凌辱夫を溺愛ルートに導く方法

riiko

文字の大きさ
46 / 66
第七章 セカンド凌辱

46 セカンド凌辱1

 今夜は第一王子から言われていたXデー。
 風呂に入り、体を清めた俺とガリアードはバスローブ姿になっていた。鏡が置いてあるリリアンの部屋に二人で入る。ガリアードが俺をお姫様抱っこして、ベッドに置いた。
 ついに始まる――楽しい凌辱の時間だ。
 王都では清楚で可憐なイメージを持つ公爵令息は、人妻になったわずか半年で性に目覚めた。それを、今から熱演するんだ!
「脱げ」
「……わかった」
「いや、違う。 ひざまづけ」
 俺は今、ベッドの上で脚を組む。ガリアードがベッドの下に ひざまづく。おわかりだろうか? 命令しているのは”王国の花”リリアン。
 人を騙すことも陥れることも何もできない無垢な花は、辺境伯夫人になり、いつの間にか花も恥じらう乙女ではなくなっていた。
「いい眺めだよ、旦那様。さぁ、いつものように足を優しく触って、びちゃびちゃと美味しそうに舐めるんだよ。好きだろ?」
「好きだ、リリアンの足の匂いが最高に好きだぁ!」
「ふふ、可愛い子だ」
 ガリアードが俺の足を宝物のように大事に手に取り、キスをした。
 その表情、やばい。小さくて可憐な自分の足に嫉妬しそうだ。ドキドキしてきた。
「遅いんだよ! 早くしろ!」
「す、すまない。あまりにこの足が可愛くて」
「僕の一部なんだ! 可愛くて当たり前だろう。わかりきったことを言ったお仕置きだよ」
 ばーん! ガタンっ。謎にベッド脇に置いてある杖で、サイドテーブルを倒してみた……意外にも大きな音が鳴ってビビる俺。
 気を取り直して、杖でガリアードの太ももをチョンっとつついた。足をわざと大きく振り下ろして、そっとガリアードの手を足先でさらっと払ってみた。
「ううっ、もっと」
 えっ、気持ち悪い。もっとって言われた。
「この野獣がぁ! お前なんかの大きい体を蹴ったら、僕の可愛い足が傷つくだろう。偉そうに要望を言うんじゃないよぉ! 早く僕を感じさせろぉ」
「任せろ」
 ガリアードがニヤッと笑った。うー、もう限界だよぉ! 
 俺っち変態じゃないし、社畜時代にSMは慣れていたけど、それはMの方であって、攻めではないぃ!
 それにおかしくない!? 虐めているのにどうして俺の旦那は、ブンブンとしっぽを振りまくる犬のように喜んでいるのぉぉ?
 こんな大きな男を虐めても嬉しくないし、むしろそれを喜ぶ旦那を見て、ちょっと引いている自分がいる。新しい第二の扉をこんな形で開きたくなかった。俺の旦那の変態度がさらに上がってしまうじゃないかぁー!
 もしかすると、この目の前にいる男は凌辱を知らないのかもしれない。初めて自らの意志で行った凌辱は、変態プレイに終わった。なんなら凌辱をされて喜ぶ変態であったと、彼の本質を知ってしまった。
 知りたくなかったヨォォォー。
 なぜこんなことになっているか、それはあの変態バカ第二王子の指示だからだ。ガリアード側の凌辱は俺の家族が見てられないというから、凌辱するのは俺の仕事になってしまったのは仕方ない。このまま凌辱というか、嫌がらせを続けよう。
 今度は気を取り直して。俺は、また主導権を握ることにした。
「ちょっと待って、その前に旦那様にお願いがあるの。コレ、飲んで?」
「……こ、これは」
 俺は陶器のコップを渡した。中身は鏡から見えないようになっているから色まではわからないが、それは白い液体。
「僕のミルクだよ、飲めるよね? 僕が三日間かけて溜めた尊い愛液」
「うっ、なんてご褒美なんだ!」
「えっ……」
 なんて言った? 今。ああダメだ、このままじゃ話が進まない。ここはガリア―ドが本気で嫌がるシーンなはずなのに、打ち合わせの内容を忘れたわけじゃないよね? 俺は気を取り直して、決められた通りに続ける。
「嫌がるなんて許さない! 飲むんだよ。美味しそうに、僕の目を見て。リリアン様の愛しの液体美味しくいただきますって、言って」
「リリアン様の美味しくて可愛い真っ白な、その可憐な体から一生懸命絞り出している姿を想像させていただきます。私のためにこんなに出してくれて……涙が出るほど嬉しい。いっただきまーす!」
「……」
 なぜにそんな長い言葉がスラスラと出るの? 
 心からの声に聞こえたのは俺だけ? いや、鏡の前で聞いている皆さん全員が思っているはずだ、ガリアードは変態だと。
 これは夫への凌辱プレイ。嫌がる男に臭い精液を飲ませる。しかしなんだ、この展開は? これは紛れもない凌辱プレイじゃないかぁ!? 恥ずかしめられているのは、攻めとして恥ずかしいセリフを吐いている俺だよぉぉぉ。
 嬉しそうに、ご馳走を前にする子どもみたいにはしゃいでいる俺の旦那。ああ! もういい、何も考えるな、俺。今こそ社畜根性で感情を殺せ!
「ごっくん」
 俺の目を見ながらゴクゴクとそれを飲んだ。
 飲む前は笑顔だったのに、飲み終わった後この世の終わりみたいな顔をした。いいんだけどね、その表情はこの場面では満点なんだけどね。なぜだろう、俺はその表情を見て怖くなった。
「……なんだ、は?」
 いきなりの低い声、怒った? 
「ぼ、僕のミルクだぁ!」
「甘すぎる! 私はこんなの望んでいなかった! なんでを出した!?」
 ひえっ、怒っているよ。飲んだのはいいけど、飲み干した後めちゃくちゃ怒った。だったら飲む前から拒否ればいいじゃないかぁ、怖いよぅ。しくしくしくしく。俺は心の中で泣いた。
 マジで助けて、鏡の前で見ているパパぁ!
感想 143

あなたにおすすめの小説

悪役令息の七日間

リラックス@ピロー
BL
唐突に前世を思い出した俺、ユリシーズ=アディンソンは自分がスマホ配信アプリ"王宮の花〜神子は7色のバラに抱かれる〜"に登場する悪役だと気付く。しかし思い出すのが遅過ぎて、断罪イベントまで7日間しか残っていない。 気づいた時にはもう遅い、それでも足掻く悪役令息の話。【お知らせ:2024年1月18日書籍発売!】

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします

  *  ゆるゆ
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!? しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが、びっくりして憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です! めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので! 表紙は、Pexelsさまより、Lorena Martínezさまによる写真をお借りしました。ありがとうございます!

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

【完結】悪役令息の従者に転職しました

  *  ゆるゆ
BL
暗殺者なのに無様な失敗で死にそうになった俺をたすけてくれたのは、BLゲームで、どのルートでも殺されて悲惨な最期を迎える悪役令息でした。 依頼人には死んだことにして、悪役令息の従者に転職しました。 皆でしあわせになるために、あるじと一緒にがんばるよ! 『悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?』のカイの師匠も 『悪役令息の伴侶(予定)に転生しました』のトマの師匠も、このお話の主人公、透夜です! 表紙は、Pexelsさまより、Abdalrahman Zenoさまによる写真をお借りしました。ありがとうございます! 文章にはAIを使用しておりません。校正も自力です!(笑)

冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される

マンスーン
BL
​王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。 泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました

あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」 完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け 可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…? 攻め:ヴィクター・ローレンツ 受け:リアム・グレイソン 弟:リチャード・グレイソン  pixivにも投稿しています。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。

批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。