烏王創世記 天地編

鴉月語り部

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最終章

コルウスの独白 キャラ紹介絵あり

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執筆日 2023年11月28日
烏王様の最期
コルウスの独白、ネタバレと結末あり。
ラストに残虐表現がありますが事前にも注意書きしてます。




 そうですねなにから話しましょうか…
私はコルウス・アダーマー・レイウ、天上レイウを治める初代烏王です。

回答者の名を持つ魔剣フラガラッハに後継者選びをさせようと儀式を行いました。
その時フラガラッハがなんと
「第二子と第三子はお前の子じゃないが…よろしいか?」

とんでもない事実をお話しました…
声は私にしか聞こえていません。
他の神々は内心動揺しまくっている私の様子に気づかなかったみたいですね。
ありがとうフラガラッハくん、できたらその場ですぐ教えて欲しかったな…
聞かれなかったから、ってなんですか。

やけにベルジェの顔色が悪いなと思ったらそういう事でしたか…
ウヤくんは普段から死にそうな顔なので気づきませんでしたよ。

私は最初にアイツしかいないとウーヴェを疑い、神々を招集し尋問してもらいました。
彼は男性不妊ですが600年のサミジナとミトラの時はまだ種が残っていましたからね。
彼の嫁の唯舞すら疑っていたので私も疑っておりましたよ…
周りは私と唯舞の関係を疑っていましたが私達はビジネスパートナーです、唯舞は割と下品で女を捨てる時があるのでそういう対象ではありません。

ウーヴェはよく仕事をサボってベルジェと共に子供たちの面倒を見ていましたからね。
そういえばもう一羽…いつもお留守番のウヤくんがいました。

ベルジェを庇って名乗り出たのでしょう、ウヤくんが白状しなんと開き直ったのです。
「合意の元で略奪していいと仰ったのは兄上です。
良いでしょう?兄上…
ウーヤー悪くない!」

良くないです、何を言っているのですかクソ弟…
お前はいつもそうやって都合が悪くなると子供に帰りますね、キモイだけですよ。

あれは二期で唯舞とウーヴェがあまりに離婚騒動を繰り返すので私が特別にザンさんだけに許可したつもりです。
合意の元で略奪したら離婚成立・そちらと婚姻成立しなさいと…
お前にまで許可した覚えはありません。

私が彼を𠮟責すると
「自分はベルジェから嫌われているくせに…」

と吐き捨てやがったので私は刑罰として奴の利き腕と一物を去勢し、地上に突き落としました。
お前のような愚図のろま・泥棒猫・間男・粗大ゴミは要りません。

その後私はベルジェと話し合ってまあ…泣かしました。
ハシゴして色欲の悪魔を使った悪女カラシアと寝てしまいました、なんとカラシアが懐妊してしまいました。
許しませんよカラシア…いえ、貴女をヤリ捨てた私への復讐ですね許します、私がゴミカスクソヤローでした。

ウヤの追放を聞いたベルジェは二度と会えないと思って罪に苦しみ、フランベルジェで自害してしまいました…
何故ですかベルジェ…私の何がいけないのですか。
そこまで私が嫌いでしたか…(泣)

私は貴女を深く愛しているから罪も許しました、王妃剝奪もしていません。
むしろアガレスに継承して私も貴女と引退し静かに隠居しようかと考えていたところです。
貴女が望むなら薄汚い地上で暮らそうとも考えましたよ。

貴女の為に貴女を攫いました、貴女の為に規律も捻じ曲げました。
あの毒お母さんから引き離し、貴女の為に色んな世界を見せて天上の楽園を造りました。
私はかつて貴女のクソお父さんを殺して肉を持ち帰ったのですよ。

その一月後にウヤ反乱が起きました。
母の予言で何か仕掛けてきやがるとは感じていましたが、ここまで大規模な…
兄弟のゴタゴタに世界を巻き込むとは思っておりませんでしたよ…

クソ弟は600年の長男サミジナを作った時から謀反を企てていたみたいですね、女一人を略奪する為に屑ですね。

ゲオルグは618年の戦中に誘われて、決意したのは715年辺りみたいですね。
位の低さと強姦・略奪を許可して欲しいから、マヒナ家の女性8名を母子共に妻にしたいからと謀反に乗ったみたいですね。
実母と異父姉を犯して後者を孕ませて…
とんな外道ゲロキモヤリ目クソヤローですね…タガが外れるとお前がそこまで狂っていると思いませんでしたよ。

女性を平等に愛する私とは違い、奴はどれだけ女を抱いても満たされない、特定の妃を持たない。
女に愛着が湧かないタイプだったそうですが本命(マヒナの女達)には優しくすると言っていた意味が何かズレています。

愛を知らない哀れな男だとは聞いていましたがやり過ぎです。
そんな狂った方法で彼女らの愛が手に入ると思っているのですか?
そんな事をせずとも姪の若紫だけはお前に密かに気がありましたよ、酔った唯舞が暴露して若紫から暫く絶交されてましたからね。

あの男なりに不器用な、歪んだ愛情なのでしょうかそんなクソヤローは私が後に刺殺・去勢しておきましたよ。
奴の姉であるイラーナは私の元カノです、貴女の仇は取りましたよイラーナ…
奴の口座から引き抜いて慰謝料を渡したかったのですがその前に私が死んでしまいました。

