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第60話 浮島 火山 ポエム
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「それじゃあ行くのじゃ、どこに行くか決まっておるのか?」
いや?全然決まってないけど?
サエさんは緊張の面持ちでルナの背中にしがみついている。
正直飛ぶのが目的なので目的地は無いんだよね。
「とりあえず飛んでから考える感じでいいかな。僕も色んな場所見たいし」
一応カメラも持ってきた。いつもはベッドの下に隠しているのだが今回は良い写真が取れそうだし。
「よ、宜しくお願いします!」
「適当じゃのぉ…まあ行くのじゃ!しっかり掴まっておれよ!」
ルナは空に飛び立ち、ぐんぐん上昇していく。
「わわ!飛んでます!七聖竜の背中に乗って!もう地面があんなに遠く!空が近い!!ショウさん!空近い!見て下さい!近い!!」
すごく興奮しているみたいだ。全員整列!!とか言ってた人とは思えない。
完全に飛行機の窓際に座った子供だ。
「雲の上か、なんだかんだ初めて来たな、雲海っていうの?これは綺麗なもんだなぁ」
「いつも憧れていた空…届かないと思っていたのに、届いたと瞬間手からすり抜けていく…儚い空…」
サエさん急にどうしたの!?ポエム?絶妙にセンス無いけど平気?
「妾からすれば普通の光景じゃがの、ほれ、あそこに浮島があるぞ、降りてみるか?」
ん?ルナは普通に言ってるけど島浮いてるの?行くに決まってんじゃん。
「空に島!?行きます行きます!是非!!」
サエさん立てるの!?騎士団の訓練ってこんな事もすんの?
そして浮島に到着した僕達、一面の花畑、どこから水が来てるのか分からない滝、メルヘンだなぁ。体力回復する妖精とか飛んでそう。空き瓶あったっけ?
「妾の秘密の場所じゃぞ、綺麗なもんじゃろ」
人間の姿になり自慢げにするルナ。いやこれはすごいよ。普通にありがとう。
「一面の花畑、自然にできた幻想郷。私は花の妖精…でも花の美しさには勝てない、それは私はここでは不自然だから…」
なんかクセになるなサエさんのポエム…全く意味は分からないけど…
「ほぅ…良い詩じゃのう。気に入ったのじゃ」
ウソでしょ?花の妖精が不自然な詩だよ!?
「あ!ごめんなさい!いつもは口に出さないんですけど余りにも感動してしまってつい…」
まぁそれくらい感動したって事か。ナイスポエム!ナイスポ!
しかし白のドレスを来てはしゃいでるサエさんは絵になるなぁ…
僕はカメラを構えてシャッターを切った。
「なんじゃそれ、なんの機械じゃ?」
「これは瞬間的に絵を描く機械だよ。ルナも撮ってあげるからちょっと立ってみてよ。」
「すごい機械じゃのう。それではこれでどうじゃ」
ルナは立ち上がり両手を広げてクルクル回る、すごい楽しそうだな…僕は何枚か写真を撮った。
「ちなみになんのポーズ?」
「ん?サエの真似じゃ。似ておるじゃろ」
確かに…両手を広げてクルクル回っている。なんかブツブツ言ってるけど多分また心のポエムが漏れ出しているんだろう。
ルナに写真を見せるととても気に入ったらしい、妾も撮るのじゃとカメラを持って走り回っている。
平和だなぁ…
「色んな場所で写真撮るのじゃ!」
そう言って僕達を背中に乗せてまた飛び立つルナ。
写真ハマったか…でもそのカメラは色々な秘密の写真入ってるからさっさと返して欲しい。
「しかしどこが良いかのう…良い写真が取れる場所…」
さっきの浮島より良い場所なんてある?結構インパクト大だったけど。
「あそこが良いのじゃ!きっと良い写真が撮れるぞ!」
「次はどこに行くんでしょうかね?もう楽しみで胸がドキドキします!張り裂けてしまうかも!なーんて♪」
サエさんが情緒不安定な人になってしまった。
ここまで楽しんでくれているのは良いとして。
そして次に訪れたのは…火山?しかも噴火口?
「ここは力がみなぎっておるのじゃ!凄かろう!」
「炎の大地…集う怒り…その炎に負けない人に私はなりたい…」
出た!サエさんのポエム!段々と雑になってる!
