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2章 魔法能力
44・やってみよう
しおりを挟む「まず、強く思うことが一番大切だと思うから、そこに重きを置きます。ではアユリさん、どうやったら強く思うことができますか?」
先生風にビシリと差してきた。
「先生、それが分かったら苦労しませーん!」
手を挙げてソーヴィ先生に発言する。
「では、質問を変えましょう。強く思う時、アユリさんはどういう状況でしたか。」
うーむ、と上を見て考えてみる。
触られるのが嫌だ二回、嫉妬してこの場所にいたくないから離して、ソーヴィを侮辱されたのが嫌で謝れ…で全部。
共通すること…さっきソーヴィが言わなかったことかな。
「多分なんですけど、嫌だなって思った時です。」
全部、何かをされたくないって思ってた。
もう、それくらいしか思い浮かばない。
「はい、アユリさんが嫌だなって思った時ですね。では、嫌だなーされたくないなーという状況を作り出したら、どうでしょうか。」
「あっ…しないでほしいって強く思います!そしたら、発動できるかも!」
わあっすごい!ソーヴィ頭いい!
私にもちゃんと分かるように教えてくれた。本当に頭が良い人って、理解力が低い人にも伝えることが出来るんだなあ。
にこにこしていると、ソーヴィが私の頭を撫で撫でしてくれる。
「素晴らしい回答ですね。だけど、これには問題があります。なんだか分かりますか。ヒントは、嫌だなって思う相手にありますよ。石が動かなかったのも合わせて考えてみてくださいね。」
んん?
ソーヴィに嫌だなって思って…触らないで…侮辱した相手に嫌だなって思って謝れ…
さっき動けと念じたのは、丸い石…でも動かなかった。
「えっと…私がテンプテーションをかけたのは、嫌だなって思った相手だから、石には嫌なことされてないから、かからなかった。」
「おおー!お見事!」
今度は撫でられて、おデコにキスもしてもらった。えへへ、嬉しい。
「あっ、そうか。嫌だなって思っても、思わせた相手にテンプテーションかけちゃうだけになるのか。」
「そうですね、そうなると石はアユリさんに嫌なことをしてこないから、動かせないことになります。」
それは意味がない。
今は物を操れるようになったりして能力の把握をすることと、感情のコントロールをすることが、目標なのだ。
「どうしたらいいんだろう。」
ソーヴィ先生が優しく、私の両肩に手を置く。
「アユリさんから素直な気持ちを聞きたいのですが。いつも嫌だなって思って能力を発動させるのって、どうですか。それも嫌じゃありませんか。」
常に嫌な気持ちになるってことか…
「…あんまり…良くないです。やだなって思って使うのって、能力使うのもやだなってなりそう。」
「そうですね、先生もそう思います。それに、アユリさんが嫌な気持ちになるのは、悲しいし、そんな気持ちにさせたくありません。」
真一文字の眉が下がり、切ない表情をするソーヴィ先生が、すごくセクシーだ。
私のこと…そんなに大切に思ってくれるなんて…
胸がキュンとして、頰が熱くなる。
「ところで、アユリさんの口癖がありますよね。」
「口癖ですか…?」
そんなのあったっけ。
「そうです。よく、やだ、やだって言いますよね。」
言うっけ?
そんなに物事に執着しないから、アレやだコレやだって言わないけどな。
「ふむ、ピンと来てないようですね。じゃあ、これはどうでしょう。」
キレイな顔が近づいて、唇に触れた。そのまま吸われるようにして唇をこじ開けられ、舌がぬるりと入ってくる。口内を舐めまわされ、舌を絡めて吸われて、温かい唾液が口の端から垂れた。
「んっふう…」
服の上から大きな手がやわやわと胸を揉み、指先が既に立ちはじめた突起をギュッと摘む。グニグニと強く引っ張られて快感を呼び起こす。
「やあっ…やっ…」
「ほら、それ。」
パッと手と顔が離れて、ニンマリと笑った。
「ふへ?」
突起がジンジンして、もっと触って欲しいと尖っている。
「アユリさんの口癖。やだ、やだって嫌がるの。ほら、やだけど嫌じゃない状況。」
ね?と淫靡に笑って、舌舐めずりをした。
「…どういうこと?」
「アユリさんが、やだやだって言って特に感情が高ぶるのって、どんな時ですか?」
私の前にいるのは、性欲強大絶倫魔人でした。
「気持ち良くて…いっちゃいそうになる時…?」
「大正解!素晴らしい生徒には、ご褒美です。」
そして、深く深くキスをされた。
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