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トパゾライト編
カトルセッテ家の親族2
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執筆日 2025年1月28日
【カトルセッテ家の一族の話2】
うちの親世代は仲が良いがその上、じいさんばあさんとは仲が悪い。
あの気が強いうちの母さんは耐えてるがどうも合わんらしい。
「テェセラ、貴女どんな躾けしてるの。
エリルは賢いのに上の子はどうにも気品が欠けるわ。」
「母さん、そんな事言わないでちょうだい!
トパゾは貴族じゃなくヴァルガン師匠の養子だから、あの子の好きにさせてあげてちょうだい。」
ごもっとも。
祖母アヴィシアと俺の母さんテェセラ。
アヴィシアばあさんは昔からおっかねぇ……
銀髪のアルビノに赤い眼をしたばあさんで常にヴェールで顔を隠してるから顔はあんま見えねぇ。
母さんは濃い金髪に緑眼で完全に父似だ。
「まあまあ母さん、男の子はあれぐらいが良いですよ。
私も昔はトパゾくんみたいな活発なイケメン男子でしたよ?」
「そうですね、貴方達は自由過ぎたからあたくし達から離れて外の世界へ飛び出した。
あたくしは構いませんよ?
あたくしはこの通り外に出れないものですから我が子らが自由に羽ばたいてゆくのは母として喜ばしいことです。
ただ、お父様の機嫌を損ねないで頂戴。」
「母さん……私達はもう子供じゃない。
今はもうあの方に言われる心配は無いのだから、私の自由にさせてください。」
自称イケメンは本当にイケメンだからいいよな。
こちらトゥリアス叔父さん、金髪に赤眼で陽気で親しみやすいイケメンだ。
……おっと、後ろにいる寡黙な眼鏡の男性がエクシス叔父さん。
銀髪に赤眼でトゥリアス叔父さんの双子の弟だが顔は同じなのに正反対の性格をしている。
シスト達の親父さんなんだが、あそこは全員父親と距離がある。
叔父さんも不器用なだけとは思うが、帰ってこず妻にしか会いに来ないのは普通に可哀想だよなぁ……
「トパゾ、何隠れて盗み聞きしてるのよ。
貴方の父さんもエリルも先に集まってるわよ。」
「げっ、母さん……
いででででで!思春期の息子に触るの禁止!」
鬼ババテェセラに腕を引っ張られて親族会議に参加させられる。
はぁ……あの空気重くて苦手なんだよな。
あん時だけは現実逃避したい。
――――「皆、集まったな。」
大人たちが先に座り、後から序列順に子が座る。
当主クロード・ジレルランとその妻アヴィシア・カトルセッテ。
一応婿養子みたいなもんらしいが実際はジレルラン家の方が貴族で家の力が強い。
世間知らずなばあさんは大分いびられて苦労したそうだ。
トゥリアス、エクシス、テェセラが座り。
その配偶者であるディーネ、ルーナ、ランスが座る。
子らは俺トパゾライト、フローライト、コーラル、ラピスラズリ、アゲート、エリルの順番だ。
月の髪を色濃く継ぐアメシストは隠された存在だから本来俺の次に来るはずなのにメイドのような位置で俺に微笑んで手を振ってる。
子らの順は年功順で並んでる。
このまま行くと俺がカトルセッテ当主になりそうだが母さんは女系だからな……
母さんだけジレルランの姓だから俺もてっきりそっちを継ぐのかと思えば、最年少のエリルが当主に選ばれたらしい。
なんで俺省かれてんだろう……
なんか嫌な予感しかしないぜ!
親族会議は大した事無く、土地の話とか会社の話、子らには退屈で仕方ねぇ。
可哀想にラピスとアゲートはだれて机の下でお互いにちょっかいをかけている。
フローライトとコーラルはずっと手を繋いでる。
謎に包まれた一族に不仲でギスギスしたワケありな大人たち……
マジで財産目当ての殺人事件とか起こんねーだろうな、毎回冷や冷やするぜ!
