの亀頭が結腸の壁を突き上げ擦り上げると、翔平がさらにビクビクと体を痙攣させて襲ってくる快感に閉じられない口から掠れた声を上げた。
「ぁ…あ“!あ”ぁ!」
 ゴツゴツと突き上げられ、襲ってくる快感にガクガクと無意識に体が震え、絶頂が迫ってくる。
「あぁ…あ“!」
 グンと突き上げられた瞬間、チカチカと目の前が点滅し、絶頂を味わう。だが、その絶頂がロイの動きに合わせて長く続き、快感の波に飲み込まれた。
 射精していないのに、絶頂を味わい、頭が混乱する。
「あー!あ!や!」
 その快感に耐えきれず、懇願するように空いている手をロイに向かって伸ばした。
「ショーヘー」
 その手をロイが指を絡ませて握ると、さらに体を倒し、ベッドに縫い付ける。
「かは!あ“!!」
 ロイの腰の動きが早くなり、ガツガツと奥を何度も突き上げられた次の瞬間、ビューッと最奥にロイの熱が注ぎ込まれる。
 その感覚がさらに快感を呼び、腹の中の熱と質量に、ブルブルと歓喜の痙攣を起こした。
「は…ぁ…」
 ズルッとロイが抜かれていく時ですら気持ちが良くて、ビクビクと震える。
 クポンとペニスを抜くと、翔平の痙攣に合わせてアナルからトロリと精液が少しづつ漏れ出してきた。
 体を投げ出した状態で快感の余韻に脱力する翔平を見て、ディーの喉がゴクリと動いた。
「ショーヘイ…」
 ぐったりしている翔平に覆い被さると、唇を重ね、舌を絡ませる。
 強い快感の余韻に朦朧としていた翔平も、次第に意識がはっきりしてくると、ディーの舌を奪うように自ら絡ませた。
 舌を唇を舐め合い、口内を弄り合う。飲みきれなかった唾液が口の端を伝っていくのも気にする事なく、キスを貪りあった。
「ショーヘイ、いいですか…?」
 キスを繰り返しながら、耳元で囁きつつ、大きく反り返ったペニスを翔平の腰に押し付けた。
 押し付けられたペニスが熱く、ガチガチに固くなっており、それだけでアナルが疼いてしまった。
「いいよ…。ディー…挿入れて…」
 チュウと吸い付くように、ディーの唇を奪うと、うっとりと濡れた声で返事をした。