ベヒモスは兄と恋人を殺すと脅迫されてあちらに付いたみたいですね、何故私を信じないのですか…
それならこちらに付いて戦えば良いでしょう。私と神々ならあの絶望的な状況を覆せる可能性を忘れないでください。
被害が甚大過ぎてベヒモスが生きていたとしても処刑は免れなかったでしょうね…
地上と天上のザドウ族は許さないでしょう、あちらも身内同士で殺しあう羽目になったのです。
本当に申し訳ない…亡きオイゲン皇帝が悲しみます。

ウーヴェ、貴方があのタイミングで裏切ると思いませんでしたよ。
貴方は病弱でか弱いしベルジェとの姦通を疑ってはいましたが完全にノーマークでした。

…部族統一の前の話でしたか、そんな昔の事を800年も怨まれていたのですね。
私の父が行った数多の虐殺にドン引きしました。

※ここからは残虐表現があるので閲覧注意ですよ。

「モラクスの子が子息を殺す」と予言が出ただけでモラクスを拷問、馬で引きずりまわし舌を抜いた。
妊娠中の長女イナリは夫もろとも殺害。
三女エウフェミアと四女ロザリアを拷問し熊や虎に殺させた。
五女アイノは頭を殴り突き飛ばして転落死させた。
次男ラビツは抵抗したので腹に散弾槍を、六女アーヴェは絞殺。
末弟カスピエルは長男と次女の居場所を吐かせる為にモラクスと妻オイリの前で殺害。

邸に火をかかり次女オフェリアは火傷状態で逃走。
長男ウヴァルは火中の中でピアノで王家の旋律を轢き一度焼死…
次女オフェリアは数年後に発見され魔女として火炙りの刑にされた…

父上、15歳の私の為に行ったとはいえやり過ぎです。これは激しくウーヴェに同情しましたよ…
そんな事しなくても私は強かった。

同じく裏切りの予言がウヤに出たのにそちらは隔離で済まされましたからね、それをウーヴェは余計に怨んだのです。
実際に反乱が起き私の甘さもありましたからね、監視はしていたつもりでしたが彼に自由を与え過ぎた。
地に堕ちなさいウヤ、お前には裏切りの称号を持つ13位を贈呈します。
裏切りの証としてウヤ・グリフィン・ジュダ・レイウと名を残しておきます…

さて、ウーヴェ
貴方はこれで満足でしょうか?
結果としてレイウ王家は家庭崩壊し、私は逆怨みとばっちりで刺殺されました…
自分と愛する女によく似た我が末子にです。
これは気狂いのあの子から目を背けた私の罪ですね…
中々死なず悶絶するような痛みの中で貴方の狂気の笑みとベリトの歌声が焼き付いて離れませんでしたよ…

憑き物が取れた彼は不死の秘薬を完成させ、親友を鳳凰に。
愛する女の為に神の位も種族も全てを捨て、借金だけは残して6年後に亡くなったみたいですね。
とんでもないクソ男です。

貴方の気が晴れたのならよしとしましょう…来世で適度にしっかり復讐するので覚えておいてくださいね。

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【コルウス視点】
ゲオルグ→私の引き立て役で鉄砲玉利用ポジション。定期的に謀反起こすけど所詮馬鹿なので放置、謀反は読めてたけど狂愛は流石に把握してなかった…

ウヤ→可哀想な弟、根暗無能空気過ぎて心配…うちの王妃と義姉弟として仲良くしといてもらおう(まさか密通されると思ってなかった)

ウーヴェ→週8の色魔で働かない病弱なゴミカスニート…医者枠で入れた初期メンバーだけど捨てたい、優秀なユイムの旦那なせいで飛ばせない
うちの王妃のお気に入り芸人なので置いてる

【ウーヴェ】
コルウスの親世代に一族を惨殺されて復讐に生きてきました、15歳だった彼に罪は無いのでしょうが同じ復讐をします。コルウスの不幸こそがもっともその親世代への復讐になるからです(サイコパス)
王家は皆殺しです、妻には墓場まで持っていきます…

コルウス「歴史を忘れない為に白鳥に見立てた衣装と薔薇を用意したぞ!」
ウーヴェ(うちの家紋をお前が纏うことで馬鹿にしているのか?) 地雷スイッチ
コルウス「え、ゲオルグを消した方がいい? まだ良いんじゃないか?私強いし、退屈しのぎには殺し合いできるし」
ウーヴェ(甘い、甘すぎる…何故見るからに脅威になる奴を始末しないのか) 地雷スイッチ!!!

コルウス「ゲオルグは瀕死にさせといた、王として構ってる暇が無いから先を急ぐ」
ユイム死亡
ウーヴェ(妻にハニトラさせた上に死なせやがったのでここでスイッチ入りました
800年で唯一できた隙が皮肉にもウヤ反乱の後だった…戦後の今なら誰も来ない、コルウスが一人!!!)

コルウスは悪くないのにウーヴェの地雷踏みまくっててこれは読めないと思う…
ユイムのハニトラ作戦はそうしないとゲオルグ殺せなかったから自分で決意したものだし
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