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第一章 第一部
プロローグ、そして彼女の決意
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「んんっ、ヹ~~~~~っ」
深い深い森をようやく抜けたところで思いっ切り大きく伸びをする。肩に乗っていたリスが落ちそうになって文句を言った。
《いきなり変な動きをしないでください》
頭の中に苦情が響いた。もちろん本当に怒ってるんじゃないのは分かってる。こういうやり取りにも慣れてきたなあ。
ここを私の定位置にさせていただきます、なんて言って勝手に乗ってるんだから、今さらそれで文句を言われてもなあ。
のほほんとしているエルフとその肩に乗っているリス。
エルフになった若者とお供になったリスのぶらり旅は、実は始まってからまだ一〇日ほど。本人たちが思っている上に息が合っているのだが、この時点ではまだ二人とも気づいていなかった。
◆ ◆ ◆
コンコン
「どうぞ」
「失礼します。カローラ様、少し時間をいただけますか?」
「ええ、大丈夫ですよ。ちょうど手が空きましたから」
ファイルを棚に戻したところで入ってきたのは部下のコンラート。ちょうど仕事が片付いたので休憩しようと思いましたが、後回しですね。それにしてもあの表情は……。
彼の顔を見れば、些細な問題、やや問題、かなりの問題、大問題、超厄介ごとの違いくらいは判別できる程度には付き合いが長いですが……これは超厄介ごと?
「何があったのですか?」
「はい、リゼッタの件で」
「? あの件は終わったはずでは?」
「それが、またやりました。今度は死者も出ています」
「……」
二人同時に天井を見上げた。そうよねえ、こんな私に休憩だなんて、まだ早いわよねえ。いつになったら休みが取れるのかしら。
「それで?」
「彼女はある有人惑星で大気の調整を行っていましたが、調整に失敗して海面が爆発、近くにいた船が巻き込まれました。全員死亡のようですが、その後の処理がまた問題で……」
「……あなたの表情を見ていると、その先を聞くのが不安になりますね」
「でしょうね。誰がどう見ても挙動不審だったので問い詰めたところ、死者の魂を勝手に持ち出して隠そうとしたそうです」
超厄介ごとどころでの話ではないじゃありませんか……。
◆ ◆ ◆
世界は無数にあって、それらの世界を維持するために大勢の管理者が存在しています。私とコンラート、そして二人の話に出たリゼッタなどはその管理者です。
管理者はそれぞれの世界に住む人たちからは『神』と崇められているようですが、それは彼らがそう呼んでいるだけです。私たちにだって羞恥心はありますので、自らそのように名乗っているのではありません。
私は上級管理者、コンラートは中級管理者、リゼッタは下級管理者です。世界に直接出向いて管理する下級管理者は特に不足気味ですので、隠れて悪事を働くことも可能ではありますが、いずれ必ずバレます。それは人でも管理者でも同じ事でしょう。
死者の魂は原則的にはその世界の中で生まれ変わらせます。別の世界へ転移や転生をさせる場合もありますけど、その場合は必ず定められた手続きが必要です。
管理者は世界を越えて移動しても問題はありませんが、人の魂はそれに耐えられるほど強くはありません。無理をすれば必ず壊れます。
魂は放っておけば自然と生まれ変わります。だから管理者とはいえ、下手に手を出してはいけません。ただ近年では、勝手に異世界への転生や転移を行う世界が増えて、実は少々困っています。どこから方法が漏れたのでしょうか?
「なぜそのような事を考えたのかは分かりません。一応未遂ですが、とりあえず自室で待機するように言ってあります。ただ、一番最後に回収した魂だけは手にしたままの状態でした。そこに私がいきなり姿を現したので、驚きのあまり思わず握り潰したようです」
「もう無理ですか?」
「もはや原形を留めていません。私でも直せるかどうかは分かりません。現在はこれ以上ひどくならないように第一処置室に置いてあります。カローラ様に修復をお願いしたいのですが」
コンラートでも無理ですか……私ならおそらく直せるでしょうが、それでも元に戻るかどうかは……。
「……分かりました、その魂は私が修復しましょう。それにしてもリゼッタは……真面目なのは間違いないですよね?」
「真面目なのは真面目ですね、クソが付くくらい。失礼、女性に聞かせる言葉ではありませんでしたね。私がスカウトした訳ですので、ここしばらく見てきましたが、どうも一番最初の失敗をずっと引きずっているようです。引きずるなとは言ったのですが。精神的なものかもしれません。しばらく休ませましょうか?」
「能力的には問題ないはずですけどね。そうですね……分かりました、彼女には私から直接話します。明日ここに来るように伝えてくれますか?」
「了解しました、では失礼します」
はあ、お茶を飲む時間もありませんか……。
コンラートが退室したすると一つため息を吐き、カローラはまずは魂の修復のために部屋を出た。
◆ ◆ ◆
コンコン
「失礼いたします。リゼッタです」
「入りなさい」
カローラ様の部屋のドアをノックすると、いつも以上に厳しい声が返ってきました。上級管理者のカローラ様は私から見れば雲の上の存在。どれだけ努力してもこの方のようになれるとは思えません。威厳のある声、キリッとした表情、ピンと伸びた背筋。まさに私にとって理想の女性です。少しでもこの方に近付きたいと思っていたのに、この有様です。
「リゼッタ。今さらですが、ここに呼ばれた理由は分かっていますね」
「はい」
以前にも何度か失敗しています。その度に頭を下げに来ていますが、今日のカローラ様はいつもよりも表情が険しく思えます。
自分がやろうとしてしまったこと、そして実際にやってしまったことを考えれば、良くてもクビでしょうか? 悪ければ……もしかしたら知性も持たない虫にでも生まれ変わることになるかもしれません。考えるだけで涙が出てきました……。
「すでにコンラートにしっかり叱られているでしょうから、私の話はあなたの今後についてだけです」
「クビでしょうか……」
「クビになりたいのですか? リゼッタ、あなたが普段から真面目に仕事をしていることは私にも分かっています。しかしここまで気落ちをしてしまうと、次の仕事もおそらく上手く行かないことは自分でも分かるでしょう。それならそれを止めるのも上司の仕事です。そして、ここからが本題です」
「はい」
「現時点をもって二階級の降格、準管理者補佐とします。当面は別の仕事を担当させますから、しばらくここには戻れないと思いなさい」
命じられたのは降格。正式な管理者には上級、中級、下級の三つしかありません。上級もしくは中級管理者の代理として臨時で準管理者が派遣されることがあります。その準管理者の下でサポートをするのが準管理者補佐です。要するに一番下です。
準管理者補佐として、これから異世界へ向かう人の案内が私の新しい仕事になるようです。私が壊してしまった魂はカローラ様が修復してくださいました。しかし彼が元の世界へ戻ることはほぼ不可能になったため、別の世界へ行ってもらうことにするそうです。彼にはまだ説明していないので、これは完全な事後承諾になるようです。
彼には準管理者としての力が与えられるそうなので、生きていく上で困る事はないそうですが、今までとはまったく違う世界へ行くのなら、確かに案内がいた方が心強いでしょう。
私が彼にしてしまったことは取り返しがつきませんが、せめてきちんと謝罪はしたいと思います。
「後ほどで顔合わせを行います。その際には彼にきちんと謝罪しなさい」
「はい、承知しました」
深い深い森をようやく抜けたところで思いっ切り大きく伸びをする。肩に乗っていたリスが落ちそうになって文句を言った。
《いきなり変な動きをしないでください》
頭の中に苦情が響いた。もちろん本当に怒ってるんじゃないのは分かってる。こういうやり取りにも慣れてきたなあ。
ここを私の定位置にさせていただきます、なんて言って勝手に乗ってるんだから、今さらそれで文句を言われてもなあ。
のほほんとしているエルフとその肩に乗っているリス。
エルフになった若者とお供になったリスのぶらり旅は、実は始まってからまだ一〇日ほど。本人たちが思っている上に息が合っているのだが、この時点ではまだ二人とも気づいていなかった。
◆ ◆ ◆
コンコン
「どうぞ」
「失礼します。カローラ様、少し時間をいただけますか?」
「ええ、大丈夫ですよ。ちょうど手が空きましたから」
ファイルを棚に戻したところで入ってきたのは部下のコンラート。ちょうど仕事が片付いたので休憩しようと思いましたが、後回しですね。それにしてもあの表情は……。
彼の顔を見れば、些細な問題、やや問題、かなりの問題、大問題、超厄介ごとの違いくらいは判別できる程度には付き合いが長いですが……これは超厄介ごと?
「何があったのですか?」
「はい、リゼッタの件で」
「? あの件は終わったはずでは?」
「それが、またやりました。今度は死者も出ています」
「……」
二人同時に天井を見上げた。そうよねえ、こんな私に休憩だなんて、まだ早いわよねえ。いつになったら休みが取れるのかしら。
「それで?」
「彼女はある有人惑星で大気の調整を行っていましたが、調整に失敗して海面が爆発、近くにいた船が巻き込まれました。全員死亡のようですが、その後の処理がまた問題で……」
「……あなたの表情を見ていると、その先を聞くのが不安になりますね」
「でしょうね。誰がどう見ても挙動不審だったので問い詰めたところ、死者の魂を勝手に持ち出して隠そうとしたそうです」
超厄介ごとどころでの話ではないじゃありませんか……。
◆ ◆ ◆
世界は無数にあって、それらの世界を維持するために大勢の管理者が存在しています。私とコンラート、そして二人の話に出たリゼッタなどはその管理者です。
管理者はそれぞれの世界に住む人たちからは『神』と崇められているようですが、それは彼らがそう呼んでいるだけです。私たちにだって羞恥心はありますので、自らそのように名乗っているのではありません。
私は上級管理者、コンラートは中級管理者、リゼッタは下級管理者です。世界に直接出向いて管理する下級管理者は特に不足気味ですので、隠れて悪事を働くことも可能ではありますが、いずれ必ずバレます。それは人でも管理者でも同じ事でしょう。
死者の魂は原則的にはその世界の中で生まれ変わらせます。別の世界へ転移や転生をさせる場合もありますけど、その場合は必ず定められた手続きが必要です。
管理者は世界を越えて移動しても問題はありませんが、人の魂はそれに耐えられるほど強くはありません。無理をすれば必ず壊れます。
魂は放っておけば自然と生まれ変わります。だから管理者とはいえ、下手に手を出してはいけません。ただ近年では、勝手に異世界への転生や転移を行う世界が増えて、実は少々困っています。どこから方法が漏れたのでしょうか?
「なぜそのような事を考えたのかは分かりません。一応未遂ですが、とりあえず自室で待機するように言ってあります。ただ、一番最後に回収した魂だけは手にしたままの状態でした。そこに私がいきなり姿を現したので、驚きのあまり思わず握り潰したようです」
「もう無理ですか?」
「もはや原形を留めていません。私でも直せるかどうかは分かりません。現在はこれ以上ひどくならないように第一処置室に置いてあります。カローラ様に修復をお願いしたいのですが」
コンラートでも無理ですか……私ならおそらく直せるでしょうが、それでも元に戻るかどうかは……。
「……分かりました、その魂は私が修復しましょう。それにしてもリゼッタは……真面目なのは間違いないですよね?」
「真面目なのは真面目ですね、クソが付くくらい。失礼、女性に聞かせる言葉ではありませんでしたね。私がスカウトした訳ですので、ここしばらく見てきましたが、どうも一番最初の失敗をずっと引きずっているようです。引きずるなとは言ったのですが。精神的なものかもしれません。しばらく休ませましょうか?」
「能力的には問題ないはずですけどね。そうですね……分かりました、彼女には私から直接話します。明日ここに来るように伝えてくれますか?」
「了解しました、では失礼します」
はあ、お茶を飲む時間もありませんか……。
コンラートが退室したすると一つため息を吐き、カローラはまずは魂の修復のために部屋を出た。
◆ ◆ ◆
コンコン
「失礼いたします。リゼッタです」
「入りなさい」
カローラ様の部屋のドアをノックすると、いつも以上に厳しい声が返ってきました。上級管理者のカローラ様は私から見れば雲の上の存在。どれだけ努力してもこの方のようになれるとは思えません。威厳のある声、キリッとした表情、ピンと伸びた背筋。まさに私にとって理想の女性です。少しでもこの方に近付きたいと思っていたのに、この有様です。
「リゼッタ。今さらですが、ここに呼ばれた理由は分かっていますね」
「はい」
以前にも何度か失敗しています。その度に頭を下げに来ていますが、今日のカローラ様はいつもよりも表情が険しく思えます。
自分がやろうとしてしまったこと、そして実際にやってしまったことを考えれば、良くてもクビでしょうか? 悪ければ……もしかしたら知性も持たない虫にでも生まれ変わることになるかもしれません。考えるだけで涙が出てきました……。
「すでにコンラートにしっかり叱られているでしょうから、私の話はあなたの今後についてだけです」
「クビでしょうか……」
「クビになりたいのですか? リゼッタ、あなたが普段から真面目に仕事をしていることは私にも分かっています。しかしここまで気落ちをしてしまうと、次の仕事もおそらく上手く行かないことは自分でも分かるでしょう。それならそれを止めるのも上司の仕事です。そして、ここからが本題です」
「はい」
「現時点をもって二階級の降格、準管理者補佐とします。当面は別の仕事を担当させますから、しばらくここには戻れないと思いなさい」
命じられたのは降格。正式な管理者には上級、中級、下級の三つしかありません。上級もしくは中級管理者の代理として臨時で準管理者が派遣されることがあります。その準管理者の下でサポートをするのが準管理者補佐です。要するに一番下です。
準管理者補佐として、これから異世界へ向かう人の案内が私の新しい仕事になるようです。私が壊してしまった魂はカローラ様が修復してくださいました。しかし彼が元の世界へ戻ることはほぼ不可能になったため、別の世界へ行ってもらうことにするそうです。彼にはまだ説明していないので、これは完全な事後承諾になるようです。
彼には準管理者としての力が与えられるそうなので、生きていく上で困る事はないそうですが、今までとはまったく違う世界へ行くのなら、確かに案内がいた方が心強いでしょう。
私が彼にしてしまったことは取り返しがつきませんが、せめてきちんと謝罪はしたいと思います。
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