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将軍の娘
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弓を引き絞り的を凝視して集中して手を離すとシュンと放たれた矢は、見事に的に命中しもう一本の矢を手に持った時にバタバタと足音がし
たから、とりあえず弓を側の小机に置く。
「兄様か?お父様か・・。」
遠方に行っている二人のうちどちらかが休暇で帰ってくるという連絡を受けていた朱美は、また女らしい服を土産にあーでもないこーでも
無いと言われるのかと思ったらゲンナリした。
この国には、二家の将軍家があるのだが金と銀と言われる黄華家と銀華家がある。
どちらが上でもなくお互いの役目が違う為か両将軍家は、仲がいいそれがこの国の国防に取っての要でもあった。
朱美の家は、代々将軍を務めていて父の銀華 龍翔は屈強な武人でありながら一人娘の朱美を溺愛している。もちろん兄の銀華 龍凱もまた同じく妹を大事にしているが将軍家は、男所帯であったこともあり朱美は幼い頃から武芸を学び書画には全く興味がない女の子だった。
この国の貴族の子女は、書画を嗜み、舞踊もまた嗜む流行があるが朱美には苦痛でしかなく兄と同じように武芸を学び、軍規や他国の文化などを学ぶ方が好きだった。
16歳になった時にこのままでは嫁に出せないと思った兄の龍凱は、何人が師を連れて来たが朱美が逃げ出すか師が逃げ出すかで今に至っている。
今日は、兄か父が帰るという連絡があったから弓の訓練のみにしたが本来は剣の方が朱美は、好きだった長剣は流石に身長が低いと使いこなせないが双剣は女の自分でも使いこなせるからお気に入りだった。
今使っている双剣は、父や兄でなく黄華家の将軍が面白がって西の国から持ち帰って来て朱美にプレゼントしてくれた物だった。
黄華家の長男の蒼虎は、穏やかな男で武人だとは思えないほど線の細い男だがこの双剣を得意としていたから、よく兄と一緒に遊びにくる蒼虎に扱い方を教えてもらっていた。
兄と蒼虎も仲がよく全く容姿が静と動くらいに違うが気の合う二人だったからこの国の国防は安心だと言われているのと同時に、将軍家の一人娘の朱美を黄華家に嫁がせるという話も最近出てきた。
朱美にすれば蒼虎は嫌いではないが、蒼虎は長男で時期将軍だから自分より穏やかで大人しく家を守るような女性が好ましいのではないかと思っている。
しかし、両家は盛り上がり今日にでも親同士が勝手に婚約を決めそうな勢いだった。いや実際は、決めようとしたが本気で朱美に家出をされたいのかと兄と蒼虎に言われて思い留まっているようだった。
「蒼虎も穏やかで嫋やかな女の方がいいんだよ・・。」
朱美は、自分が穏やかでも嫋やかでもない事は一番理解しているし、この国での女性らしさとは無縁のような女だと自分で思っている。
「そう勝手に決めるもんじゃないですよ。」
長い黒髪を横で束ねた長身の蒼虎が穏やかに笑いながら立っていた。
「蒼虎!聞いていたのか?」
「はい。僕は、穏やかな女性は嫌いですよ嫋やかな女も面倒ですしね。」
「蒼虎はどんな女がいいんだ?」
「そうですね、元気で優しい人がいいですね。」
元気で優しいと言えば侍女の涼音がそうだが・・まさか。
「ここにいたか!土産を買ってきたぞ・・今回は琴という楽器だもちろん師匠も連れて来たぞ。」
大股で歩いてくるのは帰って来る度に楽器だのなんだのと面倒な事ばかり土産に持ってくる兄だった。
「龍凱兄さま。迷惑だとこの間も言ったでしょう?」
「いや。嫁に行く前に楽器の一つくらい出来ないでどうするんだ?」
「あ~本来この国は、舞踊はともかく楽器は王族が嗜む物だったんだし西の文化をなぜ私が身につけなければならないんです?それに軍で育った私にそんなものを求めるような男に嫁ぐわけがないです。」
「君達は、毎回同じ寸劇をするね。この結末はまた朱美が師匠を追い出すか家出じゃないのか?」
さすが幼い頃から知ってるだけあって兄より理解していると感心する。
「そうだ、そうだ。」
「それに私が朱美を妻にすればいいんじゃないかな?僕はこのままの自由な朱美が好きですしね。」
「へっ」
多分今までになく間抜けな顔をしていると思う。
「以前から時期を待っていましたが今年朱美は18歳でしょ?だから丁度いいですよね。」
何をどう丁度いいんだ?
「朱美、僕の妻になりなさい。そうすれば好きなだけ双剣の練習も弓も出来ますよ。」
おお~それはなんと魅力的な提案だ!
