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3章 譲位騒乱
57・身内勢揃い
しおりを挟むこのパーティーは、妖艶系露出美女の幼馴染のビアンさんと、しっとり系美女の人妻彼女持ちバイセクシャルのお姉さん、美麗女装家のハーレム形成お兄さん、超絶美形の魔力多量持ち絶倫の弟と、その彼女のモブ系テンプテーション淫乱女の5人でお送りしております。
やばくない?字面が既にやばいよ。
どうしてこうなった?
特に、この国のトップ集団の性癖、めっちゃやばない?
いや、いいのか…この国らしくて。
前の世界と比較して、カルチャーショックを受けるのはよくない。私は、この世界で生きていくんだから。
急に冷静になってしまった。
「アユリちゃん、このお肉すっごく美味しいわよお。うちの領民が作った自信作よ。」
フォークに刺したお肉を食べさせようと、シャーリーが隣からあーんをしてきた。
「アユリ、食べるなら俺の方にして。」
すかさずソーヴィがフォークにお肉を刺して近づける。
「ああーん、俺のを食べろですってえ、意味深ねえ!聞いた?アルシー!」
「聞いたわよ、さすが絶倫王は言うこと違うわよねー!」
「まじで2人とも黙れ!シャロンは隙をついてアユリにちょっかい出すな!」
シャーリーが、べーっと舌を出して笑う。
「男の嫉妬、醜ーい!」
シャーリーとソーヴィのフォークを両手で受け取って、お肉は自分でいただいた。めっちゃ美味しい。さすがシャーリーの領民の皆様。
「アユリちゃん、2人の扱い慣れてるわね。」
「そうね、アユリさんのおかげて、ソーヴィも楽しそうだし。安心したわ。」
そうだよね。暗殺未遂にあって、一人で隠れ住んでて、会うこともできない弟なんて、心配しかないよ。
うんうん、と心の中で頷いていたら、目の前の美女2人が料理を食べさせ合い始めた。
この世界は、これが常識なんだね…オッケー理解した。
「あーん、ずるい!私も混ぜてよお。」
シャーリーが面白そうに言えば、メロキーさんがキッと睨んだ。
「嫌よ、シャーリーは美女の皮を被った男だもの。アルシーが汚れる。」
「やっだー!人をバイキンみたいに言わないでよね!それに、アルシーは姉ですもの!」
「私はいいんだけど、メロキーが嫌がるから、今度ね!」
「ダメ、アルシーは私の物よ!弟だろうが何だろうが絶対にダメ!」
そのメロキーさんの考え方、ソーヴィと一緒だなあ。
「ふふふ、私の可愛いメロキー。」
「…アルシー…」
見つめあって2人がキスをした。
おっと、熱い仲ですね。
「2人とも、いい加減にしろ。アユリがびっくりしてるだろ。俺たちとは違う環境で育ったんだから、そういうのは2人の時にやってくれ。俺も見たくない。」
いや、私は見たくないわけじゃないんだけど、ちょっと慣れてないからドキドキしちゃうよね。美女同士って芸術的じゃん。
「あー、いやー、あの慣れてなくてすみません。」
「こちらこそ、ごめんなさいね。ソーヴィをからかうだけのつもりだったんだけど。」
やっぱ、そうだよねー。分かってたー。
「ソーヴィ、愛されてるね。」
「…違うと思う。」
フイッと顔を背けて、不機嫌そうにしているソーヴィが、とても可愛くて今すぐ抱きしめたくなった。
テーブルの料理が粗方なくなり、みんなのお腹がくちくなった頃。
シャーリーが真面目な顔で告げた。
「まもなく、国王が譲位の選定に入ると言っていた。派閥争いが激化してくるだろうから、みんな身辺に気をつけて欲しい。」
「分かった、シャロンも気をつけて。」
シャーリーが目を細めて微笑む。
「うん、ありがとう。ソーヴィはアユリちゃんのこと、特に守れよ。お前は一人でも負けるわけないから、まず真っ先にアユリちゃんが狙われる。」
あっ…これ、前にソーヴィが言ってたことだ。
きちんと自分のことのように考えていなかったことが、急に現実味を帯びてきて、心臓がバクバクいっている。
それが分かったのか、ソーヴィが肩を抱いてくれた。
「アユリは俺が守るよ、何があっても。」
アルシーさんがお茶を飲みながら、寄りかかるメロキーさんの髪を撫でた。
「…この前、王宮に行ったんだけどね。あんまりいい雰囲気じゃなかったわね。お母様も、後宮に引きこもっていたし。あの人も、訓練を厳しくしているみたい。」
「筋肉バカは勝手に訓練してればいいんだわ。」
「まあ、そうね。」
4人の顔を見て不安になり、ソーヴィにそっと問いかける。
「私、この話…聞いてて大丈夫なの?」
「アユリにも知っておいて欲しい。もし違和感を感じたら、迷わず逃げて欲しいから。」
背筋がゾワっとした。
「分かった…」
「あんまり怯えさせてもなーと思ったんだけど、何があるか分からないから、覚悟しておいてほしくて。私のせいで、ごめんなさいね。」
シャーリーが謝るので、首を振って否定した。
自力で何とかする、足手まといにはなりたくない。
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