不遇な令嬢が幸せになるまで。

なぁちー

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私の願いは…1

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すみませんものすごく更新遅くなってしまいました…

そして今更ですがタイトルを変更させていただきました!
少し内容とタイトルがあっていないような気がしたので…
あともう少しでこちらの短編は最終話です!最後までよろしくお願いいたします!
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「いかがされました陛下?」
そんな大きな声を出して…

「私だけでは足りないだろうが謝罪をさせていただきたい。申し訳なかった。」

そう言って陛下は深々と頭を下げます


「いけませんわ陛下。国王たるあなた様がこのような場で頭を下げるなど。」

ここには各国の要人も顔を出している。そんな場所で一臣下である私に頭を下げるなどあってはならない。


「いや、そなたを失えばこの国は終わったも同然。このような状況になってしまってはまともに生活することすらままならないだろう。」
陛下は冷静にこれからの状況をお話しになりますが…なぜそのようなことになるのかしら。


「陛下…なぜそのような結論に至ったかはお察しします。しかしながら、精霊の加護も以前のままですわ。」


「っ!?」
陛下はバッと顔をあげます。先ほどよりは顔色がマシですね。


「いや、しかし…そなたを酷い目に合わせてしまった我らに精霊が力を貸すなどあるはずが…」
「いえ、陛下。これはわたくしたっての願いですもの。きっと叶えてくださいますわ。」



なぜ私がここまで陛下に対して大きな態度を取っているのか。決して今回の事件がわたくしに非がないというだけではございません。
わたくしがこの国にとってなくてはならない存在だからなのです。



わたくし達の世界には魔法というものがございます。
貴族として生まれる人間には皆魔力があり、魔法を扱うことができます。
魔法には2つ種類がございます。


1つは自らの体内にある魔力の源『マナ』を使ったもの。これが一般的に皆様がお使いになる魔法です。マナとは、簡単に言えば体内に循環している血液のようなものでございます。威力はマナの所有量に伴うものであり、基本的には小さな威力の魔法しか取り扱うことができません。また、このマナは人により属性が異なるため、自分の属性以外の魔法は出来ないことはないですが威力や効果がさらに弱まってしまいます。さらに属性の相性などもあるので注意しなくてはなりません。


もう1つは精霊の力を借りて行う『神聖魔法』というものでございます。
こちらはマナの量に関係なく魔法を扱うことができ、皆様が行う小さな威力の魔法から大きな威力のものまで扱うことができます。さらには属性が関係なく使えるというなんとも便利な魔法です。しかし、この神聖魔法を扱うには条件がございます。


その条件とは、精霊から愛されること。
ただ精霊から気に入られるだけでなく、精霊が本能的に愛しいと感じる人間でないとこの神聖魔法を扱うことはできません。


わたくしは先ほども言った通りあまり家で良い生活を送っているとは言いづらい状況でございました。ただの貴族でしたらそれこそ耐えられないような…
しかし、わたくしには強い味方がおりました。それがでございます。


彼らはわたくしに沢山のものをくれました。
おいしい果実や食事、夜会などに必要なドレス…何よりもわたくしに愛をくださいました。彼らがいたからわたくしはそこまで捻くれることもなくここまでやってくることができました。


そんなわたくしは、もちろん神聖魔法を扱うことができます。この国にはわたくししか神聖魔法を扱う人間はいないのです。



そしてもう1つ。わたくしは精霊から愛されています。精霊から愛される人の子を国は天の巫女あまのみこと呼びます。
天の巫女がいる国は精霊からの加護を受け、さらに栄えることが約束されているのです。


「それでは、そなたは無償でこの国を救ってくれると…?」

「いえ、それは嫌ですわ」

陛下はやはり…と言った顔をなさります。


「では、そなたの願いを聞こう。どんな条件でも良いぞ」


…やっときましたわ。


「では陛下、発言させていただきます。今回の事件を起こしたエリオット殿下、クラリエス公爵、ミヤルカーナ様の処分に関してはわたくしに一任していただきます」

「いいだろう。彼らの処分はそなたに一任する。そなたが妥当だと思う罰を与えよ」

「陛下の仰せの通りに」


さあ、これでが達成ですわ。

「そして、もう1つございます」

「もう1つか、申してみよ」



さぁ、私の願いを述べよう。
これこそがと言ってもいい。



わたくしは深呼吸をしてからゆっくりと発言します。


「わたくしのもう1つの願いは…」
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