7 / 8
私の願いは…1
しおりを挟むすみませんものすごく更新遅くなってしまいました…
そして今更ですがタイトルを変更させていただきました!
少し内容とタイトルがあっていないような気がしたので…
あともう少しでこちらの短編は最終話です!最後までよろしくお願いいたします!
--------------------------------
「いかがされました陛下?」
そんな大きな声を出して…
「私だけでは足りないだろうが謝罪をさせていただきたい。申し訳なかった。」
そう言って陛下は深々と頭を下げます
「いけませんわ陛下。国王たるあなた様がこのような場で頭を下げるなど。」
ここには各国の要人も顔を出している。そんな場所で一臣下である私に頭を下げるなどあってはならない。
「いや、そなたを失えばこの国は終わったも同然。このような状況になってしまってはまともに生活することすらままならないだろう。」
陛下は冷静にこれからの状況をお話しになりますが…なぜそのようなことになるのかしら。
「陛下…なぜそのような結論に至ったかはお察しします。しかしながら、わたくしはそのようなことを望んではおりません。精霊の加護も以前のままですわ。」
「っ!?」
陛下はバッと顔をあげます。先ほどよりは顔色がマシですね。
「いや、しかし…そなたを酷い目に合わせてしまった我らに精霊が力を貸すなどあるはずが…」
「いえ、陛下。これはわたくしたっての願いですもの。きっと叶えてくださいますわ。」
なぜ私がここまで陛下に対して大きな態度を取っているのか。決して今回の事件がわたくしに非がないというだけではございません。
わたくしがこの国にとってなくてはならない存在だからなのです。
わたくし達の世界には魔法というものがございます。
貴族として生まれる人間には皆魔力があり、魔法を扱うことができます。
魔法には2つ種類がございます。
1つは自らの体内にある魔力の源『マナ』を使ったもの。これが一般的に皆様がお使いになる魔法です。マナとは、簡単に言えば体内に循環している血液のようなものでございます。威力はマナの所有量に伴うものであり、基本的には小さな威力の魔法しか取り扱うことができません。また、このマナは人により属性が異なるため、自分の属性以外の魔法は出来ないことはないですが威力や効果がさらに弱まってしまいます。さらに属性の相性などもあるので注意しなくてはなりません。
もう1つは精霊の力を借りて行う『神聖魔法』というものでございます。
こちらはマナの量に関係なく魔法を扱うことができ、皆様が行う小さな威力の魔法から大きな威力のものまで扱うことができます。さらには属性が関係なく使えるというなんとも便利な魔法です。しかし、この神聖魔法を扱うには条件がございます。
その条件とは、精霊から愛されること。
ただ精霊から気に入られるだけでなく、精霊が本能的に愛しいと感じる人間でないとこの神聖魔法を扱うことはできません。
わたくしは先ほども言った通りあまり家で良い生活を送っているとは言いづらい状況でございました。ただの貴族でしたらそれこそ耐えられないような…
しかし、わたくしには強い味方がおりました。それが精霊でございます。
彼らはわたくしに沢山のものをくれました。
おいしい果実や食事、夜会などに必要なドレス…何よりもわたくしに愛をくださいました。彼らがいたからわたくしはそこまで捻くれることもなくここまでやってくることができました。
そんなわたくしは、もちろん神聖魔法を扱うことができます。この国にはわたくししか神聖魔法を扱う人間はいないのです。
そしてもう1つ。わたくしは精霊から愛されています。精霊から愛される人の子を国は天の巫女と呼びます。
天の巫女がいる国は精霊からの加護を受け、さらに栄えることが約束されているのです。
「それでは、そなたは無償でこの国を救ってくれると…?」
「いえ、それは嫌ですわ」
陛下はやはり…と言った顔をなさります。
「では、そなたの願いを聞こう。どんな条件でも良いぞ」
…やっときましたわ。わたくしはこの言葉を待っていたのです。
「では陛下、発言させていただきます。今回の事件を起こしたエリオット殿下、クラリエス公爵、ミヤルカーナ様の処分に関してはわたくしに一任していただきます」
「いいだろう。彼らの処分はそなたに一任する。そなたが妥当だと思う罰を与えよ」
「陛下の仰せの通りに」
さあ、これで目的の1つが達成ですわ。
「そして、もう1つございます」
「もう1つか、申してみよ」
さぁ、私の願いを述べよう。
これこそが最大の目的と言ってもいい。
わたくしは深呼吸をしてからゆっくりと発言します。
「わたくしのもう1つの願いは…」
0
あなたにおすすめの小説
捨てられた悪役はきっと幸せになる
ariya
恋愛
ヴィヴィア・ゴーヴァン公爵夫人は少女小説に登場する悪役だった。
強欲で傲慢で嫌われ者、夫に捨てられて惨めな最期を迎えた悪役。
その悪役に転生していたことに気づいたヴィヴィアは、夫がヒロインと結ばれたら潔く退場することを考えていた。
それまでお世話になった為、貴族夫人としての仕事の一部だけでもがんばろう。
「ヴィヴィア、あなたを愛してます」
ヒロインに惹かれつつあるはずの夫・クリスは愛をヴィヴィアに捧げると言ってきて。
そもそもクリスがヴィヴィアを娶ったのは、王位継承を狙っている疑惑から逃れる為の契約結婚だったはずでは?
