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本編
36 何かがおかしくて、気が付いてしまったが、引き返す事は出来ない…
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熱い掌がアルヴィンの肌を撫で回す。
ゆっくりとした動きで形をたどり、手で味わっているようだった。
そっとレドの顔が近づき、軽い口付けをした。乾いた唇が触れるだけだったそれが啄むものになり、ちゅ…ちゅ…とやがて湿り気を帯びた吸い付くものに変わった。
2人はそんなじゃれあいだけでは満足出来ず、すぐに舌を絡め互いの口内を行き来する激しいディープキスになった。
飲み込みきれない唾液がアルヴィンの口の端を伝いダラダラと首、胸を通り下へ下へと向かっていく。
「んっ…んっ、…ふっ…んむ…」
「ん…ちゅ…は……ぁ…ん…ちゅ…」
夢中で互いの唾液を交換しながらレドは主人の手を取り自身の服に触らせた。
「んっ…は…ご主人様…俺の服を脱がせて下さい…」
「んっ…ぁ…レド…」
熱に浮かされた頭で言われるがままアルヴィンは興奮で震える指でレドの上着を脱がせていく。その下から現れたのは久しぶりに見る酷い傷跡の残る肌だった。
レドに深く刻まれたそれに嫉妬心と哀れみの感情が沸き、指でなぞるとそっと口付けた。
「あはは…。ご主人様…くすぐったいです…」
一つひとつ丁寧に慰撫する主人に笑いながらレドは自ら下履きを脱いだ。
ベルトを外し、ストンとズボンを落とす。夢中で吸い付くアルヴィンを熱く見つめながら下着も脱いだ。
(…あ…れ…?)
レドの上半身にばかり集中し吸い付いていたアルヴィンは、ふと自身の肌に感じるレドの股間からの熱気と、時折触れてくる硬く湿った物に疑念が沸き身体を離した。
それを見て冷や水を浴びたかの様に一瞬でアルヴィンは冷静になった。
レドの股間にはあるはずの無い立派なペニスが勃起していたからだった。
「なんだ…それは…」
予想外のことに呆然とアルヴィンが見つめると、レドはほんのり赤く染めた頬に手を当て身を捩った。その動きでレドのペニスは揺れ先端から亀頭を伝って先走りがねっとりと床に垂れた。
「あは。恥ずかしいです…。ご主人様と交わる事を期待してもうこんなになってしまいました…」
「違う…、だって、お前のそれは…」
無かった筈。アルヴィンは驚きから声を消し、熱く滾り今か今かと期待してヒクつくそれを眺めた。
「……おかしい…おかしい…」
「何もおかしい事などありませんよ…。あは、最初からちゃーんとここにありましたよ」
「いや…無かった…。だって、セレスと一緒に確認したんだ…」
「じゃあ、あれです。俺の為に使って頂いた治癒石のお陰で生えてきたんです!」
「あんな大きさのもので、欠損を治すなどそんなこと…」
出来るわけがない、とアルヴィンは思った。
そんな主人をニコニコ笑いながらレドは諭す。
「細かいことは気にしたら駄目ですよぉ。良いじゃないですか、ご主人様の愛で奇跡が起きたって事で。そう言う事にしておきましょう?ね、ね」
「そうか…。そうか…?」
すごく大事なことのはずだった。
これを無視してしまったならば、もう戻ることは出来ないと本能が訴える。
アルヴィンの全身から冷や汗が吹き出し身体が震える。何処からか湧いてくる恐怖に息が荒くなる。
「はぁ…はぁ…。だめだ…、レド…、こんな事…ダメだ…ダメだ…」
「あはは…。もう遅いですよぉ。……ご主人様が言い出したんじゃありませんか…。…ずぅっと、一緒に居ようって…」
「そうだ…、でも、俺は…お前が、…こわい…」
アルヴィンは目の前の恐怖の対象から距離を取るように後ずさった。
しかし永遠には逃げることは出来ずにすぐに背が壁にぶつかった。
