254 / 278
第四章 第二部
訓練開始
しおりを挟む
昨日アリソンはユーヴィ男爵領に来ていきなり恐怖のどん底に叩き落とされた。他人事のように言ったけど、僕も原因の一部ではある。でもあれで性格の矯正ができそうなので、結果としてはよしとしよう。やる気がなくなった訳ではなさそうだからね。
そのアリソンは屋敷で居候をすることになった。そして一晩経って今日、訓練初日からひどい状態になっている。ひどい状態、つまりボロボロになって大の字で倒れている。
「リゼッタ、もう少し手加減してあげたら?」
「少しやりすぎたでしょうか。次からはもう少し控えめにしましょう。では少し休憩しましょう。呼吸を整えてください」
「あ、あひがほうございまふ……」
リゼッタは前言通り、アリソンの腕や脚を折ることはなかったけど、文字通りボコボコにしていた。文字通り全身。顔はバスケットボールみたいになってる。結局攻撃だけじゃなくて防御も全然駄目だった。
フェリン王国の剣もクルディ王国の剣も、基本は両刃の両手剣。片手でも扱えるけど、両手で使うことが多い。これを叩きつけるわけだから、腕力が同じだとすれば背が高い方が振り下ろす威力は強くなる。確かにリゼッタは小柄でアリソンとは頭一つとは言わないけど頭三分の二くらいは背が低い。でも腕力は圧倒的にリゼッタの方が強い。
自分よりも力が強い相手の剣を受け止めるというのは危険がある。そもそも受け止めるのが難しいこと。そして押されれば反撃のしようがないこと。剣を合わせたまま押される一方になる。そこから押されれば頭や肩相手の剣が当たることだってある。だから受けてはダメ。
じゃあどうすればいいかという話だけど、圧倒的に力の差があるんだから、剣を横に弾くか斜めに逸らすしかない。絶対に受けたらダメ。それを受けたものだからどうしようもなくなって、じりじり後退し、腕の力がなくなってきたところで足で蹴られて吹っ飛んで、起き上がっては転がされ、と地面を転がされ続けた。
アリソンは剣の練習はしていたようだけど、けっして上手くはない。それに剣だけじゃなくて体術もまだまだ。体力もない。根性はそれなりかな。だから途中からリゼッタ教官によるブートキャンプに切り替わった。
ボロボロにされたまま腹筋一〇〇回、背筋一〇〇回、スクワット一〇〇回、腕立て伏せ一〇〇回。順番がおかしい気がするけど、あえて意図的にそうしたらしい。
「ケネス、[治療]と[回復]をかけてあげてください。さあアリソン、呼吸が整ったら次に進みましょう」
「え?」
「何が『え?』ですか? まだ三〇分も経っていませんよ。壊れては治し壊れては治し、そのようにして人の体は強くなります。ケネスも一晩中死にかけるほどの経験をして今の力を得ました。あなたも強くなりたいのではないのですか?」
「も、もちろん強くなりたいです。よろしくお願いします」
「ではもう一度体術の手合わせをしましょう。まずはその全然なっていない体の使い方を徹底的に叩き直します」
リゼッタは僕が死にかけるほどの経験をしたって言ったけど、実際は死んでから生き返る前の話だからね。一応心臓は動いていたのかな? 意識は戻っていなかったけど。
でもその間にカローラとのあれこれがあってステータスが文字化けするくらいに鍛えられたから間違ってはいないのか。
◆ ◆ ◆
アリソンはそれからも何度かボロボロになってその度に僕が[治療]で治して[回復]で体力を回復させた。最後はゾンビのようになっていたけど、それでも起き上がっていたから根性はあるんだろうね。さすがはジェナの妹。
お昼になって屋敷に戻ると食事と入力を済ませてリフレッシュ。午後はリゼッタによる魔法に関する座学が始まった。
リゼッタってカローラやカロリッタほどは魔法は得意じゃないけど、それでも地上で彼女以上に魔法が得意な人っていないんじゃないかな。僕やカローラの魔法は一歩間違えば地形が変わるくらいの威力があるけど、リゼッタの場合はそこまでにはなっていない。常識の範囲内。
