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秋の桜海祭編
体育祭ーブロック別対抗リレー②
しおりを挟む「頑張って笹山くん!」
笹山君は松白君とは違うチームに入っている。
クラス別対抗リレーでは少し余裕を見せていた笹山君だったが、一日の疲労と、周りのレベルの高さからそんな余裕はなくなっていた。
………が、それでも意地を見せ少しずつ一位との距離をつめ、横並びぐらいにまで迫った。
「「いいぞー!笹山。」」
その光景に歓声が上がる。
そして笹山君はそのままゴールした。
そして、次にバトンを渡された人も笹山君の勢いに負けないくらいのスピードで走っていた。
「「いいぞー!」」
「「頑張れー!」」
見ている人達の熱気も凄い。
最初はみんなテントで応援していたが、今ではみんな我慢できなくなったのか各々散らばって応援している。
もちろん私達も例外ではなかった。
「ここから白軍が勝つには、松白君のチームが上位にくる必要があるんだよね?」
「うん、どうにか上がってきて欲しいけど……。」
吹雪が言うように点差がほとんど無い今、片方のチームだけが活躍してもダメなのである。
一位になるには両方が上位にくることが望ましいのだ。
松白君のチームは決して遅いわけではない。
が、順位が相変わらず停滞していた。
……でも、そんな状況でもあることが頭に浮かぶ。
「やっぱさ、こんな状況でも松白君がいたら『どうにかなる』って思ってしまうよね。」
「そうだね。さくらの気持ちすっごく分かるよ。」
多分この気持ちは私達だけではないだろう。
ここにいる白軍のみんなが同じ気持ちだ。
松白君は今日、不利な状況を何度も何度も越えてきたから、また期待してしまう。
………恐らく今、彼のプレッシャーは相当なものになっているだろう。
「ねぇ吹雪。松白君のプレッシャーを少なくさせる方法ってないかな?」
………まぁ、そんな簡単にあるわけないか。
「んーそうだね、とっておきのものが一つあるよ。」
「えっ!?何かあるの?」
ダメ元で聞いてみた私は、吹雪の回答に驚いた。
「しかも、たぶんさくらじゃないと出来ないことだよ。」
「私じゃないとできないこと?」
吹雪の作戦は意外なものだった。
「そう、でもすることは簡単だよ。名前を呼んで応援してあげるだけだから。」
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