陸地では色々「女はこうあるべき」というのが強いが海の上は確かに自由だ。
黄華家は、海軍を指揮していて本体は沿岸にあるから銀華家のように内陸では無いから自由な家風ではあった。
朱美は、この魅力的な提案を今回は了承してもいいかと思って返事をしょうとした時に大きな白い鳥が二人の間を引き裂くように飛翔してきた。
「神殿の鳥?」
「神使いの鳥か?」
神殿からの鳥は、神聖で稀なご神託な時しか飛ばない・・戦場で何回か見た事があった兄と蒼虎は何事だと神殿の鳥の足についていた筒の中の手紙を取り出した。
その手紙を読んだ兄の龍凱は真っ青な顔をして隣にいた蒼虎にも見せた。
「どういう事だ!」
兄達は、そう言いながら朱美を屋敷の中の自分の部屋にいるように厳命して扉の前には屈強な見張りまでおいて軍用の大きな鳥を使い父へ伝令を飛ばした。
たから、とりあえず弓を側の小机に置く。
「兄様か?お父様か・・。」
遠方に行っている二人のうちどちらかが休暇で帰ってくるという連絡を受けていた朱美は、また女らしい服を土産にあーでもないこーでも
無いと言われるのかと思ったらゲンナリした。
この国には、二家の将軍家があるのだが金と銀と言われる黄華家と銀華家がある。
どちらが上でもなくお互いの役目が違う為か両将軍家は、仲がいいそれがこの国の国防に取っての要でもあった。
朱美の家は、代々将軍を務めていて父の銀華 龍翔は屈強な武人でありながら一人娘の朱美を溺愛している。もちろん兄の銀華 龍凱もまた同じく妹を大事にしているが将軍家は、男所帯であったこともあり朱美は幼い頃から武芸を学び書画には全く興味がない女の子だった。
この国の貴族の子女は、書画を嗜み、舞踊もまた嗜む流行があるが朱美には苦痛でしかなく兄と同じように武芸を学び、軍規や他国の文化などを学ぶ方が好きだった。
16歳になった時にこのままでは嫁に出せないと思った兄の龍凱は、何人が師を連れて来たが朱美が逃げ出すか師が逃げ出すかで今に至っている。
今日は、兄か父が帰るという連絡があったから弓の訓練のみにしたが本来は剣の方が朱美は、好きだった長剣は流石に身長が低いと使いこなせないが双剣は女の自分でも使いこなせるからお気に入りだった。
今使っている双剣は、父や兄でなく黄華家の将軍が面白がって西の国から持ち帰って来て朱美にプレゼントしてくれた物だった。
黄華家の長男の蒼虎は、穏やかな男で武人だとは思えないほど線の細い男だがこの双剣を得意としていたから、よく兄と一緒に遊びにくる蒼虎に扱い方を教えてもらっていた。
兄と蒼虎も仲がよく全く容姿が静と動くらいに違うが気の合う二人だったからこの国の国防は安心だと言われているのと同時に、将軍家の一人娘の朱美を黄華家に嫁がせるという話も最近出てきた。
朱美にすれば蒼虎は嫌いではないが、蒼虎は長男で時期将軍だから自分より穏やかで大人しく家を守るような女性が好ましいのではないかと思っている。
しかし、両家は盛り上がり今日にでも親同士が勝手に婚約を決めそうな勢いだった。いや実際は、決めようとしたが本気で朱美に家出をされたいのかと兄と蒼虎に言われて思い留まっているようだった。
「蒼虎も穏やかで嫋やかな女の方がいいんだよ・・。」
朱美は、自分が穏やかでも嫋やかでもない事は一番理解しているし、この国での女性らしさとは無縁のような女だと自分で思っている。
「そう勝手に決めるもんじゃないですよ。」
長い黒髪を横で束ねた長身の蒼虎が穏やかに笑いながら立っていた。
「蒼虎!聞いていたのか?」
「はい。僕は、穏やかな女性は嫌いですよ嫋やかな女も面倒ですしね。」
「蒼虎はどんな女がいいんだ?」
「そうですね、元気で優しい人がいいですね。」
元気で優しいと言えば侍女の涼音がそうだが・・まさか。
「ここにいたか!土産を買ってきたぞ・・今回は琴という楽器だもちろん師匠も連れて来たぞ。」
大股で歩いてくるのは帰って来る度に楽器だのなんだのと面倒な事ばかり土産に持ってくる兄だった。
「龍凱兄さま。迷惑だとこの間も言ったでしょう?」
「いや。嫁に行く前に楽器の一つくらい出来ないでどうするんだ?」
「あ~本来この国は、舞踊はともかく楽器は王族が嗜む物だったんだし西の文化をなぜ私が身につけなければならないんです?それに軍で育った私にそんなものを求めるような男に嫁ぐわけがないです。」
「君達は、毎回同じ寸劇をするね。この結末はまた朱美が師匠を追い出すか家出じゃないのか?」
さすが幼い頃から知ってるだけあって兄より理解していると感心する。
「そうだ、そうだ。」
「それに私が朱美を妻にすればいいんじゃないかな?僕はこのままの自由な朱美が好きですしね。」
「へっ」
多分今までになく間抜けな顔をしていると思う。
「以前から時期を待っていましたが今年朱美は18歳でしょ?だから丁度いいですよね。」
何をどう丁度いいんだ?
「朱美、僕の妻になりなさい。そうすれば好きなだけ双剣の練習も弓も出来ますよ。」
おお~それはなんと魅力的な提案だ!
陸地では色々「女はこうあるべき」というのが強いが海の上は確かに自由だ。
黄華家は、海軍を指揮していて本体は沿岸にあるから銀華家のように内陸では無いから自由な家風ではあった。
朱美は、この魅力的な提案を今回は了承してもいいかと思って返事をしょうとした時に大きな白い鳥が二人の間を引き裂くように飛翔してきた。
「神殿の鳥?」
「神使いの鳥か?」
神殿からの鳥は、神聖で稀なご神託な時しか飛ばない・・戦場で何回か見た事があった兄と蒼虎は何事だと神殿の鳥の足についていた筒の中の手紙を取り出した。
その手紙を読んだ兄の龍凱は真っ青な顔をして隣にいた蒼虎にも見せた。
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