金田一〇助シリーズなら真っ先に俺が殺されてそうだ。
ばあさんもじいさんも相変わらずどこか素気ねぇ。
まあそんなものなのかねぇ……。
――――親族会議後
「あーーー!気疲れしたぁ……
偉かったぞちびっこ達ぃ!」
グリグリと坊主達の頭を撫でると「やめろよ、次期当主に気安く触れるな。」とかアゲートが生意気な口叩くからデコピンしてやった。
「兄さん兄さん♪
後で部屋に行ってもいい?
フローライトちゃんが一緒にトランプで遊びたいって♪」
「ね、ねえさま……!
私がって言わないでください……コーラルだって遊びたいよね?」
シストとフローライトは可愛いなぁ。
可哀想にラピス泣きそうだぞ。
あいつはフローライトに声かけたくてお化粧セット持参してきたのに可哀想だぞ。
「ラピスもおいで、一緒にお化粧しよう!」
「おーいフローライト、気遣うのは賢いが俺に化粧する気だろ。」
こうやっていとこで集まって遊んでる時が一番幸せだ。
いつまでも仲良く……仲良く……
「うわあぁぁぁん!兄さん!
アゲートが僕にもお化粧させてくる!」
「うわあぁぁぁん!アゲートがわたしのお化粧品勝手に使ったぁ……」
「可哀想に……コーラルくんとラピスちゃん。」
仲良く集まりたいもんだな。
【あとがき】
元々は2007年にフローライト主役で分岐ありの乙女ゲームや少女漫画を目指して書いていた初期プロットなんですが、理想の兄貴キャラを出した時にトパゾ主役の方がしっくり来るかなと思って早い段階で主人公格に上げました。
トパゾライト、フローライト、コーラル、ラピスラズリ&アゲート、エリル編の予定なんですがいざ動かすとアメシスト(ユフィナ)がアシストとして動かしやすいポジションにいますね。
彼女は追加キャラでフローライトに姉が欲しいなって思ったのと折角母ルーナが月の一族なのに絶やすのは勿体ないと思って出した覚えがあります。
ユフィナで2012年ぐらいかなあ、その時やってたゲームの発売日で逆算したから合ってるはず。
大分遅い追加キャラでカスティールの長女設定が変わるのによく後付けしたなって思います。
【カトルセッテ家の一族の話2】
うちの親世代は仲が良いがその上、じいさんばあさんとは仲が悪い。
あの気が強いうちの母さんは耐えてるがどうも合わんらしい。
「テェセラ、貴女どんな躾けしてるの。
エリルは賢いのに上の子はどうにも気品が欠けるわ。」
「母さん、そんな事言わないでちょうだい!
トパゾは貴族じゃなくヴァルガン師匠の養子だから、あの子の好きにさせてあげてちょうだい。」
ごもっとも。
祖母アヴィシアと俺の母さんテェセラ。
アヴィシアばあさんは昔からおっかねぇ……
銀髪のアルビノに赤い眼をしたばあさんで常にヴェールで顔を隠してるから顔はあんま見えねぇ。
母さんは濃い金髪に緑眼で完全に父似だ。
「まあまあ母さん、男の子はあれぐらいが良いですよ。
私も昔はトパゾくんみたいな活発なイケメン男子でしたよ?」
「そうですね、貴方達は自由過ぎたからあたくし達から離れて外の世界へ飛び出した。
あたくしは構いませんよ?
あたくしはこの通り外に出れないものですから我が子らが自由に羽ばたいてゆくのは母として喜ばしいことです。
ただ、お父様の機嫌を損ねないで頂戴。」
「母さん……私達はもう子供じゃない。
今はもうあの方に言われる心配は無いのだから、私の自由にさせてください。」
自称イケメンは本当にイケメンだからいいよな。
こちらトゥリアス叔父さん、金髪に赤眼で陽気で親しみやすいイケメンだ。
……おっと、後ろにいる寡黙な眼鏡の男性がエクシス叔父さん。
銀髪に赤眼でトゥリアス叔父さんの双子の弟だが顔は同じなのに正反対の性格をしている。
シスト達の親父さんなんだが、あそこは全員父親と距離がある。
叔父さんも不器用なだけとは思うが、帰ってこず妻にしか会いに来ないのは普通に可哀想だよなぁ……
「トパゾ、何隠れて盗み聞きしてるのよ。
貴方の父さんもエリルも先に集まってるわよ。」
「げっ、母さん……
いででででで!思春期の息子に触るの禁止!」
鬼ババテェセラに腕を引っ張られて親族会議に参加させられる。
はぁ……あの空気重くて苦手なんだよな。
あん時だけは現実逃避したい。
――――「皆、集まったな。」
大人たちが先に座り、後から序列順に子が座る。
当主クロード・ジレルランとその妻アヴィシア・カトルセッテ。
一応婿養子みたいなもんらしいが実際はジレルラン家の方が貴族で家の力が強い。
世間知らずなばあさんは大分いびられて苦労したそうだ。
トゥリアス、エクシス、テェセラが座り。
その配偶者であるディーネ、ルーナ、ランスが座る。
子らは俺トパゾライト、フローライト、コーラル、ラピスラズリ、アゲート、エリルの順番だ。
月の髪を色濃く継ぐアメシストは隠された存在だから本来俺の次に来るはずなのにメイドのような位置で俺に微笑んで手を振ってる。
子らの順は年功順で並んでる。
このまま行くと俺がカトルセッテ当主になりそうだが母さんは女系だからな……
母さんだけジレルランの姓だから俺もてっきりそっちを継ぐのかと思えば、最年少のエリルが当主に選ばれたらしい。
なんで俺省かれてんだろう……
なんか嫌な予感しかしないぜ!
親族会議は大した事無く、土地の話とか会社の話、子らには退屈で仕方ねぇ。
可哀想にラピスとアゲートはだれて机の下でお互いにちょっかいをかけている。
フローライトとコーラルはずっと手を繋いでる。
謎に包まれた一族に不仲でギスギスしたワケありな大人たち……
マジで財産目当ての殺人事件とか起こんねーだろうな、毎回冷や冷やするぜ!
金田一〇助シリーズなら真っ先に俺が殺されてそうだ。
ばあさんもじいさんも相変わらずどこか素気ねぇ。
まあそんなものなのかねぇ……。
――――親族会議後
「あーーー!気疲れしたぁ……
偉かったぞちびっこ達ぃ!」
グリグリと坊主達の頭を撫でると「やめろよ、次期当主に気安く触れるな。」とかアゲートが生意気な口叩くからデコピンしてやった。
「兄さん兄さん♪
後で部屋に行ってもいい?
フローライトちゃんが一緒にトランプで遊びたいって♪」
「ね、ねえさま……!
私がって言わないでください……コーラルだって遊びたいよね?」
シストとフローライトは可愛いなぁ。
可哀想にラピス泣きそうだぞ。
あいつはフローライトに声かけたくてお化粧セット持参してきたのに可哀想だぞ。
「ラピスもおいで、一緒にお化粧しよう!」
「おーいフローライト、気遣うのは賢いが俺に化粧する気だろ。」
こうやっていとこで集まって遊んでる時が一番幸せだ。
いつまでも仲良く……仲良く……
「うわあぁぁぁん!兄さん!
アゲートが僕にもお化粧させてくる!」
「うわあぁぁぁん!アゲートがわたしのお化粧品勝手に使ったぁ……」
「可哀想に……コーラルくんとラピスちゃん。」
仲良く集まりたいもんだな。
【あとがき】
元々は2007年にフローライト主役で分岐ありの乙女ゲームや少女漫画を目指して書いていた初期プロットなんですが、理想の兄貴キャラを出した時にトパゾ主役の方がしっくり来るかなと思って早い段階で主人公格に上げました。
トパゾライト、フローライト、コーラル、ラピスラズリ&アゲート、エリル編の予定なんですがいざ動かすとアメシスト(ユフィナ)がアシストとして動かしやすいポジションにいますね。
彼女は追加キャラでフローライトに姉が欲しいなって思ったのと折角母ルーナが月の一族なのに絶やすのは勿体ないと思って出した覚えがあります。
ユフィナで2012年ぐらいかなあ、その時やってたゲームの発売日で逆算したから合ってるはず。
大分遅い追加キャラでカスティールの長女設定が変わるのによく後付けしたなって思います。
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