「…今更ぁ…逃したりぃ…しませんよぉ?」
そんなアルヴィンの態度に微塵も慌てることなくレドはゆっくりと距離を詰めた。
ゆっくりとした動きで形をたどり、手で味わっているようだった。
そっとレドの顔が近づき、軽い口付けをした。乾いた唇が触れるだけだったそれが啄むものになり、ちゅ…ちゅ…とやがて湿り気を帯びた吸い付くものに変わった。
2人はそんなじゃれあいだけでは満足出来ず、すぐに舌を絡め互いの口内を行き来する激しいディープキスになった。
飲み込みきれない唾液がアルヴィンの口の端を伝いダラダラと首、胸を通り下へ下へと向かっていく。
「んっ…んっ、…ふっ…んむ…」
「ん…ちゅ…は……ぁ…ん…ちゅ…」
夢中で互いの唾液を交換しながらレドは主人の手を取り自身の服に触らせた。
「んっ…は…ご主人様…俺の服を脱がせて下さい…」
「んっ…ぁ…レド…」
熱に浮かされた頭で言われるがままアルヴィンは興奮で震える指でレドの上着を脱がせていく。その下から現れたのは久しぶりに見る酷い傷跡の残る肌だった。
レドに深く刻まれたそれに嫉妬心と哀れみの感情が沸き、指でなぞるとそっと口付けた。
「あはは…。ご主人様…くすぐったいです…」
一つひとつ丁寧に慰撫する主人に笑いながらレドは自ら下履きを脱いだ。
ベルトを外し、ストンとズボンを落とす。夢中で吸い付くアルヴィンを熱く見つめながら下着も脱いだ。
(…あ…れ…?)
レドの上半身にばかり集中し吸い付いていたアルヴィンは、ふと自身の肌に感じるレドの股間からの熱気と、時折触れてくる硬く湿った物に疑念が沸き身体を離した。
それを見て冷や水を浴びたかの様に一瞬でアルヴィンは冷静になった。
レドの股間にはあるはずの無い立派なペニスが勃起していたからだった。
「なんだ…それは…」
予想外のことに呆然とアルヴィンが見つめると、レドはほんのり赤く染めた頬に手を当て身を捩った。その動きでレドのペニスは揺れ先端から亀頭を伝って先走りがねっとりと床に垂れた。
「あは。恥ずかしいです…。ご主人様と交わる事を期待してもうこんなになってしまいました…」
「違う…、だって、お前のそれは…」
無かった筈。アルヴィンは驚きから声を消し、熱く滾り今か今かと期待してヒクつくそれを眺めた。
「……おかしい…おかしい…」
「何もおかしい事などありませんよ…。あは、最初からちゃーんとここにありましたよ」
「いや…無かった…。だって、セレスと一緒に確認したんだ…」
「じゃあ、あれです。俺の為に使って頂いた治癒石のお陰で生えてきたんです!」
「あんな大きさのもので、欠損を治すなどそんなこと…」
出来るわけがない、とアルヴィンは思った。
そんな主人をニコニコ笑いながらレドは諭す。
「細かいことは気にしたら駄目ですよぉ。良いじゃないですか、ご主人様の愛で奇跡が起きたって事で。そう言う事にしておきましょう?ね、ね」
「そうか…。そうか…?」
すごく大事なことのはずだった。
これを無視してしまったならば、もう戻ることは出来ないと本能が訴える。
アルヴィンの全身から冷や汗が吹き出し身体が震える。何処からか湧いてくる恐怖に息が荒くなる。
「はぁ…はぁ…。だめだ…、レド…、こんな事…ダメだ…ダメだ…」
「あはは…。もう遅いですよぉ。……ご主人様が言い出したんじゃありませんか…。…ずぅっと、一緒に居ようって…」
「そうだ…、でも、俺は…お前が、…こわい…」
アルヴィンは目の前の恐怖の対象から距離を取るように後ずさった。
しかし永遠には逃げることは出来ずにすぐに背が壁にぶつかった。
「…今更ぁ…逃したりぃ…しませんよぉ?」
そんなアルヴィンの態度に微塵も慌てることなくレドはゆっくりと距離を詰めた。
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