王子は姫の外見に騙される

ruki

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元々お姫様気質の彼女だった。
お姫様と言っても今外でラブラブな2人みたいのじゃなくて、自分が一番の自己中タイプ。
そんなひとでも一応は彼女なので、なるべく意にそうようにオレ的に頑張ってきたのだけど、教育実習を前に準備が忙しくなってあまり会えなくなったのが気に入らなかったのか、実習前日に一方的に送られてきたメッセージで振られてしまった。

元々向こうから告白されて始まった関係だったけど、付き合うのなら誠実に、と思っていたら振られてしまうとは・・・。

なんか色んな意味でダメージを食らってしまった。

唯一の救いは、この実習が鬼のように忙しいということだ。

忙しすぎて余計なことを考えないでいいからね。

それに時々見かけるあのカップルは、なんかオレの疲れた心を癒してくれる。

キレイで可愛いものって癒されるよね。
今日は見れてよかった。

そんな感じで残りもこなし、いよいよ実習もあと少しとなってくると、今度は女子生徒からの告白ラッシュが始まった。

「ごめんね。気持ちはうれしいんだけど、オレは気持ちには応えられないんだ」

一人一人に同じことを言い、それでも食い下がる子には彼女がいると嘘をつき、今日も女子生徒を一人泣かせてしまった。

はぁ・・・。
こんなことが最後に待っていたとは・・・。

なんとも言えない罪悪感に苛まれながら職員室に戻ると、先生が苦笑いで迎えてくれた。

「王子も大変だな」

王子、それは在学中のオレのあだ名だ。
誰が最初に言い出したのかいつの間にかにそう呼ばれ、友だちも面白がって呼ぶようになった。

「先生までやめてくださいよ」

ちょっと困り顔で言うものの、先生は悪びれもせず続けた。

「なんだ、知らないのか?今の生徒たちも呼んでるんだぞ」

オレはその言葉に顔をしかめる。

またその名で呼ばれているとは・・・。

「そんな顔するなって。俺だって呼ばれてみたいもんだ」

お世辞にも王子とは言い難い先生にそう言われて笑うしかないけど、この王子顔で散々な目にあってるからな・・・。

そもそも、この顔と(実は)帰国子女というステータスで今までずっとモテ人生を過ごしてきた。けど、なぜかオレに寄ってくる女の子たちはオレの事をアクセサリー感覚でしか考えていないらしく、オレと付き合うと『なんか違う』といい、服から仕草から言葉選びまであれこれ言い出し、それでも気に入らないのか最後には別れられてしまう。

今回の彼女もそうだった。

実際、彼女らはオレに何を求めているのだろう?
そんなに見た目と中身が違うのだろうか?
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