挨拶の不思議

黒兎しろ

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挨拶の不思議

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日本語の挨拶はおかしい

ある小説家は、大晦日という誰もが一年の移り変わりに一意専心する日に、さも、当然のように磊落にそう言い放った。

彼は、そんな日にでさえ、挨拶について一から考えたのだ。

まず、挨拶には、「おはようございます、こんにちは、こんばんは、おやすみなさい」がある。

ここで先ず彼は思った。

「こん」か「おん」に統一しろよ。と。

英語まであれば、Good  morning、Good  afternoon、Good evening、Good nightでGoodで統一されている。他の言語でも統一されているものが多い。例えば中国語だと、好《ハオ》だ。

じゃあ、実際に全て「こん」と「お」に統一してみよう。

こんはよう、こんにちは、こんばんは、こんやすみなさい

おはよう、おにちは、おばんは、おやすみなさい

「こん」に統一すれば、今日《こんにち》はという意味も通じるし、いい感じに収まりが着くので良いと思う。「こんやすみなさい」は少し命令調になるので、ここだけ違和感が少しあるが。(本来ならば、「ゆっくりとお休みになって下さい」という意味の超丁寧な言葉なので)

しかし、「お」は、「おにちは」だと違和感を覚える。意味も「こんにちは」の方が良い。(おはようの由来は、「お早くから、ご苦労様でございます」の略で、こんにちはの略である「今日は、ご機嫌いかがですか」に、丁寧におを付けるのはおかしくなる)

というように、今の挨拶の良さもあるのでこれは、統一しないのはおかしいものの、しなくても良いかもしれない。

しかし、ここからが本題である。

「行ってきます」「行ってらっしゃい」「ただいま」「おかえりなさい」だ。

なぜ行ってきますと行ってらっしゃいは、そのままで、長い挨拶の略称じゃないのか。

逆にいえば、なぜ、ただいまとおかえりだけは、こんなに略称しているのか。

そこが先ずおかしいのだ。

細かく見ていこう。

行ってきますも略称にして、ただ行き(ただ今、行って参ります)にしたり、行ってらっしゃいも、お行きな(お行きなさい)にしたりすればいいのにと思う。

そして、ただいまおかえりについては、これ以上にもっとおかしいとこがある。

ただいまの由来は「只今、帰りました」だ。

せっかく、帰りました。という言葉があるのにも関わらず、略称は只今のみの「ただいま」で、ただいま何をするのかが分からないのに、帰りましたという動詞の意味になっているのがなんともおかしい。

それなら単純に「ただかえ」でいいのだ。

また、「おかえり、おかえりなさい」だ。

「よくご無事でお帰りなさいました」という語源なのだが、おかえり、おかえりなさいと略称すると、お帰りなさい(命令形)のように捉えることが出来る。つまり、帰れという意味とも取れるということだ。

いや、帰ってきたのに追い返してどうすんねんwwwってなる。

これは本当におかしい(笑)

おかえりなさいやおかえりという言葉が出来なければ、普通は命令形のお帰りなさいだっただろうに。

言葉の意味が奪われたのである。

略称によくご無事でという所を入れればその問題は解決するのではないだろうか。

つまり、「よかえり」でいいのだ。

日本人は日本語の意味をよく知らずに当たり前のように使っている。おかしな矛盾に気づかずに。

そうすることで、日本語は消え、苦しんでるかもしれない。

だから、私はその日本語たちを救いたいと思ったのだ。

もし私が日本の総理大臣になったらまず日本の挨拶を変えるだろう。

「こんはよう、こんにちは、こんばんは、こんやすみなさい、ただ行き、お行きな、ただかえ、よかえり」

このように。

そうしたことにより、元々の日本語の挨拶を使っていた人が怒る。

そして、旧日本語挨拶軍と新日本語挨拶国家の内戦が起こる。

ですが、、私は総理大臣とか、日本の政治とか、そもそも挨拶についてあまり興味がありません。

なので、私は総理大臣にならずに、興味のある小説家になります。

だから安心してください(笑)

以上、ここまで戯言と妄想でした。

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こんなように、急に大晦日の深夜、というよりも新年早々かな?いきなり挨拶のことを深く考えてしまった黒兎しろです。

まぁこれは極端な話で、深夜テンションで思いついたことなので宛にはしないでください。

言葉なんて、色んな言い間違いやら滑舌の聞き間違いやらでどんどん言い伝えてから広まって、新しい言葉が生まれたなんて話はいくらでもあり、それでいいものですからね。

ここで伝えたいのは、日本の挨拶がおかしいということよりも、そういう当たり前の常識を疑えということです。

締めとして、先程の述べたようにこのような言葉も結局は新しく使ってしまうし、その意味で通してしまう。だからこそ、このような日常に疑問を持ち、根本を疑い、そして、解き明かして、あるいは、妄想して、新たな答えを生み出して、捻り出して、それを分かりやすく噛み砕いて説明する。これって、小説家の真髄であり、肝心要《かんじんかなめ》な部分ではないでしょうか。

これは、そのような深いテーマを題材とする大衆小説や純文学などにおいて重要で、よく活かすことができます。ライトノベルなどでは、あまり活かされないことが多いと思いがちですが、ライトノベルでも根本は同じだと思います。小説家である以上、自分の身の回りで起こるひょんなことから小説の題材にするわけですし。

私もカクヨムでラブコメのライトノベルを書き、完結しましたが、まだまだ力不足でもっと上手くなりたいです。そして私自身も楽しんでいくためには、そのようなことを肝に銘じて、上手くならないといけません。

これからも常識を疑い、あらゆることに疑問を持ち、勉強していって、妙趣に富んだ作品、ウェットに富んだ作品、今で言うエモい作品、エグい作品を作っていけたらなと思っています。

それには、読者様の存在がなくては成立しません。
このようなエッセイを読んで頂き、本当にありがとうございます。
また、私のカクヨム第一作目の「 陰キャの僕が他校の“最強”ギャルと付き合う話」を読んでくださった方、これまで応援してくださった皆様、本当に本当にありがとうございます!

今は、私は大好きなラブコメのライトノベルを書いて皆さんを楽しませ、そして沢山の方々に読んで頂きたいなと思っております。そのために生涯小説家として、努力し、上手くなります。

カクヨムでは、ライトノベル中心に投稿していこうと思っておりますが、エッセイや短編の小説、他ジャンルも掲載するかもしれませんので、その時は挨拶に注目して見てください(笑)これからも、よろしくお願いします。

以上 黒兎 しろでした。
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