「真ん中の炎の風呂で写真を撮るのじゃ!少し入るくらいならお主らも大丈夫じゃろう?」
大丈夫な訳ないじゃろう?地獄絵図でも作るつもり?カメラも壊れちゃうからダメだよ。僕の大事な写真入ってるんだから。
「流石に無理だ、カメラも壊れちゃうよ。ここから撮ってあげるからカメラ貸してくれ。」
「なんじゃ、この程度の炎で燃えるのか?」
ブツブツ言っていたがルナがマグマに入っているなんとも珍妙な写真が取れた。
しかしサエさんは楽しんでいるので良いか…
そろそろ肉が食いたいのうと言うルナ、良い時間だしサエさんも満足したようなので地下室に戻った。
いつものクセで地下室を足元に出してしまい、元あった場所から移動させて中の人は大丈夫かと心配したが、普通に遊んでいる。
良かった土の中の置き去りとかならなくて。
サエさんはドラゴンの背中に乗ってきたと嬉しそうに騎士団に話をし、興奮してはしゃぐ団長をみんな微笑ましく眺めている。
ルナは騎士団に囲まれ、談笑しながら肉を食い、満足げに写真を自慢していた。
「ちょっとルナ、そのカメラ少し貸してくれない?確認したい写真あるんだよね。」
「なんじゃ、今良いところじゃ、後にせい。そしてこれが妾のお気に入りの火山じゃ、カッコ良いじゃろ?」
待て待て、自慢は良いけどそのカメラには…
「おっと、そろそろ帰らねば、子供が帰ってくる頃じゃの、それではまたいつでも呼ぶが良い!今度はゴーカートで勝負じゃ!」
そう言って地下室から出ていくルナ、あぶねぇ、もうカメラ新しいの交換するか…毎度ヒヤヒヤする。
帰りがけにルナからカメラを渡され、また宜しくなとお礼を言うと…
「肉が食えるからの、いつでも呼ぶのじゃ。あとショウ、お主…やっぱり男の子じゃのう、安心せい、誰にも言わんのじゃ。今度妾の写真も撮ってもよいぞ?じゃあのー」
普通にバレてたか…絶対今度は新しいカメラを用意しよう…
僕は疲れたので先に休みますと騎士団に伝え、ベッドに倒れ込んだ。
騎士団のみんなはまだまだ遊ぶようだ。
一日目から結構濃かったなぁ…
しかしあのポエム…頭から離れないんだが…
いや?全然決まってないけど?
サエさんは緊張の面持ちでルナの背中にしがみついている。
正直飛ぶのが目的なので目的地は無いんだよね。
「とりあえず飛んでから考える感じでいいかな。僕も色んな場所見たいし」
一応カメラも持ってきた。いつもはベッドの下に隠しているのだが今回は良い写真が取れそうだし。
「よ、宜しくお願いします!」
「適当じゃのぉ…まあ行くのじゃ!しっかり掴まっておれよ!」
ルナは空に飛び立ち、ぐんぐん上昇していく。
「わわ!飛んでます!七聖竜の背中に乗って!もう地面があんなに遠く!空が近い!!ショウさん!空近い!見て下さい!近い!!」
すごく興奮しているみたいだ。全員整列!!とか言ってた人とは思えない。
完全に飛行機の窓際に座った子供だ。
「雲の上か、なんだかんだ初めて来たな、雲海っていうの?これは綺麗なもんだなぁ」
「いつも憧れていた空…届かないと思っていたのに、届いたと瞬間手からすり抜けていく…儚い空…」
サエさん急にどうしたの!?ポエム?絶妙にセンス無いけど平気?
「妾からすれば普通の光景じゃがの、ほれ、あそこに浮島があるぞ、降りてみるか?」
ん?ルナは普通に言ってるけど島浮いてるの?行くに決まってんじゃん。
「空に島!?行きます行きます!是非!!」
サエさん立てるの!?騎士団の訓練ってこんな事もすんの?
そして浮島に到着した僕達、一面の花畑、どこから水が来てるのか分からない滝、メルヘンだなぁ。体力回復する妖精とか飛んでそう。空き瓶あったっけ?
「妾の秘密の場所じゃぞ、綺麗なもんじゃろ」
人間の姿になり自慢げにするルナ。いやこれはすごいよ。普通にありがとう。
「一面の花畑、自然にできた幻想郷。私は花の妖精…でも花の美しさには勝てない、それは私はここでは不自然だから…」
なんかクセになるなサエさんのポエム…全く意味は分からないけど…
「ほぅ…良い詩じゃのう。気に入ったのじゃ」
ウソでしょ?花の妖精が不自然な詩だよ!?
「あ!ごめんなさい!いつもは口に出さないんですけど余りにも感動してしまってつい…」
まぁそれくらい感動したって事か。ナイスポエム!ナイスポ!
しかし白のドレスを来てはしゃいでるサエさんは絵になるなぁ…
僕はカメラを構えてシャッターを切った。
「なんじゃそれ、なんの機械じゃ?」
「これは瞬間的に絵を描く機械だよ。ルナも撮ってあげるからちょっと立ってみてよ。」
「すごい機械じゃのう。それではこれでどうじゃ」
ルナは立ち上がり両手を広げてクルクル回る、すごい楽しそうだな…僕は何枚か写真を撮った。
「ちなみになんのポーズ?」
「ん?サエの真似じゃ。似ておるじゃろ」
確かに…両手を広げてクルクル回っている。なんかブツブツ言ってるけど多分また心のポエムが漏れ出しているんだろう。
ルナに写真を見せるととても気に入ったらしい、妾も撮るのじゃとカメラを持って走り回っている。
平和だなぁ…
「色んな場所で写真撮るのじゃ!」
そう言って僕達を背中に乗せてまた飛び立つルナ。
写真ハマったか…でもそのカメラは色々な秘密の写真入ってるからさっさと返して欲しい。
「しかしどこが良いかのう…良い写真が取れる場所…」
さっきの浮島より良い場所なんてある?結構インパクト大だったけど。
「あそこが良いのじゃ!きっと良い写真が撮れるぞ!」
「次はどこに行くんでしょうかね?もう楽しみで胸がドキドキします!張り裂けてしまうかも!なーんて♪」
サエさんが情緒不安定な人になってしまった。
ここまで楽しんでくれているのは良いとして。
そして次に訪れたのは…火山?しかも噴火口?
「ここは力がみなぎっておるのじゃ!凄かろう!」
「炎の大地…集う怒り…その炎に負けない人に私はなりたい…」
出た!サエさんのポエム!段々と雑になってる!
「真ん中の炎の風呂で写真を撮るのじゃ!少し入るくらいならお主らも大丈夫じゃろう?」
大丈夫な訳ないじゃろう?地獄絵図でも作るつもり?カメラも壊れちゃうからダメだよ。僕の大事な写真入ってるんだから。
「流石に無理だ、カメラも壊れちゃうよ。ここから撮ってあげるからカメラ貸してくれ。」
「なんじゃ、この程度の炎で燃えるのか?」
ブツブツ言っていたがルナがマグマに入っているなんとも珍妙な写真が取れた。
しかしサエさんは楽しんでいるので良いか…
そろそろ肉が食いたいのうと言うルナ、良い時間だしサエさんも満足したようなので地下室に戻った。
いつものクセで地下室を足元に出してしまい、元あった場所から移動させて中の人は大丈夫かと心配したが、普通に遊んでいる。
良かった土の中の置き去りとかならなくて。
サエさんはドラゴンの背中に乗ってきたと嬉しそうに騎士団に話をし、興奮してはしゃぐ団長をみんな微笑ましく眺めている。
ルナは騎士団に囲まれ、談笑しながら肉を食い、満足げに写真を自慢していた。
「ちょっとルナ、そのカメラ少し貸してくれない?確認したい写真あるんだよね。」
「なんじゃ、今良いところじゃ、後にせい。そしてこれが妾のお気に入りの火山じゃ、カッコ良いじゃろ?」
待て待て、自慢は良いけどそのカメラには…
「おっと、そろそろ帰らねば、子供が帰ってくる頃じゃの、それではまたいつでも呼ぶが良い!今度はゴーカートで勝負じゃ!」
そう言って地下室から出ていくルナ、あぶねぇ、もうカメラ新しいの交換するか…毎度ヒヤヒヤする。
帰りがけにルナからカメラを渡され、また宜しくなとお礼を言うと…
「肉が食えるからの、いつでも呼ぶのじゃ。あとショウ、お主…やっぱり男の子じゃのう、安心せい、誰にも言わんのじゃ。今度妾の写真も撮ってもよいぞ?じゃあのー」
普通にバレてたか…絶対今度は新しいカメラを用意しよう…
僕は疲れたので先に休みますと騎士団に伝え、ベッドに倒れ込んだ。
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