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第三章 金・金・金
四十四話 ライアーレイン
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「酷いでしょ。どれもこれも嘘まみれ、ノリと勢いだけでやってるような番組ですよ」
「ちょっとこれは……何と言うか」
「信頼度も低いなんてもんじゃない、信頼度1%って全番組中最低の数字なんですよ」
「ええ……じゃあそのうちこの番組なくなるんじゃない?」
その言葉を待っていたかのように、シギはニヤリと笑う。
「それがですね、この番組……『クレイジーライアーズ』は始まってから今年で七年目、しかも視聴者が選ぶ面白い番組ランキングトップ5の常連なんですよ」
「ええっ!? ほんとに? こんなのが?」
シギは驚いているリウの顔を見て満足そうに頷く、期待通りの気持ちの良いリアクションをしてくれる彼女を彼は気に入っている。
空振りの無い相手というのは、話していて楽しいものだからだ。
「人気の理由はもちろんトゥルー・ライアーのキャラクター性もありますが、一番大きな理由はそこじゃないんです」
「じゃあ……なに?」
「この番組の全てが嘘じゃないってところです」
「シギ君、いくら私でもこの内容が噓っぱちだってのは分かるよ?」
「まあ僕も詳しくは分からないんですけど、AIが出す信頼度って限りなく100%に近いんですよ。それがこの荒唐無稽な番組の1%を真実だとしている、少なくともそう信じさせるだけの正確性をAIは持ってるんです」
そうしている間に番組内ではワープ、ドラゴン、宇宙人、地底人、UMA、そんな都市伝説レベルの話が次から次へと流れていく。
そのほとんどが嘘なのだろう、それは見ている人間たち全員が分かっている。
だが、もしその嘘の中に真実が一つだけ紛れ込んでいるのだとしたら。
それを見つけるのは、砂の中から金を見つけるような楽しさがあるのかもしれない。
いや、あるからこそこの番組は未だ視聴者たちの心を掴んで離さないのだ。
「まあ、こういう信頼度の低さを逆手に取った番組もあるっていう良い例ですね。ただたまに見るくらいにしといたほうがいいですよ」
「なんで?」
「嘘だらけで頭おかしくなりますから」
シギは、そう言って笑った。
「ちょっとこれは……何と言うか」
「信頼度も低いなんてもんじゃない、信頼度1%って全番組中最低の数字なんですよ」
「ええ……じゃあそのうちこの番組なくなるんじゃない?」
その言葉を待っていたかのように、シギはニヤリと笑う。
「それがですね、この番組……『クレイジーライアーズ』は始まってから今年で七年目、しかも視聴者が選ぶ面白い番組ランキングトップ5の常連なんですよ」
「ええっ!? ほんとに? こんなのが?」
シギは驚いているリウの顔を見て満足そうに頷く、期待通りの気持ちの良いリアクションをしてくれる彼女を彼は気に入っている。
空振りの無い相手というのは、話していて楽しいものだからだ。
「人気の理由はもちろんトゥルー・ライアーのキャラクター性もありますが、一番大きな理由はそこじゃないんです」
「じゃあ……なに?」
「この番組の全てが嘘じゃないってところです」
「シギ君、いくら私でもこの内容が噓っぱちだってのは分かるよ?」
「まあ僕も詳しくは分からないんですけど、AIが出す信頼度って限りなく100%に近いんですよ。それがこの荒唐無稽な番組の1%を真実だとしている、少なくともそう信じさせるだけの正確性をAIは持ってるんです」
そうしている間に番組内ではワープ、ドラゴン、宇宙人、地底人、UMA、そんな都市伝説レベルの話が次から次へと流れていく。
そのほとんどが嘘なのだろう、それは見ている人間たち全員が分かっている。
だが、もしその嘘の中に真実が一つだけ紛れ込んでいるのだとしたら。
それを見つけるのは、砂の中から金を見つけるような楽しさがあるのかもしれない。
いや、あるからこそこの番組は未だ視聴者たちの心を掴んで離さないのだ。
「まあ、こういう信頼度の低さを逆手に取った番組もあるっていう良い例ですね。ただたまに見るくらいにしといたほうがいいですよ」
「なんで?」
「嘘だらけで頭おかしくなりますから」
シギは、そう言って笑った。
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