堕ちる君に愛を注ぐ~洗脳・歪んだ愛のカタチ~

Yura

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始まり(※少しシリアス)

経緯

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『…暇だなあ…』

僕は今、右足を鎖で繋がれた状態でこの部屋から出れない。
つまりは監禁されている。

この生活はもうすぐ1ヶ月ぐらい…?になる…と思う。
時計もなければカレンダーもない。窓から見える景色の変わり具合や感覚でそれぐらいの時間が経ったんじゃないかと思っている。

1ヶ月前までは普通の生活を送っていた。学校にも行ってたし、バイトもして、放課後は友達と遊んだり…。

そんな普通の生活がずっと続くと思っていた。ある日を境に崩れるなんて予想もつかなかった。

──────────────────

夏休みを前に新しい先生が来た。
保健室で勤務していた前の先生が女性で、産休や育休を取ると言うので代わりに男性の先生が赴任してきたのだ。

その人は背も高くて顔も割と整っているからか、赴任してきた時から女子達に人気があった。

それをよく思わない男子達の話を聞いてはいたが、僕はさほど興味はなかった。

『保健室に…そんな世話になることなんて無いし、別にいいんじゃない?』

と周りで悔しがる友達を見てなだめていたぐらいだった。

──────────────────

ある日、保健室の前を通るとその教師から声を掛けられた。

「君、いつもお昼休憩の時、サッカーしてる子だよね?」

小さく頷くと整った顔がくすりと笑った。

「小さい子が早いスピードでゴール目掛けて走って行くのを見てて凄い子だなあって思ってたんだ」

『…ち、小さい!?身長の話…!?』

見られていたことよりも身長の話をされて驚いた。今考えると、その会話からこんな経緯になった少しの違和感を覚えるべきだったのかもしれない。


そこからちょこちょこ声を掛けられるようになった。
僕を見つけると先生はニコリと笑い、手招きをして僕を呼び付ける。
そこからポケットに入れてあったお菓子を「内緒だよ?」と言って、くれるようになったのだ。

最初はコミュニケーションを取るための手段なんだろう…とあまり気にしなかった。甘いものも好きだったし、何より凄く生徒のことを見ていて話を聞いてると嫌な気分にさせない話し方やいろんな話題で生徒の心を掴んでくるような人だった。

赴任して僅かしか経っていない先生とのやり取りも苦じゃなくなって来たある日、僕は怪我をした。
保健室に世話になることないって言っていたのにも関わらず、体育の授業でヘマをしたのだ。

気付いた時には保健室のベットの上だった。
どうやら頭を打って軽い脳震盪を起こしていたらしい。

「あ、気が付いた?良かった、目が覚めたようで…何処か痛むところはある?」

『…先生…。…ちょっと足が痛い…気がする…』

そんな会話をした後、先生が寝てる俺の足首を診る。
少し骨のところがズキズキするから着地に失敗してすっ転んだのだと記憶が蘇ってきた。

「骨に異常は無いと思うから、とりあえず痛み止めだけ飲んでおこうか?」

そう言われて出された薬を1錠飲むように促された。

『ん…っ』

何も疑わずに飲んだ薬が悪かった。

「まだちょっと時間があるから寝ていなさい」

そんな言葉を聞きつつ、ベットに横になった瞬間に睡魔が襲ってきた…。

『せんせ…放課後になったら…起こして…くれる…?』

そんなことを口にした覚えがあるのだが、先生の回答は最後まで聞き取れなかった。

「起こしてあげるよ、僕の…部屋で…ね?」

──────────────────

そう。あの薬を飲んで目覚めた時からこの部屋に居る。
あれはたぶん痛み止めではなく睡眠薬だったと起きた時の状況を見てすぐに理解した。
ただ、何故こんなことになっているのかは1ミリも理解出来なかった。
僕は何故、鎖で繋がれていているのだろうか…。その答えはこれから先、じっくりと思い知らされていくことになるのだ。

(ガチャ…)

遠くの方で扉が開く音がした。
この部屋の主が帰ってきたのだ。
僕はまた狂気に狂った愛を受け入れる準備をして扉の前で待ち構える。

「ただいま…いい子にして待ってた?」

『…おかえり…なさい…』

抱きつくように首に腕を回し、ギュッと力を込めると部屋の主はニコリと笑って抱き返される。

(ちゅ…っ)

「今日もいっぱい愛し合おうね…?」

この数日で教え込まれた御奉仕という名の愛に狂った行為が始まる合図に少し怯えを感じながら軽く頷いた。
この生活がいつまで続くのか…僕にも分からない。
だけど、離してくれそうにはないことだけは痛いほど分かる。

また今日も覚悟を決めて、彼の思い通りに時間を過ごしていくのだ…。
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