17 / 63
イギリス編
17、アルファの執着 ※
しおりを挟むそこで終わらないのが撮影、アマンダから次の指示は的確にあった。もう自分たちの自由な演技は終わり、今度は指示通りに動くように言われる。
お互いにベッドの中に入って、僕が下で類が上に重なるように見つめあう。僕たちの大事な部分だけを薄いシーツで隠して絡み合うシーン。事後の雰囲気がすでに出ているので終わった後に見つめあいほほ笑む二人。
大事なのは時計。手を絡み時計を絡ませた部分にピントが合い、僕たちはぼやけた感じに撮るらしい。
握る手が熱い、まだ僕の心臓はドキドキいっている。それに僕たちは抱き合っているから布の中はお互い大変なことになっている、もちろん下着越しとはいえ、熱い固まりは触れ合っている。
「kai……」
「……」
そんな熱い目で見られたらたまらない、撮影に集中できない。思わず目をそらしたら類はそのまま僕の首に吸い付いた。
「kai流石ね、追い込まれている感がオメガらしくていいわ‼ ルイ、その執着心の塊の行動は素敵よ、そのまま視線だけこっちに向けて」
僕はその間も感じてしまい、類の手をもっと強く握った。声を我慢していても吐息だけは類の耳に届いているはず。類は見えない方の手で僕を撫でた。
なんか慣れている気がしてきた、僕の方が翻弄されていないか? これがアルファの余裕? 童貞のくせに‼
「じゃあ、次はキスして! kaiは時計が見えるように類の頭に手を載せて、ルイはkaiの頬に手を、そう、時計の針がこっちに見えるようにね」
僕の頬に類の大きな手、そして僕は類に手を回す。自然にくっつく唇、また舌が入り込んできた。
「んン……」
「ちょっと、動かないで。キスしたままで。もうエロくなくていいから!」
「ちっ……」
類は舌を引っこ抜いて、舌打ちした? えっ、なに、なんかアルファというか男を感じ過ぎてちょっと怖くなった。明らかにディープキスを止めるのが不服だというような態度だった。僕が戸惑うと、類はほほ笑んでから、僕にさわやかなキスをした。
「んん」
こういうキスも好きだ。なんか、とっても気持ちいい、口を開けてないからお互いの鼻での呼吸を肌で感じる。この空気感も柔らかくていい、僕はうっとりとして目を閉じているとアマンダのカットの声がかかった。
「二人とも、ぴったりの空気感だったわ、こんな一体感初めて。お疲れ様」
「お疲れ様」
僕はまだ夢の中にいるような感じがした。類が僕の上にのったままアマンダにお疲れと言う、動く気が無いみたい。
「海斗、ごめん。俺たちこんなんだから、ちょっと我慢してね」
「えっ」
僕に聞こえるだけのささやく声で、僕の名前を言った。撮影時はkaiだったから本名を言われてドキってしちゃった。あっ、でも興奮したときは僕の名前言っていたかも? 余裕がある類に名前を言われたからドキドキした。僕がそのままでいると類が近くのスタッフに言った。
「kaiは少しのぼせたみたい。俺が控室に運ぶからとりあえずガウンだけ持ってきてくれる?」
「わかった、kai、大丈夫? ちょっと撮影白熱したよね」
「う……うん、大丈夫」
そして類はガウンを着たら僕には被せるだけにして僕を抱きかかえた。
「ヒュ――、イケメン王子様はガウンでお姫様を運ぶ姿も、一枚の絵になるねぇ、アマンダ、このショットも軽く撮っておいて」
「オッケー」
僕はもう恥ずかしくて類の胸に顔を寄せた。そんな照れた表情もセクシーでたまらないってビリーがからかう。もう時計も外したのに、こんなショット意味がないだろうに。
そして類が僕をそのまま控室に運んだ。
ドアを閉めた途端、僕はまだ余韻が辛くて、そのまま類にキスをした。だって撮影中の僕は、初めての経験っていう設定だったから僕から舌を絡めることはしなくて、されるままだったから。僕だって類を味わいたい、そう思ったら抱っこされている状態で類に縋った。
「ん、か、海斗っ」
「んん、いいでしょ。類やりたい放題僕を好きに扱ったじゃない。今度は僕が好きにしてもっ」
「だって、あれは撮影だから……っ、ん、海斗、なんてキス……」
「はっ、黙って」
類は僕をテーブルに下ろしたので、僕は立っている類を抱きしめてキスを繰り返した。キスが終わると、類は僕を机に仰向けにした。
「海斗、止めて。これ以上したら俺、止まらなくなる」
「止める必要ないよ、この間の続き……しよ?」
「ちょっと、ここ控室だよ」
「大丈夫、誰も入ってこないから、それにソレ収めないと二人ともここから出られないよ」
さっきは、僕と類のお互いの昂るものをガウンで隠して運んだけど、その形でズボンは履けない。それでも類は、ふ――ふ――と言いながら何かを考えているように耐えるようにしていた。なんてセクシーなんだろう。僕はそんな類にちゅっとした。
「じゃあ、互いので擦ろうよ、それならいいでしょ、どうせ鎮めないと僕たち帰れないからさ」
「そ、んなこと」
「あんな風にしたのは類だよ、いくら何でも撮影だからって、人前で僕にあそこまで感じさせた責任はとってよ」
「じゃ、じゃあ少しだけなら……」
少しってなんだろう、可愛い、ここが童貞っぽくていいな。僕は遠慮なく類の下着を下げるともう大きくなったものが。ぽろっと勢いよく飛び跳ねてきた。
「ふふ、いいね」
「もう、海斗にはかなわない」
僕のも自分で取り出して、お互いのソレを僕の手でくっつけた。
「っく」
類はそれだけで、いやらしい吐息をはいた。そして類の手を取って一緒に握ってもらってゆっくりと上下に擦る。
「あっ、はぁっ、きもちいい、類は?」
「気持ちいいよ、っは、海斗っ」
「キス、キスしてぇ」
「くそっ、」
悪態をつく言葉を発しながら、僕の唇をむさぼる類。先ほどの撮影よりも熱いお互いの口内で舌が交じり合う、水音が上からも下からも響く。
僕はテーブルに座っていて、類は立って片手は勝手に僕の胸を触っているし、もう片手は僕と類のモノを握って一生懸命に腰を振りながらしごいている。僕はもうイキそうで背中がそって後ろに倒れそうになると類に支えられてより密着した状態でお互い達した。
いつの間にか深く抱き合い、僕の肩に類の顔が乗っていた。イッた後のセクシーな吐息が僕の耳に残る、僕は思わず類を抱きしめた。お互いのお腹は出したモノでぬめっているけど、そんなの気にならないくらい抱きしめたくて仕方なかった。
「類、気持ち良かった?」
「……うん、海斗は?」
「良かった」
けだるい体を類に預けて僕は余韻に浸っている、類はいきなり僕を抱えて備え付けのシャワールームに入った。
「もう収まったなら、洗い流そう」
「うん」
類は淡々と僕を洗い、お腹に付いた精液を落としていった。僕はボディーソープを自分に付けて類に抱きついた。
「ちょっ、こらっ」
「こうすると気持ちいいよね」
「し、知らないよ。またこんなに密着したらせっかく収まったのに!」
「ほんとだ、また固くなったね、ふふ」
お互いの体が密着する中、下もまたお互いにくっついてしまって、さらにはボディーソープが滑りを良くしてくれた。類のモノがまた固くなりだした。
「ちょっと、海斗。いい加減にして、これじゃまた帰れなくなるだろ?」
「でも、気持ちいいね」
これ以上は類が許してくれなくて、全て洗い流された。僕を求める男達はみな、バスルームでも続きをしたがるのに、類は反応しているはずなのに苦しそうな顔で耐える。もっとこの男の、理性をなくした顔を見たくて仕方なかった。
55
あなたにおすすめの小説
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
あなたと過ごせた日々は幸せでした
蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。
流れる星、どうかお願い
ハル
BL
羽水 結弦(うすい ゆずる)
オメガで高校中退の彼は国内の財閥の一つ、羽水本家の次男、羽水要と番になって約8年
高層マンションに住み、気兼ねなくスーパーで買い物をして好きな料理を食べられる。同じ性の人からすれば恵まれた生活をしている彼
そんな彼が夜、空を眺めて流れ星に祈る願いはただ一つ
”要が幸せになりますように”
オメガバースの世界を舞台にしたアルファ×オメガ
王道な関係の二人が織りなすラブストーリーをお楽しみに!
一応、更新していきますが、修正が入ることは多いので
ちょっと読みづらくなったら申し訳ないですが
お付き合いください!
僕がそばにいる理由
腐男子ミルク
BL
佐藤裕貴はΩとして生まれた21歳の男性。αの夫と結婚し、表向きは穏やかな夫婦生活を送っているが、その実態は不完全なものだった。夫は裕貴を愛していると口にしながらも、家事や家庭の負担はすべて裕貴に押し付け、自分は何もしない。それでいて、裕貴が他の誰かと関わることには異常なほど敏感で束縛が激しい。性的な関係もないまま、裕貴は愛情とは何か、本当に満たされるとはどういうことかを見失いつつあった。
そんな中、裕貴の職場に新人看護師・宮野歩夢が配属される。歩夢は裕貴がΩであることを本能的に察しながらも、その事実を意に介さず、ただ一人の人間として接してくれるαだった。歩夢の純粋な優しさと、裕貴をありのまま受け入れる態度に触れた裕貴は、心の奥底にしまい込んでいた孤独と向き合わざるを得なくなる。歩夢と過ごす時間を重ねるうちに、彼の存在が裕貴にとって特別なものとなっていくのを感じていた。
しかし、裕貴は既婚者であり、夫との関係や社会的な立場に縛られている。愛情、義務、そしてΩとしての本能――複雑に絡み合う感情の中で、裕貴は自分にとって「真実の幸せ」とは何なのか、そしてその幸せを追い求める覚悟があるのかを問い始める。
束縛の中で見失っていた自分を取り戻し、裕貴が選び取る未来とは――。
愛と本能、自由と束縛が交錯するオメガバースの物語。
六年目の恋、もう一度手をつなぐ
高穂もか
BL
幼なじみで恋人のつむぎと渉は互いにオメガ・アルファの親公認のカップルだ。
順調な交際も六年目――最近の渉はデートもしないし、手もつながなくなった。
「もう、おればっかりが好きなんやろか?」
馴ればっかりの関係に、寂しさを覚えるつむぎ。
そのうえ、渉は二人の通う高校にやってきた美貌の転校生・沙也にかまってばかりで。他のオメガには、優しく甘く接する恋人にもやもやしてしまう。
嫉妬をしても、「友達なんやから面倒なこというなって」と笑われ、遂にはお泊りまでしたと聞き……
「そっちがその気なら、もういい!」
堪忍袋の緒が切れたつむぎは、別れを切り出す。すると、渉は意外な反応を……?
倦怠期を乗り越えて、もう一度恋をする。幼なじみオメガバースBLです♡
【完結】抱っこからはじまる恋
* ゆるゆ
BL
満員電車で、立ったまま寄りかかるように寝てしまった高校生の愛希を抱っこしてくれたのは、かっこいい社会人の真紀でした。接点なんて、まるでないふたりの、抱っこからはじまる、しあわせな恋のお話です。
ふたりの動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵もあがります。
YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!
完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
BLoveさまのコンテストに応募しているお話を倍以上の字数増量でお送りする、アルファポリスさま限定版です!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
-----------------------------------------
0時,6時,12時,18時に2話ずつ更新
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる