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恋しい人
恋しい人 第133話
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触れるだけのキスはやがてチュッチュッと音を奏で、再び舌を絡める濃厚なものへと変わる。
虎君の唇の感触にうっとりしていた僕はだらしなく口を半開きにしていたのかもしれない。
(すごぃ……キスって、こんなにきもちぃーんだ……)
身体は熱くなる一方。でも頭は夢見心地なんて、すごく不思議。口内を撫でられ、胸を撫でられ、下肢の疼きはより強くなっているのは確かなのに。
血が下半身に集中するのを感じながら、背骨を伝ってくる切なさにもっと虎君の傍にいたいと腕を大好きな人の首に回し、引き寄せた。
「! あぁっ!」
さっき感じた鮮明な刺激にまた身体が跳ね、唇が離れて声が上がる。でもさっきとは違ってその刺激は消えて無くなることなく、今もずっと身体を駆け巡っている。
僕は虎君の唇から離れた口からいやらしさしか感じない喘ぎ声をあげ、翻弄された。
「葵は敏感なんだな。初めてだと感じない人もいるらしいのに」
耳のすぐそばで聞こえる虎君の声は熱がこもって色っぽい。吐息交じりのその声は耳から脳に響き、そして下肢を痺れさせてしまう。
今自分がどうなっているのか、全然分からない。ただ身体に微弱な電流が走っているように内側から痺れて気持ちいいという思考以外削ぎ落されてゆく。
「とらくっ、なに、っこれ、なにっ、わかんないっ、わかんないよぉっ」
「大丈夫だ。……此処は葵が気持ちよくなれるところだよ」
見える?
耳元から唇を離す虎君は僕の身体を触る手を緩め、僕に視線を指先に向けるよう促してくる。
言われるがまま惚けた頭と涙が滲む目で虎君の指を探せば、それは露わになった僕の胸元で乳首を避けるように円を描いて愛撫を続けていた。
僕はおっぱいなんてないのにどうしてこんな気持ちよくなるのか分からず、虎君を呼ぶ。女の子じゃないのにどうして……? と。
「男でも乳首は性感帯らしいから普通のことだよ。……ほら、こんなにぷっくりしてる」
「んぁっ!」
避けられていた乳首を柔く摘む虎君はそのまま指の腹でそれを捏ねるように潰して、優しく引っ掻いて、また摘んで僕の身体にそこが『気持ちいい』を生み出すと教えた。
僕はその指の動きにまた頭に電流が流れ込んだように思考と途切れさせ、身体を仰け反らせ腰を引いて身悶えた。
初めて味わう今まで感じたことのない快楽は僕の思考をぐずぐずに蕩けさせてしまって、これ以上味わったらおかしくなってしまうと本能が働いたのか嬌声として快楽を体躯の外に逃がそうと喘ぎ続けた。
その声を聞いて虎君がどう思うかとかそんな気を回す余裕はなくて、ただ無我夢中で下半身から生み出される熱量と快感に声を上げる僕。
でも、気持ちいいと頭の中で叫ぶ本能の声の合間で、虎君の「可愛い」という声が聞こえた気がしたのは気のせい……?
「と、と、らく、――っとらくん、あぁん! だめぇっ、なに、なにかきてるっ、きちゃうぅっ!」
「大丈夫。来ていいんだよ」
「! やぁっ! み、みみ、だめっ……だめぇぇ……」
耳から流れ込む吐息。そして、湿った何かが耳を塞いだ。
本当にもう何が起こった分からない。僕の身体の至る所から快楽が生み出され、脳がこれ以上の快楽には耐えられないと警鐘を鳴らしている気さえする。
僕は虎君の腕にギュっとしがみつき、身体中で燻り暴れていた熱を下肢から吐き出したいと意識を全て其方に注いだ。
そして、僕の世界から音が一瞬全て消え、身体中で暴れまわっていた快楽が頭からすーっと引いていく感覚にある種の爽快感を覚えた。
「と、らく……?」
「ん……。上手にイけたな」
瞬きすれば涙に濡れたまつ毛のせいかちょっと冷たい。
まだ僅かにはっきりしない頭で虎君を見上げれば、虎君は優しく微笑み、僕の目尻にチュッとキスを落としてきた。
よくできましたと大きな手で頭を撫でてくれる虎君。その手が心地良くて、それでいて安心できて、僕は「うれしい……」と心のままに呟き、笑った。
「服、気持ち悪いだろ? 脱がしていい……?」
「うん……。脱がして……?」
遠慮がちな虎君の声に、僕は頷き、身を任せる。虎君は今度は唇にキスを落とすと、「愛してる」と想いをまた伝えてくれた。
ふわふわと夢見心地な僕は、虎君に言われるがまま足を上げ、腕を上げ、気が付けば裸になっていた。
虎君は服を脱ぐどころか着衣の乱れすらないのに自分だけ裸にされて、さっきまでの夢見心地から一転、込み上げてくるのは羞恥心だ。
「葵? どうした?」
「は、恥ずかしいよぉ……」
僕を見下ろしまじまじと眺めていた虎君の視線が居た堪れなくて、僕は寝返りを打つように横を向いて身を丸め、身体を隠そうと試みる。
でも、既に僕は裸だし、僕に覆いかぶさっている虎君の視線からは全然逃げられていない。それでもまだ子供のままの下肢は隠せているはずだからそれでいい。
「そんな可愛いこと言うなよ。意地悪したくなるだろ?」
「な、なんでっ?」
「恥ずかしがってる葵が滅茶苦茶可愛いからに決まってるだろ」
虎君になら何をされてもいいと思っているとはいえ、『初めて』なのに意地悪されるのはやっぱり嫌だ。
夢見がちとか乙女思考とか言われるかもしれないけど、『初めて』はやっぱりちゃんと愛し合っていっぱい幸せになりたいから。
虎君の唇の感触にうっとりしていた僕はだらしなく口を半開きにしていたのかもしれない。
(すごぃ……キスって、こんなにきもちぃーんだ……)
身体は熱くなる一方。でも頭は夢見心地なんて、すごく不思議。口内を撫でられ、胸を撫でられ、下肢の疼きはより強くなっているのは確かなのに。
血が下半身に集中するのを感じながら、背骨を伝ってくる切なさにもっと虎君の傍にいたいと腕を大好きな人の首に回し、引き寄せた。
「! あぁっ!」
さっき感じた鮮明な刺激にまた身体が跳ね、唇が離れて声が上がる。でもさっきとは違ってその刺激は消えて無くなることなく、今もずっと身体を駆け巡っている。
僕は虎君の唇から離れた口からいやらしさしか感じない喘ぎ声をあげ、翻弄された。
「葵は敏感なんだな。初めてだと感じない人もいるらしいのに」
耳のすぐそばで聞こえる虎君の声は熱がこもって色っぽい。吐息交じりのその声は耳から脳に響き、そして下肢を痺れさせてしまう。
今自分がどうなっているのか、全然分からない。ただ身体に微弱な電流が走っているように内側から痺れて気持ちいいという思考以外削ぎ落されてゆく。
「とらくっ、なに、っこれ、なにっ、わかんないっ、わかんないよぉっ」
「大丈夫だ。……此処は葵が気持ちよくなれるところだよ」
見える?
