新月神話伝 第八世代

鴉月語り部

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第一話 シンゼイと月の國

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【前書き】
待望の第一話(私が)
主に国の紹介とギャグ

 新月(しんゆえい)城、名の通り新月の名を持つ國の中心にある帝の居城である
八代目にあたるシンゼイ・シン・ユエイは老齢の帝であるが老いてもなお覇道への意欲や野望は尽きる事が無かった。

シンゼイ・シン・ユエイ
異国での呼称だが月の國では新月神誓(しんゆえい しんぜい)と表記する。

「……暇じゃ、予は退屈である
何か面白い事が起きんかのう
悪魔以外で大きい戦は儂は歓迎じゃぞ」

銀髪の青い眼の皇帝は渇いていた

「何言ってんですか平和が一番ですよ、先の第七世代では我が国は滅亡寸前の危機でしたからね……」

 親友であり同じく神の二柱・八咫神綺羅(やたがみ きら)は古参の神であった。
神誓(しんぜい)が生まれるその前、彼の4代前から国に仕えているのだ。

 彼からすれば第四世代や第五世代が一番平和だった。
 六世代は皇太后の謀反や黄泉軍の侵攻、極めつけ七世代には魔界からの侵攻で多くの神々が昇天してしまった。

 新月の國はかの伝説の葦原國(あしはらこく)のように島国であり、侵攻される事は少ない。
元々は中華レイヴァン國の土地を貰った土地であったので陸国であったが、地殻の変動により土地が割れたのであった。

 神誓は歴代最年少の帝であり唯一老いた神でもあった。
本来神は不死の秘薬を服用しているので人間と比べると死ぬことも無く老いる事も無い。
神誓が老いたのは威厳を保つ為にわざとこの容姿を選んだのだ。

「だって他国の奴ら生意気じゃろ?
見た目だけで『あーこの国簡単に滅ぼせそう』とか思っとるじゃろ?
儂そういうの大嫌い」

普段は威厳のある冷酷無慈悲な皇帝なのだが割と素はこんなものである。

「神誓様!アンタそのキャラ外では絶っ対にやめてくださいね、違う意味で畏怖の対象ですよ!」

「キラっちもさ、もっと弾けようよ
KILLER(キラー)から取ってKILA(キラ)なんでしょ?
もっと殺ろう?いっぱい戦おう?」

軽いノリで倫理観0発言するが神誓が言うと本当に実行してしまうので洒落になっていない。

「私もそのKILAからとってると思い込んでたんですけどね……ほら、ノートで犯罪者裁く方の。
なんか死んだマミーはそのつもりだったけどダディーは普通にプロポーズした時の星が由来だって面白くも無い惚気話聞かされました。

 あっ、そういえば蓬莱(ほうらい)との対談大丈夫ですか?
今のワタツミ皇帝ってかなり気難しいから……シンちゃんとは相性悪いんじゃないかなって……」

ぶっちゃけ言いにくいがワンマン皇帝と合う皇帝はいないだろう。
相手もそれなりに傲慢な王だと同僚の海神(わたつみ)家の者から聞いている。

シンちゃんこと神誓は盆栽を楽しみながら軽く答えた。

「アイツそんなタイプになっとるのか、昔は親族のよしみもあってリゾート地で遊んだ事もあったんじゃがな
アイツの好みの女人を次々と儂が手を付けたらそれ以来口を聞いてくれんようになった
相手の親御さんからも『あの國の皇帝とは外交以外で遊んじゃダメだ』って言われとったそうじゃわ

ただでさえ外交少なくてぼっちな国なのにのう……儂ちょっと傷ついたわい」

「それはシンちゃんが全面的に悪いですねー
っていうか他所の国の女性に手を付けないでください!
ただでさえうち(シンユエイ)は蓬莱の血を取り入れ過ぎて虚弱な神が多いんですから……」

 海中にある蓬莱人は種族にもよるが基本的に人間並みに脆い。
穢れに弱く現世や黄泉の穢れを受け付けない体質なのだ。
古来からシンユエイ人や葦原人はよく異人である蓬莱人の血を取り入れていた。
二代目、四代目、五代目、六代目の配偶者は蓬莱人である。

「まあ久々の会談だし儂それなりに頑張っちゃう
同族の三柱が上手く仲介してくれるじゃろ」

 まさかこの会談が元で新たな戦乱の火種になるとは……


【後書き】
書いてから気づいたんですが絵を見返すと第一次侵攻戦の時は神誓は青年でした(痛恨のミス)
なのでこの話は第二次の時かな
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