【R18】次に目を開けた時、イケメンのベッドの中に異世界転移してました。

はこスミレ

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3章 譲位騒乱

67・いつもそばに

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ソーヴィの指が、女神様からもらった石を撫でると、ぽわっと白く光った。
「何したの?」
「魔力量の探知が出来るなら、保有も出来るんじゃないかと思って、ちょっといじってみた。今は、俺の魔力がちょっと入ってる状態。」
「えっ!ソーヴィすごっ!でも、私は魔法使えないよ?」
優しい手が髪を撫でる。
「もし離れ離れになっても、その魔力をたどって、俺は必ずアユリの元へ行ける。」
なにそれ…死んじゃうくらいかっこいい…!
「ソーヴィ好き…」
「俺も。」
触れるような口付けをして、微笑み合った。
「私も、なんかいろいろやってみる!訓練とか!」
「うん、それぞれ、できることをしよう。本当は何も無い方がいいんだけどね。巻き込んで、ごめんね。」
切なそうに顔を歪めるソーヴィを抱きしめて、首を振る。
「大変な時は力になりたいし、楽しいことは増やすの!ソーヴィが、私と楽しいことたくさんしようねって、言ってくれたんだよ。」
「…アユリ、ありがとう。絶対に俺が守るから。」
「私も、絶対にソーヴィのこと守るよ!」
そのために、この力があるんだ。
話し合った結果、私は何かあったらまずは部屋に逃げ込む。それがダメなら能力で相手を倒して、できるだけその場から離れて隠れる。必ずソーヴィが迎えに来てくれるから。
ソーヴィは、とりあえず殺さない程度に相手を倒し次第、私を迎えに来る。で、あっさり決まった。
「じゃあ私、ちょっと部屋まで逃げる練習する!」
玄関の外に出てから、ドアを開けて自室へ駆け込んでみると、廊下に置いてある荷物が邪魔だった。
「荷物どかしておこうか。」
「うん!」
こうやって、準備しておけば、何かあっても狼狽えないで済む。
備えあれば憂いなし!


それから、日々は穏やかに過ぎて行き、何事も無く暮らしていたんだけれど。
災難は突然やってきたんだ。
私がトラックに轢かれてしまった時のように。

普段はめったに注文なんて来ないのに、どうしてもソーヴィが届けないといけない商品の発注が入った。
「断ってもいいんだけど。」
「ダメだよ、欲しがってる人がいるんだから、届けてあげようよ。だってそれ、お薬でしょ。」
「…うん。ごめんね、ありがとう。俺と街に出るより、家にいた方が安心だから、アユリは待ってて。」
「分かった!」
ソーヴィは心配そうに笑って、荷物を持って出発した。
「よーし、じゃあ私は畑仕事でもしようかな!」
そろそろ収穫できるハーブがあったはず。
カゴを持って庭へ出て、プチプチと葉を摘んでいると、なんだか辺りが暗くなってきた。
雨でも降るんだろうかと空を見上げると、雲は一切出ておらず、なんだか様子がおかしかった。
そのままじっと見ていると、空の天井にヒビが入り、バキバキと音を立てて崩れていく。
「えっ…これって…」
一度、見たことがある。
あの時も、これと全く同じ…ガラスみたいに、ソーヴィの結界が割れたんだ。
「やばい。」
ヒュッと喉が苦しくなって、カゴはそのままに家へ駆けた。
玄関を閉め、一目散に部屋へと走り、そのドアの鍵も内側からかける。
ソーヴィは、どうしているだろう。
結界が破れたこと、分かったかな。
ドクドクと心臓が強く脈打ち、変な汗が流れてくる。
チェストの横に掛けてある、避難バッグを持ち、胸に抱きしめた。
家の外で、ドカン、バキバキ、ガシャン、と破壊音がする。
「どうしよう、ソーヴィ。」
早く帰ってきて…
腕にはめたブレスレットの石を、指で撫でた。

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