魔力量に関しては僕の影響でステータスの表示は振り切れているけど、使える魔法の種類そのもそはそこまで増えていない。夜のことは得意不得意にまでは影響しないみたいだね。そこまで影響するならとんでもない集団ができあがってしまう。
リゼッタは時空間魔法は元から得意じゃなかったから、今でも自力ではほとんど使えない。カロリッタでさえそのあたりは同じ。カロリッタはあくまで僕のために作られた守護妖精だから、そもそも一人でふらふらと出歩くことは想定していなかったのかもしれない。だから二人とも僕が渡した[転移]を使える指輪を付けている。
「それにしても、カローラさんも言っていましたが、魔法のことを難しく考えすぎですね」
「難しく考えすぎですか?」
「ええ、子供でさえ木の棒を振り回して相手を攻撃できます。魔法でも同じように何も考えずに使えば問題ありません。属性だの何だの、難しく考えるからです」
それは確かにそう。結局は物理現象に属性を当てはめているだけだと分かってきた。火魔法は温度の上げ下げ、そして[火球]ならさらにそれを風魔法で飛ばしているようだ。
火魔法に[火爆]という魔法があって、それは実際に爆発するけど、風魔法で水素と酸素を集めた上で温度を上げて着火しているだけだった。
だから当たり前だけど空の上では土魔法は使えない。土がないから。でも空気中に水分はあるから水魔法は使える。魔法では物理的に可能なことしかできない。
でも中途半端に魔法がある世界なので、物理法則がやや疎かになっている。知識がないから、誰もがそれまでの蓄積の中だけで魔法を使っている。
その中で手っ取り早いのが詠唱して魔法名を口にする、いわゆる典型的な魔法使いのやり方。物理法則が分からないなら、確実に手順を追って使う。
これなら決まったことしかできないけど、素質があるなら誰でも使える。実際には訓練すれば大半の人は使えるはずだけど、そこまで時間もお金もかけられないのが現実。
そしてこの世界にはスキルがあるけど、これは身につけたものがステータスに表示されるだけで、与えられたから使えるものではないというややこしいところ。
しかも普通の人にはスキルを始めとした各種ステータスを見るための方法はない。そもそもステータスやスキルという概念が存在しない。この世界でステータスを見ることができるのは、今のところカローラと僕だけになる。
リゼッタは準管理者補佐になってからはステータスを見ることができなくなった。カロリッタはカローラの分身ではあるけど、ステータスを見ることはできない。いつもいる訳ではないけど、ヴァウラさんは下級管理者だから見ることができる。
そういう訳で、次は主に座学を中心とした魔法の訓練が始まった。
◆ ◆ ◆
アリソンがやっぱり大の字になって頭から煙を出している。本当に出るんだね。
昨日も今日も思ったけど、この子はやることなすこと全てが漫画になる。しかもギャグ漫画。潰れたカエルのように気絶したり、顔がバスケットボールのように腫れたり、そして今は頭の使い過ぎで煙が出たり。
今朝エリーが「アリソンさんは面白い方ですね」と言っていた。その時は何が面白いんだろうと思っていたら、やることなすこと全てが面白かった。
「うーーあーー」
「大丈夫?」
目が虚ろになっているので、さすがにこれ以上は無理そうだと判断して部屋に連れていくことになった。
そのアリソンは屋敷で居候をすることになった。そして一晩経って今日、訓練初日からひどい状態になっている。ひどい状態、つまりボロボロになって大の字で倒れている。
「リゼッタ、もう少し手加減してあげたら?」
「少しやりすぎたでしょうか。次からはもう少し控えめにしましょう。では少し休憩しましょう。呼吸を整えてください」
「あ、あひがほうございまふ……」
リゼッタは前言通り、アリソンの腕や脚を折ることはなかったけど、文字通りボコボコにしていた。文字通り全身。顔はバスケットボールみたいになってる。結局攻撃だけじゃなくて防御も全然駄目だった。
フェリン王国の剣もクルディ王国の剣も、基本は両刃の両手剣。片手でも扱えるけど、両手で使うことが多い。これを叩きつけるわけだから、腕力が同じだとすれば背が高い方が振り下ろす威力は強くなる。確かにリゼッタは小柄でアリソンとは頭一つとは言わないけど頭三分の二くらいは背が低い。でも腕力は圧倒的にリゼッタの方が強い。
自分よりも力が強い相手の剣を受け止めるというのは危険がある。そもそも受け止めるのが難しいこと。そして押されれば反撃のしようがないこと。剣を合わせたまま押される一方になる。そこから押されれば頭や肩相手の剣が当たることだってある。だから受けてはダメ。
じゃあどうすればいいかという話だけど、圧倒的に力の差があるんだから、剣を横に弾くか斜めに逸らすしかない。絶対に受けたらダメ。それを受けたものだからどうしようもなくなって、じりじり後退し、腕の力がなくなってきたところで足で蹴られて吹っ飛んで、起き上がっては転がされ、と地面を転がされ続けた。
アリソンは剣の練習はしていたようだけど、けっして上手くはない。それに剣だけじゃなくて体術もまだまだ。体力もない。根性はそれなりかな。だから途中からリゼッタ教官によるブートキャンプに切り替わった。
ボロボロにされたまま腹筋一〇〇回、背筋一〇〇回、スクワット一〇〇回、腕立て伏せ一〇〇回。順番がおかしい気がするけど、あえて意図的にそうしたらしい。
「ケネス、[治療]と[回復]をかけてあげてください。さあアリソン、呼吸が整ったら次に進みましょう」
「え?」
「何が『え?』ですか? まだ三〇分も経っていませんよ。壊れては治し壊れては治し、そのようにして人の体は強くなります。ケネスも一晩中死にかけるほどの経験をして今の力を得ました。あなたも強くなりたいのではないのですか?」
「も、もちろん強くなりたいです。よろしくお願いします」
「ではもう一度体術の手合わせをしましょう。まずはその全然なっていない体の使い方を徹底的に叩き直します」
リゼッタは僕が死にかけるほどの経験をしたって言ったけど、実際は死んでから生き返る前の話だからね。一応心臓は動いていたのかな? 意識は戻っていなかったけど。
でもその間にカローラとのあれこれがあってステータスが文字化けするくらいに鍛えられたから間違ってはいないのか。
◆ ◆ ◆
アリソンはそれからも何度かボロボロになってその度に僕が[治療]で治して[回復]で体力を回復させた。最後はゾンビのようになっていたけど、それでも起き上がっていたから根性はあるんだろうね。さすがはジェナの妹。
お昼になって屋敷に戻ると食事と入力を済ませてリフレッシュ。午後はリゼッタによる魔法に関する座学が始まった。
リゼッタってカローラやカロリッタほどは魔法は得意じゃないけど、それでも地上で彼女以上に魔法が得意な人っていないんじゃないかな。僕やカローラの魔法は一歩間違えば地形が変わるくらいの威力があるけど、リゼッタの場合はそこまでにはなっていない。常識の範囲内。
魔力量に関しては僕の影響でステータスの表示は振り切れているけど、使える魔法の種類そのもそはそこまで増えていない。夜のことは得意不得意にまでは影響しないみたいだね。そこまで影響するならとんでもない集団ができあがってしまう。
リゼッタは時空間魔法は元から得意じゃなかったから、今でも自力ではほとんど使えない。カロリッタでさえそのあたりは同じ。カロリッタはあくまで僕のために作られた守護妖精だから、そもそも一人でふらふらと出歩くことは想定していなかったのかもしれない。だから二人とも僕が渡した[転移]を使える指輪を付けている。
「それにしても、カローラさんも言っていましたが、魔法のことを難しく考えすぎですね」
「難しく考えすぎですか?」
「ええ、子供でさえ木の棒を振り回して相手を攻撃できます。魔法でも同じように何も考えずに使えば問題ありません。属性だの何だの、難しく考えるからです」
それは確かにそう。結局は物理現象に属性を当てはめているだけだと分かってきた。火魔法は温度の上げ下げ、そして[火球]ならさらにそれを風魔法で飛ばしているようだ。