愛などなかったと思っていた夫婦生活に変化が訪れる。
※この作品は、人によっては元鞘話にみえて地雷の方がいるかもしれません。また、ヒーローがヤンデレ寄りですので苦手な方はご注意ください。
※表紙はAIです。
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
悪意には悪意で
12時のトキノカネ
恋愛
私の不幸はあの女の所為?今まで穏やかだった日常。それを壊す自称ヒロイン女。そしてそのいかれた女に悪役令嬢に指定されたミリ。ありがちな悪役令嬢ものです。
私を悪意を持って貶めようとするならば、私もあなたに同じ悪意を向けましょう。
ぶち切れ気味の公爵令嬢の一幕です。
怒らせてはいけない人々 ~雉も鳴かずば撃たれまいに~
美袋和仁
恋愛
ある夜、一人の少女が婚約を解消された。根も葉もない噂による冤罪だが、事を荒立てたくない彼女は従容として婚約解消される。
しかしその背後で爆音が轟き、一人の男性が姿を見せた。彼は少女の父親。
怒らせてはならない人々に繋がる少女の婚約解消が、思わぬ展開を導きだす。
なんとなくの一気書き。御笑覧下さると幸いです。
本当に現実を生きていないのは?
朝樹 四季
恋愛
ある日、ヒロインと悪役令嬢が言い争っている場面を見た。ヒロインによる攻略はもう随分と進んでいるらしい。
だけど、その言い争いを見ている攻略対象者である王子の顔を見て、俺はヒロインの攻略をぶち壊す暗躍をすることを決意した。
だって、ここは現実だ。
※番外編はリクエスト頂いたものです。もしかしたらまたひょっこり増えるかもしれません。
婚約者の幼馴染?それが何か?
仏白目
恋愛
タバサは学園で婚約者のリカルドと食堂で昼食をとっていた
「あ〜、リカルドここにいたの?もう、待っててっていったのにぃ〜」
目の前にいる私の事はガン無視である
「マリサ・・・これからはタバサと昼食は一緒にとるから、君は遠慮してくれないか?」
リカルドにそう言われたマリサは
「酷いわ!リカルド!私達あんなに愛し合っていたのに、私を捨てるの?」
ん?愛し合っていた?今聞き捨てならない言葉が・・・
「マリサ!誤解を招くような言い方はやめてくれ!僕たちは幼馴染ってだけだろう?」
「そんな!リカルド酷い!」
マリサはテーブルに突っ伏してワアワア泣き出した、およそ貴族令嬢とは思えない姿を晒している
この騒ぎ自体 とんだ恥晒しだわ
タバサは席を立ち 冷めた目でリカルドを見ると、「この事は父に相談します、お先に失礼しますわ」
「まってくれタバサ!誤解なんだ」
リカルドを置いて、タバサは席を立った
悪役令息の婚約者になりまして
どくりんご
恋愛
婚約者に出逢って一秒。
前世の記憶を思い出した。それと同時にこの世界が小説の中だということに気づいた。
その中で、目の前のこの人は悪役、つまり悪役令息だということも同時にわかった。
彼がヒロインに恋をしてしまうことを知っていても思いは止められない。
この思い、どうすれば良いの?
今宵、薔薇の園で
天海月
恋愛
早世した母の代わりに妹たちの世話に励み、婚期を逃しかけていた伯爵家の長女・シャーロットは、これが最後のチャンスだと思い、唐突に持ち込まれた気の進まない婚約話を承諾する。
しかし、一か月も経たないうちに、その話は先方からの一方的な申し出によって破談になってしまう。
彼女は藁にもすがる思いで、幼馴染の公爵アルバート・グレアムに相談を持ち掛けるが、新たな婚約者候補として紹介されたのは彼の弟のキースだった。
キースは長年、シャーロットに思いを寄せていたが、遠慮して距離を縮めることが出来ないでいた。
そんな弟を見かねた兄が一計を図ったのだった。
彼女はキースのことを弟のようにしか思っていなかったが、次第に彼の情熱に絆されていく・・・。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる