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第三章 両思いと甘い日々
1週間限定ですが一緒に暮らすことにしました
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互いに想いを打ち明けて数時間が経った。今は2人で向かい合って黙々と夕食を食べている。
お互いに気にしているのだが、恥ずかしすぎて目も合わせられない状況に陥っていた。目が合っただけで、ポポポポと顔が火照って赤くなってしまう、というのを繰り返していた。
何か話さなくてはと思いつつも、まともに顔を見ることが出来ない。
俯き、ひたすら無言で食事を続ける。
だが、流石に無言が続くという状況にアシェルは耐えられなくなった。
「食べたら、街に帰るよ」
「え?」
アシェルの言葉に驚いて顔をあげる。
もうすっかり夜になり、肉食の魔物には夜行性のものも多く、今から帰るのはかなり危険だった。
「あ、明日、また来るから。明日も明後日も、その次も」
「…毎日?」
ルシルは毎日ここに来ようとするアシェルに首を捻る。
「仕事の都合で1週間待機することになってな。時間に余裕があるから」
ルシルはその言葉にますます首を捻る。まるで意味がわからないと言っているようだった。
「……迷惑…か?」
そんなルシルの表情に、アシェルは動揺して聞き返した。
「いや、迷惑なんて…。ただ…」
「ただ?」
「帰る意味…、ある?」
ルシルはキョトンとして聞く。
毎日通うならここにいればいいのに、と素直にそう思った。
「…1週間後に帰ればいいんじゃないの?」
「……」
ルシルにそう言われ、アシェルはその考えが思い浮かばなかったことにポカンとした。確かにそうだ。街に寝に帰るだけなら意味がない。
「い、いいのか?」
「僕は別に構わないけど…部屋もあるし」
「いや、だって、その…」
「?」
アシェルは1週間ここに居ろというルシルに動揺した。それはとても嬉しい。嬉しいのだが…。
「…俺は……ルシルが好きなんだが…」
アシェルは顔を真っ赤にしながら目を逸らした。
ルシルはアシェルが言った言葉をゆっくりと頭で繰り返し、その意味がわかってかあああと真っ赤になった。
数時間前にお互いに好きだと告白し合ったばかりで、泊まればいいなんて、その意味は恋愛に縁のなかったルシルでもわかってしまった。
「あ!いや!そ、そうじゃなくて!」
ルシルは赤面しながら必死に取り繕う。
親切心から素直に泊まれと言ったわけだが、両思いの2人が一つ屋根の下というのは、かなり恥ずかしいお誘いであることに気付いた。
ぷしゅううと湯気が立ちそうなほど真っ赤になって俯いた2人に、また無言の時が訪れる。
だが、ルシルは恥ずかしくて火照る顔を両手で摩りながら言った。
「あ、あのね、僕は、アシェルが居てくれたら嬉しいから…。僕もアシェルが好きだし…」
好きと言われて、アシェルはドキドキしながらチラッとルシルを見る。
「……ルシル…、じゃあ、世話になってもいいか?」
「う、うん…」
「じゃあ、よろしくお願いします」
アシェルは真っ赤になって両頬を押さえているルシルを見て、可愛い、とニヤけてしまった。
その顔には素直に感情が表に出ており、ルシルに対する想いが込められていた。
アシェルは再びドンとマリーの部屋を使うことになった。
荷物を運び入れた後、夕食の片付けを手伝う。ルシルが食器を洗い、アシェルが受け取って拭く。たまに指先が触れると、お互いに意識して顔を赤くした。
隣に並んで立っていることが嬉しい。側にルシルが居て、その体温や匂いを感じることが幸せだと感じた。
アシェルもルシルも、まさかこれほどまで人を好きになる日が来るなんて、と同じようなことを考えていた。
「ルシル、明日からは仕事を手伝うよ。ここに居させてくれるお礼だ」
「大変だよ?」
暖炉の前で雑談しながら、明日からの作業の流れを聞き、その仕事量の多さに多少引いてしまう。
そうして夜は更け、寝ようとする時、アシェルはルシルのために買ってきた物を思い出す。
「ああ、そうだった」
外套のポケットに無造作に入れたままだったブレスレットを取り出す。
「左手を出して」
そう言われルシルは素直に左腕を差し出した。その手首に、アシェルは深緑色のガラス玉が付けられたブレスレットをつけてあげる。
「……綺麗だね」
ルシルは嬉しそうに笑い、大切にするとブレスレットを撫でる。
「ルシルと同じ瞳の色だ。とても綺麗だと思って」
アシェルはニコリと微笑み、いつかもっと別の、こんなおもちゃのような物ではない本物を贈りたいと思う。
「ありがとう、嬉しいよ」
顔を上げ、アシェルに微笑みかけるが、その綺麗な笑顔にルシルはボッと一瞬で赤面する。
「あー…その…」
ブレスレットをギュッと握って赤面しているルシルを見て、アシェルはむくむくと欲望が湧いてくるのを感じた。両思いだからいいよな、と素直に欲に従った。
「キス…してもいいか…?」
恥ずかしそうに頬を染めて言うアシェルに、ルシルはキュンと胸が高鳴る。
「あ…うん…」
小さく返事をすると、アシェルは赤い顔のままじっとルシルの深緑の瞳を見つめ、そっと頬に手を添える。
そして3度目のキスをした。
その甘い感覚に、ルシルはポーッとしてしまう。
「好きだよ、ルシル」
「うん…」
じっと見つめ合い、甘い雰囲気に包まれるが、ルシルは恥ずかしさが最高潮に達し、アシェルから目を逸らした。
「そ、それじゃ、おやすみ」
パタパタと慌てて自室へと走って行き、部屋に入る直前に振り向いた。
「アシェル、本当にありがとう」
ニコリと微笑んだルシルに、アシェルの胸を太い恋の矢が貫いた。
その日の夜、ルシルはいつまでもブレスレットを見つめてうっとりする。
「アシェルが僕を…」
そう呟き胸がギュウッと締め付けられ、ドキドキが止まらない。
アシェルに好きと言われて嬉しかった。
自分がされたことを知られて、恥ずかしくて、怖くて、辛くて、すぐに出て行ってもらい、もう2度と会わないようにと考えた。
だが、彼からの告白がそんな気持ちを吹き飛ばした。
こんな汚れた自分を知っても、全てを受け入れてくれたということが嬉しくて、嬉しすぎて泣いてしまった。
偶然助けて、数日一緒に過ごしただけで、ルシルの中でアシェルの存在は大きくなり、心が埋め尽くされてしまった。
そんな彼とまた共に過ごせる。1週間、一緒にいられる。
1週間。
そうだ。また1週間後には、彼は行ってしまう。
ルシルはハッと現実に引き戻される。
1週間後に、また1人になると考え、血の気が引くほど恐怖を感じた。
アシェルと離れたくない、一緒にいたいとそう考え、涙が滲み出てくる。
嬉しいのに、悲しい。
その複雑な感情を胸に、ルシルはブレスレットを握り締めて目を閉じた。
アシェルはまたこのベッドで眠ることになろうとは思わなかった。
いや、少しは期待していたのかもしれない。
最初から街に帰るつもりなら、宿屋を引き払う必要もなかったし、全ての荷物を持ってくる必要もなかった。
ルシルが好きで一緒にいたいと思う気持ちが、無意識にこうなることを望んでいたのだろう。
ルシルがここに、と言わなければ、彼の優しさにつけ込んで泊めてくれと言っていたかもしれない。いや間違いなく言っていただろう。
ルシルが好きだ。
彼が性被害にあったとわかった時、加害者を殺してやろうと思った。その時の怒りは自分でも尋常ではないと思えるほど強烈なもので、よく抑え込めたと思う。
抑えられたのは、ルシルの涙のおかげだ。彼の涙を見て冷静になれた。
ルシルを助けたい、ルシルを救いたいという気持ちが怒りを上回った。
彼を抱きしめた時、その小さく震える体が愛おしくてたまらなかった。
ルシルが俺を好きだと聞いた時には、意識が飛びかけた。妄想と現実がごちゃ混ぜになってもう一度確認せざるを得なかった。
そして彼からの告白に、俺はこのまま心臓が止まるのではないかと思うくらい興奮してしまった。
好きで好きで堪らない。もう彼が側にいないことが考えられない。
1週間後、無事に仕事が終わったら、絶対にルシルを連れて帰る。
そう心に決めて目を閉じた。
お互いに気にしているのだが、恥ずかしすぎて目も合わせられない状況に陥っていた。目が合っただけで、ポポポポと顔が火照って赤くなってしまう、というのを繰り返していた。
何か話さなくてはと思いつつも、まともに顔を見ることが出来ない。
俯き、ひたすら無言で食事を続ける。
だが、流石に無言が続くという状況にアシェルは耐えられなくなった。
「食べたら、街に帰るよ」
「え?」
アシェルの言葉に驚いて顔をあげる。
もうすっかり夜になり、肉食の魔物には夜行性のものも多く、今から帰るのはかなり危険だった。
「あ、明日、また来るから。明日も明後日も、その次も」
「…毎日?」
ルシルは毎日ここに来ようとするアシェルに首を捻る。
「仕事の都合で1週間待機することになってな。時間に余裕があるから」
ルシルはその言葉にますます首を捻る。まるで意味がわからないと言っているようだった。
「……迷惑…か?」
そんなルシルの表情に、アシェルは動揺して聞き返した。
「いや、迷惑なんて…。ただ…」
「ただ?」
「帰る意味…、ある?」
ルシルはキョトンとして聞く。
毎日通うならここにいればいいのに、と素直にそう思った。
「…1週間後に帰ればいいんじゃないの?」
「……」
ルシルにそう言われ、アシェルはその考えが思い浮かばなかったことにポカンとした。確かにそうだ。街に寝に帰るだけなら意味がない。
「い、いいのか?」
「僕は別に構わないけど…部屋もあるし」
「いや、だって、その…」
「?」
アシェルは1週間ここに居ろというルシルに動揺した。それはとても嬉しい。嬉しいのだが…。
「…俺は……ルシルが好きなんだが…」
アシェルは顔を真っ赤にしながら目を逸らした。
ルシルはアシェルが言った言葉をゆっくりと頭で繰り返し、その意味がわかってかあああと真っ赤になった。
数時間前にお互いに好きだと告白し合ったばかりで、泊まればいいなんて、その意味は恋愛に縁のなかったルシルでもわかってしまった。
「あ!いや!そ、そうじゃなくて!」
ルシルは赤面しながら必死に取り繕う。
親切心から素直に泊まれと言ったわけだが、両思いの2人が一つ屋根の下というのは、かなり恥ずかしいお誘いであることに気付いた。
ぷしゅううと湯気が立ちそうなほど真っ赤になって俯いた2人に、また無言の時が訪れる。
だが、ルシルは恥ずかしくて火照る顔を両手で摩りながら言った。
「あ、あのね、僕は、アシェルが居てくれたら嬉しいから…。僕もアシェルが好きだし…」
好きと言われて、アシェルはドキドキしながらチラッとルシルを見る。
「……ルシル…、じゃあ、世話になってもいいか?」
「う、うん…」
「じゃあ、よろしくお願いします」
アシェルは真っ赤になって両頬を押さえているルシルを見て、可愛い、とニヤけてしまった。
その顔には素直に感情が表に出ており、ルシルに対する想いが込められていた。
アシェルは再びドンとマリーの部屋を使うことになった。
荷物を運び入れた後、夕食の片付けを手伝う。ルシルが食器を洗い、アシェルが受け取って拭く。たまに指先が触れると、お互いに意識して顔を赤くした。
隣に並んで立っていることが嬉しい。側にルシルが居て、その体温や匂いを感じることが幸せだと感じた。
アシェルもルシルも、まさかこれほどまで人を好きになる日が来るなんて、と同じようなことを考えていた。
「ルシル、明日からは仕事を手伝うよ。ここに居させてくれるお礼だ」
「大変だよ?」
暖炉の前で雑談しながら、明日からの作業の流れを聞き、その仕事量の多さに多少引いてしまう。
そうして夜は更け、寝ようとする時、アシェルはルシルのために買ってきた物を思い出す。
「ああ、そうだった」
外套のポケットに無造作に入れたままだったブレスレットを取り出す。
「左手を出して」
そう言われルシルは素直に左腕を差し出した。その手首に、アシェルは深緑色のガラス玉が付けられたブレスレットをつけてあげる。
「……綺麗だね」
ルシルは嬉しそうに笑い、大切にするとブレスレットを撫でる。
「ルシルと同じ瞳の色だ。とても綺麗だと思って」
アシェルはニコリと微笑み、いつかもっと別の、こんなおもちゃのような物ではない本物を贈りたいと思う。
「ありがとう、嬉しいよ」
顔を上げ、アシェルに微笑みかけるが、その綺麗な笑顔にルシルはボッと一瞬で赤面する。
「あー…その…」
ブレスレットをギュッと握って赤面しているルシルを見て、アシェルはむくむくと欲望が湧いてくるのを感じた。両思いだからいいよな、と素直に欲に従った。
「キス…してもいいか…?」
恥ずかしそうに頬を染めて言うアシェルに、ルシルはキュンと胸が高鳴る。
「あ…うん…」
小さく返事をすると、アシェルは赤い顔のままじっとルシルの深緑の瞳を見つめ、そっと頬に手を添える。
そして3度目のキスをした。
その甘い感覚に、ルシルはポーッとしてしまう。
「好きだよ、ルシル」
「うん…」
じっと見つめ合い、甘い雰囲気に包まれるが、ルシルは恥ずかしさが最高潮に達し、アシェルから目を逸らした。
「そ、それじゃ、おやすみ」
パタパタと慌てて自室へと走って行き、部屋に入る直前に振り向いた。
「アシェル、本当にありがとう」
ニコリと微笑んだルシルに、アシェルの胸を太い恋の矢が貫いた。
その日の夜、ルシルはいつまでもブレスレットを見つめてうっとりする。
「アシェルが僕を…」
そう呟き胸がギュウッと締め付けられ、ドキドキが止まらない。
アシェルに好きと言われて嬉しかった。
自分がされたことを知られて、恥ずかしくて、怖くて、辛くて、すぐに出て行ってもらい、もう2度と会わないようにと考えた。
だが、彼からの告白がそんな気持ちを吹き飛ばした。
こんな汚れた自分を知っても、全てを受け入れてくれたということが嬉しくて、嬉しすぎて泣いてしまった。
偶然助けて、数日一緒に過ごしただけで、ルシルの中でアシェルの存在は大きくなり、心が埋め尽くされてしまった。
そんな彼とまた共に過ごせる。1週間、一緒にいられる。
1週間。
そうだ。また1週間後には、彼は行ってしまう。
ルシルはハッと現実に引き戻される。
1週間後に、また1人になると考え、血の気が引くほど恐怖を感じた。
アシェルと離れたくない、一緒にいたいとそう考え、涙が滲み出てくる。
嬉しいのに、悲しい。
その複雑な感情を胸に、ルシルはブレスレットを握り締めて目を閉じた。
アシェルはまたこのベッドで眠ることになろうとは思わなかった。
いや、少しは期待していたのかもしれない。
最初から街に帰るつもりなら、宿屋を引き払う必要もなかったし、全ての荷物を持ってくる必要もなかった。
ルシルが好きで一緒にいたいと思う気持ちが、無意識にこうなることを望んでいたのだろう。
ルシルがここに、と言わなければ、彼の優しさにつけ込んで泊めてくれと言っていたかもしれない。いや間違いなく言っていただろう。
ルシルが好きだ。
彼が性被害にあったとわかった時、加害者を殺してやろうと思った。その時の怒りは自分でも尋常ではないと思えるほど強烈なもので、よく抑え込めたと思う。
抑えられたのは、ルシルの涙のおかげだ。彼の涙を見て冷静になれた。
ルシルを助けたい、ルシルを救いたいという気持ちが怒りを上回った。
彼を抱きしめた時、その小さく震える体が愛おしくてたまらなかった。
ルシルが俺を好きだと聞いた時には、意識が飛びかけた。妄想と現実がごちゃ混ぜになってもう一度確認せざるを得なかった。
そして彼からの告白に、俺はこのまま心臓が止まるのではないかと思うくらい興奮してしまった。
好きで好きで堪らない。もう彼が側にいないことが考えられない。
1週間後、無事に仕事が終わったら、絶対にルシルを連れて帰る。
そう心に決めて目を閉じた。
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