耳元から唇を離す虎君は僕の身体を触る手を緩め、僕に視線を指先に向けるよう促してくる。
言われるがまま惚けた頭と涙が滲む目で虎君の指を探せば、それは露わになった僕の胸元で乳首を避けるように円を描いて愛撫を続けていた。
僕はおっぱいなんてないのにどうしてこんな気持ちよくなるのか分からず、虎君を呼ぶ。女の子じゃないのにどうして……? と。
「男でも乳首は性感帯らしいから普通のことだよ。……ほら、こんなにぷっくりしてる」
「んぁっ!」
避けられていた乳首を柔く摘む虎君はそのまま指の腹でそれを捏ねるように潰して、優しく引っ掻いて、また摘んで僕の身体にそこが『気持ちいい』を生み出すと教えた。
僕はその指の動きにまた頭に電流が流れ込んだように思考と途切れさせ、身体を仰け反らせ腰を引いて身悶えた。
初めて味わう今まで感じたことのない快楽は僕の思考をぐずぐずに蕩けさせてしまって、これ以上味わったらおかしくなってしまうと本能が働いたのか嬌声として快楽を体躯の外に逃がそうと喘ぎ続けた。
その声を聞いて虎君がどう思うかとかそんな気を回す余裕はなくて、ただ無我夢中で下半身から生み出される熱量と快感に声を上げる僕。
でも、気持ちいいと頭の中で叫ぶ本能の声の合間で、虎君の「可愛い」という声が聞こえた気がしたのは気のせい……?
「と、と、らく、――っとらくん、あぁん! だめぇっ、なに、なにかきてるっ、きちゃうぅっ!」
「大丈夫。来ていいんだよ」
「! やぁっ! み、みみ、だめっ……だめぇぇ……」
耳から流れ込む吐息。そして、湿った何かが耳を塞いだ。
本当にもう何が起こった分からない。僕の身体の至る所から快楽が生み出され、脳がこれ以上の快楽には耐えられないと警鐘を鳴らしている気さえする。
僕は虎君の腕にギュっとしがみつき、身体中で燻り暴れていた熱を下肢から吐き出したいと意識を全て其方に注いだ。
そして、僕の世界から音が一瞬全て消え、身体中で暴れまわっていた快楽が頭からすーっと引いていく感覚にある種の爽快感を覚えた。
「と、らく……?」
「ん……。上手にイけたな」
瞬きすれば涙に濡れたまつ毛のせいかちょっと冷たい。
まだ僅かにはっきりしない頭で虎君を見上げれば、虎君は優しく微笑み、僕の目尻にチュッとキスを落としてきた。
よくできましたと大きな手で頭を撫でてくれる虎君。その手が心地良くて、それでいて安心できて、僕は「うれしい……」と心のままに呟き、笑った。
「服、気持ち悪いだろ? 脱がしていい……?」
「うん……。脱がして……?」
遠慮がちな虎君の声に、僕は頷き、身を任せる。虎君は今度は唇にキスを落とすと、「愛してる」と想いをまた伝えてくれた。
ふわふわと夢見心地な僕は、虎君に言われるがまま足を上げ、腕を上げ、気が付けば裸になっていた。
虎君は服を脱ぐどころか着衣の乱れすらないのに自分だけ裸にされて、さっきまでの夢見心地から一転、込み上げてくるのは羞恥心だ。
「葵? どうした?」
「は、恥ずかしいよぉ……」
僕を見下ろしまじまじと眺めていた虎君の視線が居た堪れなくて、僕は寝返りを打つように横を向いて身を丸め、身体を隠そうと試みる。
でも、既に僕は裸だし、僕に覆いかぶさっている虎君の視線からは全然逃げられていない。それでもまだ子供のままの下肢は隠せているはずだからそれでいい。
「そんな可愛いこと言うなよ。意地悪したくなるだろ?」
「な、なんでっ?」
「恥ずかしがってる葵が滅茶苦茶可愛いからに決まってるだろ」
虎君になら何をされてもいいと思っているとはいえ、『初めて』なのに意地悪されるのはやっぱり嫌だ。
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