 ディーが体を起こし、翔平の体をひっくり返すとうつ伏せにさせる。
 そのまま足元に跨ると、両手で翔平の臀部を揉みしだいた。
「ショーヘイのお尻、もちもちしてる」
 クスクス笑いながら揉むと、隣で座っているロイが声に出して笑った。
「ずっと触ってたいよな」
 言いながらロイも手を伸ばして翔平の尻を撫で、その感触を楽しむ。
 ディーの手が尻の下側を掴むと、アナルが見えるように親指で開いた。
「ヒクヒクしてますよ」
 アナルを広げるようにくぱぁと両手の親指で開くと、トロリと白濁とした精液が溢れた。そのまま親指を2本とも中に挿入すると、ビクンと体が跳ね、背中が反り返った。
「あ”!あ、んぅ!」
 グプ、グチュと親指でアナルを広げられ、中を擦られるとゾクゾクと背筋を快感が走った。
「ん、ディ、やめ…」
 指で弄られ、腹の奥がキュンキュンと収縮を繰り返して切なくなる。
「ディー、おねがぃ…もう、挿入れて」
 うつ伏せで肘をついて上半身を支えると、背後のディーを振り返って懇願した。
 その懇願にディーが微笑むと、指を抜き入口に熱いペニスを添え、クプリと先端を埋めて行く。
「ん~!」
 押し広げられる感覚と熱い肉棒に快感に濡れた声と共に熱い息を吐き、枕をギュウッと思い切り抱きしめた。
「はぁ…」
 うつ伏せの翔平に重なるように挿入し、ディーも己を包み込む翔平の中にため息をつき、一度挿入するのを止めた。
「ショーヘイ…すみません…」
 熱い吐息を吐きながら謝罪した。
「え…?」
 まだ挿入途中だったのに動きが止めて謝られたことに、枕に埋めていた顔をあげると後ろを振り返った。
 その瞬間、バチュン!といきなり最奥まで挿入された。
「あ“!!」
 ゴリッと奥を抉られる衝撃と快感に、うつ伏せになった体勢でシーツにペニスを擦り付けられてブシャッと射精してしまった。
「あ”あ!あ“」
 イッている最中に激しく突き上げられ、悲鳴のような喘ぎを漏らし、快感に堪えようと枕に再び顔を埋めて、強く握り込んだ。
「ん~!!んぅ!ん!!」
 その快感に耐えきれず、涙が枕を濡らす。
 バチュン!ドチュ!と肉が打ち付けられる音が響き、そのディーの激しい動きにロイは苦笑いを浮かべた。
「あ”!!!」
 ディーの息遣いが激しくなり、何度か強めに腰を打ちつけた後、中に熱い迸りを勢い良く放った。
「あ…熱…」
 中に注がれる熱にビクビクと体が痙攣し、絶頂の余韻が力を奪っていった。
 全てを注ぎ終わったディーが、額の汗を拭うように髪をかき上げた後、ゆっくりペニスを引き抜く。
 トプンと抜けた瞬間、アナルからプピュッと音を立てて精液が飛び出し、コポリとアナルから会陰につたい落ちるのを見ると、再びディーもロイもペニスが疼く。
「エロ…」
 ロイが小さく呟き、力を取り戻して固く反り返った己のペニスを掴むとゆっくりと扱く。
「ショーヘー…」
 シュッシュッと自慰をしながら翔平に近付くと、うつ伏せになったまま荒い息を繰り返しているうなじに顔を寄せ、その匂いを嗅ぐ。
「いい匂い…」
「ん…」
 うなじにロイの息がかかり、ピクンと翔平が反応した。そして枕から顔を離して腕に力を込めると、仰向けにゴロンと転がって体勢を変えた。
「まだ…足りないんだろ?」
 涙のせいで目を赤くした翔平に聞かれ、言葉に詰まる。
 本当はまだしたい。もっと味わいたい。そう思うがこれ以上は負担になると思い、口には出せなかった。
 だが、翔平の手が動きロイのペニスに触れると、再び固く怒張しているペニスに微笑む。
「まだ…大丈夫だから…」
 キュッと熱く脈打つペニスを手で包み、その亀頭部分を愛おしむように撫でた。
「あんまり激しいのは無理だけど、優しくしてくれるなら…」
 体をずらして自らロイに擦り寄り、その胸に顔を寄せると、鍛えられた逞しい胸筋に唇をつけ、チュゥッと吸うと、赤いマークが花開く。
 胸に翔平からキスマークをつけられ、ロイの顔がボッと一瞬で耳まで真っ赤になった。
「で…出来るだけ…やさ、優しく、します…」
 あまりにも嬉しくて敬語で吃らせながら呟き、翔平に覆い被さった。
 そんなロイに微笑みかけ、招き入れるように手を伸ばして引き寄せた。
 翔平に促されるまま、顔を胸元に近づけ、乳首に吸い付いて転がす。
「あ、そこ…」
 すっかり乳首でも感じるように開発され、舌で指で弄られる度に、ペニスも腹の奥もキュンキュンと疼いた。
「私も…」
 ロイが赤子のように乳首に吸い付く姿を見て、ディーもうずうずし、同じようにもう片方の乳首にむしゃぶりついた。
「あ、あ、ん」
 喘ぎながら、一心不乱に乳首をしゃぶる2人の頭を両手で撫でる。
 可愛い、とそう思った。
 男なのに、以前よりも少しだけ膨らみしっかりとした形になった乳首が固くなりぷっくりと存在感を示していた。
 乳首に吸いつかれながら、2人の手がトロトロになって柔らかくなったアナルへ伸びる。指で広げ、ほぼ同時に指を挿入する。
「はぅん…」
 息ぴったりの2人の動きに、堪らない声を上げた。
 2人の長い指が同時に中を弄り、同時に乳首を責められると、それだけで射精感が襲ってきた。
「んう、ん、あぁ…イ、イッちゃう、あ」
 クプクプと指で犯されるアナルが2人の指を締め付けつつ、大きく収縮を繰り返した。
「イッていいよ」
「イクとこ、見せて」
 胸元で同時に言われ、さらに同時にジュルルゥと乳首を吸われつつ舌先で強めに捏ねられた。
「~!!あ!」
 翔平の足に力が入り、アナルも同時にギュッと締められ、ピュッとペニスから精液が飛んだ。
 1回目に比べたら量はだいぶ減っているが、それでも自分の腹の上に飛び、さらにトロトロと鈴口から零れ落ちた。
「可愛い」
 ロイがチュパッと乳首から唇を離し、ニコォと上気した頬で満面の笑みを浮かべた。
「ショーヘー、上乗って」
 射精して賢者モードに入っている翔平の体を起こすと、自分が仰向けに寝転んで抱きしめるように上にあがらせた。
 クタッとしたままの翔平の尻に両手を回すと、そのもちもちとした感触を楽しみながら揉みしだき、アナルを指で撫でる。
「ゆっくりするから…」
 ディーが手伝って翔平の体を起こすと、挿入しやすいように上半身を横から支え、ロイの両手が尻を左右に開いて、アナルにペニスを添えた。
「は…ぁ…」
 柔らかくなったアナルがクプププとロイを受け入れていく。
 奥まで挿入しないが、翔平のいい所にあたる深さに到達すると、その場所でゆっくりと浅い律動を繰り返した。
「あ、ぁ、ん」
 タプ、トチュ。揺さぶられる度に濡れた音が響く。その快感に体を震わせながら喘ぎ声を上げ続ける。
 ディーが、目を閉じて紅潮した頬で涙を浮かべながら快感に悶える翔平をうっとりとした表情で見ながら、横から背後へ回った。
 ディーもロイの両足を跨ぐと、背後から翔平を抱きしめて、乳首をいじり、うなじにキスマークを残していく。
「はぁ……あ!」
 うなじにかかるディーの熱い吐息にうっとりしたが、唐突に走った電流のような快感に大きな声を上げた。
「あ、ディー、な、何」
 背後からガッチリと押さえ込まれながら、ロイを受け入れているアナルの周りに指を這わされた。
 ヌプヌプと出入りを繰り返す入口をなぞり、時折指の腹で押してくる。
「ディー、お前…ん」
 ロイがディーの行動に顔を顰めた。
「ショーヘイ…力抜いて…」
 背後から抱きしめられながら、耳元で囁かれた。
「くぅ…」
 ロイが呻き、アナルの入口に別の熱が触れた。
 ディーの指がさらにアナルを広げる。
 だが、いくら柔らかくなったとはいえ、今受け入れているロイのペニスでいっぱいになっている。
「あ!あぁ!」
 それでも僅かに出来た隙間に、さらにディーのペニスが入り込もうとしていた。
「いや!あ!無理!無理ぃ!!」
 思わず悲鳴を上げた。
 だが、グプとさらに広げられたアナルに、今まで出された精液の滑りでディーのペニスの亀頭部分が飲み込まれた。
「!!!」
 翔平が大きくのけぞり、天井を見上げるように目を見開いた。


 嘘!
 入って…入ってる!?


 強烈なアナルの違和感と、ギチギチに広げられピリッと痛みが襲った。
「い…、痛」
「ディー…」
 翔平は痛みを訴え、ロイも中のキツさに顔を歪ませた。
「すみません…我慢出来ない…んぁ、あ…」
 ディーが翔平を強く抱きしめ、はぁはぁと洗い息を吐く。その息が耳とうなじにかかり、さらにディーの喘いだ声が聴覚を刺激して、翔平の背筋を痛みではない快感が走った。
「は…はぁ…あ」
 ズ、ズズ、とゆっくりと中に入ってくるのが伝わってくる。一番太い部分が入ってしまえば、後は中を押し広げるだけ。
 腹の中がいっぱいに広げられ、その熱にジクジクと疼いた。
「あぁ…、こ、こわれ、るぅ…」
 最初に感じた痛みは消え、腹の中に感じる2人分の熱に、翔平の体から力が抜け、代わりに絶頂が襲ってくる。
 ゾクゾクと腰が抜けてしまうかと思うくらい力が抜け、ズルンと2人とも飲み込んでしまった。
「ぁ…あ…」
 わけがわからない。ただただ熱い。
 ゆっくりと背後からディーが腰を揺する。その度にグプ、ヌチュ、と濡れた厭らしい音が響いた。
「っく…」
 ロイが目をギュッと瞑り、ディーのペニスに擦り上げられ、さらに翔平に締め付けられて、限界点に一気にのぼり詰めてしまった。
 グッと歯を食いしばり耐えようとしたが、ディーが数回腰を揺すると、ぐぅと喉から絞り出すような唸り声を上げて、翔平の中で果てる。
「うぁ…」
「あ”ぁ~…」
 ロイが射精したのがわかった。
 腹の中に熱が注がれて、背筋を這い上がる快感と疼きにガクガクと震える。
 その数秒後ディーの動きが止まり、さらに腹に熱を感じる。
「あ“、あ…ぁ…」
 その直後、プシャァと潮を噴き、痙攣に合わせて何度もプシャ、パシャと精液ではない透明な液体で体を濡らした。
 2人同時に受け入れて僅かに出来た隙間からゴプッと収まりきらない精液が溢れ落ちていく。
「はぁ…あぁ…」
 ロイもディーもブルブルと射精の余韻に浸り、喘ぎ、無意識に腰が跳ねた。

 2人同時に挿入され中出しされるという、その衝撃的な行為に、とっくに思考は停止していた。ただただ襲ってくる快感と熱に支配され、涙が流れ、口から飲み込めなかった唾液が顎を伝った。
 だらりと両腕を下げ、ゆらゆらと揺れる。ディーが後ろから抱きしめているから膝立ちの状態でいられるが、もうとっくに限界を超えていた。

 ゆっくり慎重にディーがまず抜き去り、ロイも翔平の腰を掴み持ち上げると、ぬぽんと音を立てて抜けていった。
 翔平の体を2人で支えて、静かにベッドに横にすると、虚な表情のまま時折ビクビクと大きく痙攣をする。
「お前な…」
 ロイがそんな様子の翔平を心配そうな目で見つめ、荒い息をついているディーをジト目で見る。
「我慢出来なくて…。すみません…」
 ディーが自制心が吹っ飛んでしまった自分に苦笑いを浮かべる。
「無理させちまった…」
 激しいのは無理と言われたにも関わらず、激しいどころか二輪挿しなんてとんでもないことをしてしまったと、朦朧としている翔平を労わるように、流れる涙を拭い、頭をそっと撫でた。


 もう無理。
 限界だ。
 優しくって言ったのに。


 休んだおかげで思考が少しだけ戻ってくる。だが、動くのは脳内だけで指先すら動かせず、声も出せない。
 あんなすごいことをされたのに、意識を手放さなかった事が奇跡のようだと思った。それと同時に、回復したら絶対に文句を言ってやると心に決める。

 行き過ぎた快感に体が悲鳴を上げ、呼吸が落ち着いてくるのと同時に、極限まで追い詰められた体が休息を求めていた。
 そのまま静かに目を閉じると、深い眠りに落ちて行った。


 目を閉じて、すぅすぅと眠りに落ちた翔平を2人で覗き込む。
「起きたら、怒られますかね」
 困ったようにディーが言い、当たり前だわ、とロイが呆れたように言った。
「おら、綺麗にすんぞ」
 ゲシッとディーを足蹴にし、動けと促す。
「俺はショーヘーを風呂に入れるから、お前はベッドメイクな」
「はぁ!?」
 なんで私が、とディーがむくれるが、無理強いをしたのは自分なので強くは言えない。
「じゃ、よろしくなー」
 ヒヒヒと笑いながら、翔平を軽々と抱き上げるとバスルームへ消えた。
 残されたディーは自分にクリーンをかけ綺麗になった後、ブツブツ言いながらも、後片付けに入った。


 お風呂とクリーン魔法ですっかり綺麗になり、温まって肌がほんのりピンク色に染まっている翔平を姫抱きにロイが戻る頃には、すっかりベッドは綺麗に整えられていた。
「どうぞ」
「苦しゅうないぞ」
 ロイが軽口を叩きながらそっと寝夜着を着せた翔平を中央に寝かせると、自分もその隣に滑り込み、ディーも反対側に潜り込む。
「ロイ…」
 互いに翔平の方を向いて、肘をついて頭を支えながらスヤスヤと眠る顔を見つめる。
「なんだ」
 ロイの手が翔平の顔にかかる前髪を優しく払いながら返事をする。
「なるべく早く戻ってください」
 翔平の頬を撫でながら、ロイと離れるのが辛いと泣いた翔平を思い出して呟く。
「ああ、わかってる」
「きっと、ショーヘイは寂しがる。
 私がそばに居ても、私1人じゃ駄目なんです」
 ジョンには、ロイにも渡したくない、独り占めしたいと言ったのに、それでも1人では無理だと寂しげに微笑んだ。
「私達は、2人で1人。
 ショーヘイにとっては、どちらが欠けても駄目なんです」
「そうだな…。
 俺達2人で愛して、守ってやらなきゃ…」
 ロイが顔を寄せ、チュッと頬にキスをする。
「ディー、俺の分もしっかり守ってくれ。泣かせないでくれ。
 すぐに片付けて戻ってくる。待っててくれ」
 顔を上げて親友を見ると、ディーもロイの目を見て微笑んだ。
「必ず守ってみせます。
 待ってますよ。ショーヘイと2人で、待ってます」
 目を合わせ互いに微笑むと、ぽふっと枕に頭を預け、体の一部を翔平に触れさせながら目を閉じた。




しおりを挟む
感想 112

あなたにおすすめの小説

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました

iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。 両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。 両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。 しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。 魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。 自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。 一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。 初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。 恋人になりたいが、年上で雇い主。 もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。 そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。 そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。 レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか? 両片思いのすれ違いのお話です。

希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう

水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」 辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。 ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。 「お前のその特異な力を、帝国のために使え」 強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。 しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。 運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。 偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました

あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」 完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け 可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…? 攻め:ヴィクター・ローレンツ 受け:リアム・グレイソン 弟:リチャード・グレイソン  pixivにも投稿しています。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。

批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。

転生執事は氷の公爵令息の心を溶かしたい【短編】

堀川渓
BL
事故で命を落とし、目覚めたそこはーー生前遊んでいた女性向け恋愛ゲームの世界!? しかも最推し・“氷の公爵令息”セルジュの執事・レナートとして転生していてーー!! 短編/全10話予定

2度目の異世界移転。あの時の少年がいい歳になっていて殺気立って睨んでくるんだけど。

ありま氷炎
BL
高校一年の時、道路陥没の事故に巻き込まれ、三日間記憶がない。 異世界転移した記憶はあるんだけど、夢だと思っていた。 二年後、どうやら異世界転移してしまったらしい。 しかもこれは二度目で、あれは夢ではなかったようだった。 再会した少年はすっかりいい歳になっていて、殺気立って睨んでくるんだけど。

処理中です...