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ミルクは4つ。砂糖は3つ。
しおりを挟む目を覚ました。
視界に映るものの線がぶわぶわと滲んでいて気持ち悪い。
意味がわからない。
目を擦るが変わらない。
気持ち悪すぎて耐えられなくなり、毛布を被り目をつぶる。
眠気はすぐに来た。
混沌の中、小さな子供が走り回っていた。
「ママっママっ」
そう聞こえた気がした。
紅茶の匂いに目を覚ます。
「…」
「起きてたのか世良。ほら、コーヒーだ。ミルクは4つ。砂糖は3つ入れた」
手に渡されたコーヒーはちょうどいい温かさだった。
「え、なんでミルクと砂糖の数知って…いや、なんでも無い。
ちあきは何を飲んでるの?」
「俺?俺はアールグレイ。ストーレートだ。コーヒー苦手でな」
コーヒー苦手っか。介人さんと同じだな。
…介人さん?
「ところで世良。目はもう光を写していないのか?」
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