火魔法に[火爆]という魔法があって、それは実際に爆発するけど、風魔法で水素と酸素を集めた上で温度を上げて着火しているだけだった。
だから当たり前だけど空の上では土魔法は使えない。土がないから。でも空気中に水分はあるから水魔法は使える。魔法では物理的に可能なことしかできない。
でも中途半端に魔法がある世界なので、物理法則がやや疎かになっている。知識がないから、誰もがそれまでの蓄積の中だけで魔法を使っている。
その中で手っ取り早いのが詠唱して魔法名を口にする、いわゆる典型的な魔法使いのやり方。物理法則が分からないなら、確実に手順を追って使う。
これなら決まったことしかできないけど、素質があるなら誰でも使える。実際には訓練すれば大半の人は使えるはずだけど、そこまで時間もお金もかけられないのが現実。
そしてこの世界にはスキルがあるけど、これは身につけたものがステータスに表示されるだけで、与えられたから使えるものではないというややこしいところ。
しかも普通の人にはスキルを始めとした各種ステータスを見るための方法はない。そもそもステータスやスキルという概念が存在しない。この世界でステータスを見ることができるのは、今のところカローラと僕だけになる。
リゼッタは準管理者補佐になってからはステータスを見ることができなくなった。カロリッタはカローラの分身ではあるけど、ステータスを見ることはできない。いつもいる訳ではないけど、ヴァウラさんは下級管理者だから見ることができる。
そういう訳で、次は主に座学を中心とした魔法の訓練が始まった。
◆ ◆ ◆
アリソンがやっぱり大の字になって頭から煙を出している。本当に出るんだね。
昨日も今日も思ったけど、この子はやることなすこと全てが漫画になる。しかもギャグ漫画。潰れたカエルのように気絶したり、顔がバスケットボールのように腫れたり、そして今は頭の使い過ぎで煙が出たり。
今朝エリーが「アリソンさんは面白い方ですね」と言っていた。その時は何が面白いんだろうと思っていたら、やることなすこと全てが面白かった。
「うーーあーー」
「大丈夫?」
目が虚ろになっているので、さすがにこれ以上は無理そうだと判断して部屋に連れていくことになった。
1
あなたにおすすめの小説
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
相続した畑で拾ったエルフがいつの間にか嫁になっていた件 ~魔法で快適!田舎で農業スローライフ~
ちくでん
ファンタジー
山科啓介28歳。祖父の畑を相続した彼は、脱サラして農業者になるためにとある田舎町にやってきた。
休耕地を畑に戻そうとして草刈りをしていたところで発見したのは、倒れた美少女エルフ。
啓介はそのエルフを家に連れ帰ったのだった。
異世界からこちらの世界に迷い込んだエルフの魔法使いと初心者農業者の主人公は、畑をおこして田舎に馴染んでいく。
これは生活を共にする二人が、やがて好き合うことになり、付き合ったり結婚したり作物を育てたり、日々を生活していくお話です。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
酒好きおじさんの異世界酒造スローライフ
天野 恵
ファンタジー
酒井健一(51歳)は大の酒好きで、酒類マスターの称号を持ち世界各国を飛び回っていたほどの実力だった。
ある日、深酒して帰宅途中に事故に遭い、気がついたら異世界に転生していた。転移した際に一つの“スキル”を授かった。
そのスキルというのは【酒聖(しゅせい)】という名のスキル。
よくわからないスキルのせいで見捨てられてしまう。
そんな時、修道院シスターのアリアと出会う。
こうして、2人は異世界で仲間と出会い、お酒作りや飲み歩きスローライフが始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる