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第74話
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皆でオレンジと桃を食しながら、桃に関する王都の動きについて、様々な情報を共有していく。アンナ公爵夫人からは社交界や商人たちの動きを、イザベラ嬢たちからは、数多くの貴族家の子息や子女たちの反応を教えてもらう。そしてマルグリット嬢からは、ローラたちベルナール公爵家の者や、ベルナール公爵家の派閥に属する貴族たちの動きなどを教えてもらう。
「という事は、今の所、誰も手掛かりすら掴めていない状況という事ですか?」
「そう言う事になるわね。侯爵などの高位貴族や、強い影響力のある豪商でも、情報が少なすぎて身動きが取れなくなってきてるわね。最近では、ベルナール公爵家やその使用人たちへ探りを入れようかと、少し危ない橋を渡るか考えているみたいよ」
「学院の方では、話題は今やマルグリット様や‟若返りの桃”、それに桃をマルグリット様に贈った男性についてで持ちきりです」
「色々とマルグリット様に負担が掛かってしまったけど、中立の立場にいた学院生たちの何割かは、マルグリット様に対して良い印象を持ってくれるようになりました」
「それからアルベルト殿下たちですが、マルグリット様の誕生日パーティーに現れなかった事で、殿下の派閥に属している子息や子女の一部から落胆した様子が窺えます」
「落胆した様子の子息や子女たちの多くは、高位貴族の子供たちです。当然、政略結婚の重要性や必要性など、幼い頃から教わっている事もあるでしょうしね。それらの事から、嫌っている相手であっても、婚約中の相手に対するあまりの態度に……といった所ですね」
「なる程。ここ数日で、かなり状況が変化していますね。それで、俺の事はどれくらい情報が知られていますか?」
イザベラ嬢が教えてくれた学院の情報の中で出てきた、桃をマルグリット嬢に贈った男性について注目されているという情報。どの程度の正確に、どの程度の密度の情報が知られているのか把握しておきたい。
今回の桃を表に出した件については、既に親父や母さんたち家族には報告済みだ。親父にはよくやったと言われたし、母さんや叔母さんには、寧ろそこで女性の為に力を尽くせないのなら、一発ぶん殴ってやる所だったと言われた。
そんな親父や母さんたちだが、それでもこの国の貴族である事に変わりない。俺の存在が知られれば、当然ベイルトン辺境伯家へとたどり着くだろう。現段階でどれだけの事を知られているかによって、王族やカルフォン公爵家に対しての動きが変わってくる。親父や母さんたちは、仕掛けてくるなら正面から受けて立つとか言ってるけどな。
「まだ、そこまで絞り込まれてはいないわ。情報戦においては、相手に怠惰な者がいてくれると助かるわね」
「と言うと?」
「私が出した招待状には、しっかりと家名まで記していたんです。ですがそれを確認したはずの使用人は、私が招待した客だという事から、名前をロクに覚えなかったという事です」
「あ~、そう言う事ですか。変な所で良い方向に働いたんですね。それなら、少し時間が稼げそうですね」
「そうね。ただ、そんなには稼げないわよ。今はウォルターと言う名前の人物を、王都を中心に探している所よ。もって、後二・三日といった所ね」
「そんな所ですか。まあ、家が出所だと分かっても、早々簡単には桃は手に入りませんよ」
「それはそうよ。魔境がどれだけ恐ろしい場所なのかは、王国に住んでいるものなら誰でも分かっているはずよ。例えそれが、王族であってもね。何にしても、私たちはウォルターさんの味方よ。何か困った事があったら、遠慮なく頼ってきなさい。王族相手であっても、カノッサ公爵家の総力をもって助力してあげるから」
「ありがとうございます。カノッサ公爵家が助力してくれるなら、とても心強いですし安心です。どうかよろしくお願いします」
「ええ、任せなさい」
「という事は、今の所、誰も手掛かりすら掴めていない状況という事ですか?」
「そう言う事になるわね。侯爵などの高位貴族や、強い影響力のある豪商でも、情報が少なすぎて身動きが取れなくなってきてるわね。最近では、ベルナール公爵家やその使用人たちへ探りを入れようかと、少し危ない橋を渡るか考えているみたいよ」
「学院の方では、話題は今やマルグリット様や‟若返りの桃”、それに桃をマルグリット様に贈った男性についてで持ちきりです」
「色々とマルグリット様に負担が掛かってしまったけど、中立の立場にいた学院生たちの何割かは、マルグリット様に対して良い印象を持ってくれるようになりました」
「それからアルベルト殿下たちですが、マルグリット様の誕生日パーティーに現れなかった事で、殿下の派閥に属している子息や子女の一部から落胆した様子が窺えます」
「落胆した様子の子息や子女たちの多くは、高位貴族の子供たちです。当然、政略結婚の重要性や必要性など、幼い頃から教わっている事もあるでしょうしね。それらの事から、嫌っている相手であっても、婚約中の相手に対するあまりの態度に……といった所ですね」
「なる程。ここ数日で、かなり状況が変化していますね。それで、俺の事はどれくらい情報が知られていますか?」
イザベラ嬢が教えてくれた学院の情報の中で出てきた、桃をマルグリット嬢に贈った男性について注目されているという情報。どの程度の正確に、どの程度の密度の情報が知られているのか把握しておきたい。
今回の桃を表に出した件については、既に親父や母さんたち家族には報告済みだ。親父にはよくやったと言われたし、母さんや叔母さんには、寧ろそこで女性の為に力を尽くせないのなら、一発ぶん殴ってやる所だったと言われた。
そんな親父や母さんたちだが、それでもこの国の貴族である事に変わりない。俺の存在が知られれば、当然ベイルトン辺境伯家へとたどり着くだろう。現段階でどれだけの事を知られているかによって、王族やカルフォン公爵家に対しての動きが変わってくる。親父や母さんたちは、仕掛けてくるなら正面から受けて立つとか言ってるけどな。
「まだ、そこまで絞り込まれてはいないわ。情報戦においては、相手に怠惰な者がいてくれると助かるわね」
「と言うと?」
「私が出した招待状には、しっかりと家名まで記していたんです。ですがそれを確認したはずの使用人は、私が招待した客だという事から、名前をロクに覚えなかったという事です」
「あ~、そう言う事ですか。変な所で良い方向に働いたんですね。それなら、少し時間が稼げそうですね」
「そうね。ただ、そんなには稼げないわよ。今はウォルターと言う名前の人物を、王都を中心に探している所よ。もって、後二・三日といった所ね」
「そんな所ですか。まあ、家が出所だと分かっても、早々簡単には桃は手に入りませんよ」
「それはそうよ。魔境がどれだけ恐ろしい場所なのかは、王国に住んでいるものなら誰でも分かっているはずよ。例えそれが、王族であってもね。何にしても、私たちはウォルターさんの味方よ。何か困った事があったら、遠慮なく頼ってきなさい。王族相手であっても、カノッサ公爵家の総力をもって助力してあげるから」
「ありがとうございます。カノッサ公爵家が助力してくれるなら、とても心強いですし安心です。どうかよろしくお願いします」
「ええ、任せなさい」
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