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第186話
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それにしても、アイオリス王国にいた古の勇者とやらは、強大な力を持つ暗き闇をよく倒す事が出来たな。あの力が制限されているらしい状態ですらあれ程の強さだったのに、言わば全盛期と言っていい状態の暗き闇と戦い、勝利したという事に素直に驚きを隠せない。だが、実際にアイオリス王国が現在まで残っている事から考えても、全盛期の暗き闇を倒した事は間違いないのだ。つまり、人の身で格上の人外を倒す方法があり、人の力や魔法が魔に連なる暗き闇に通用するという事だ。
(もしかしたら、勇者にしか使えない様な、特別な力みたいなのがあったのかもな)
ゲームやラノベなんかによくある、自分の力を大幅に強化する限界突破だったり、仲間をもの凄く強化する力だとかのチートな能力。もし本当にそんな能力を持っていたとして、それだけで暗き闇に勝利出来た訳ではないだろうが、要因の一つにはなっていそうだ。
『ウォルターの話から考えるに、かつてこの地で騒ぎを起こした奴に間違いなさそうだ。まだ完全に力を取り戻していないとはいえ、人にとっては十分に脅威となる力だ。それに、暗き闇の力に魅入られた、奴に付き従う者たちがいるというのも問題だ。かつての大きな騒ぎの二の舞になりかねん』
「ケルノス様の見立てだと、今回もこちらが勝利する事が出来ますかね?」
『勝利?ウォルターよ、一体何を言っているのだ?』
「私の国に伝わっている話だと、悪の存在に勝利したとなっているのですが…………」
『ふむ、あれから長き時が過ぎたからな。本来とは異なる情報が伝わっていても、仕方のない事ではあるか。あの戦いの最後の最後で、我々は奴を仕留めきれなかったのだ。あと一歩の所まで追い詰めたが、互いに傷つきすぎた事でもう戦う力が残っていなかった。そこで勇者と呼ばれていた者の仲間である神官が、残る力を振り絞って自らの杖に奴を封印したのだ。そして奴を封じた杖は人の目に触れぬ様に厳重に隠され、封印を維持する者たちで監視している、はずなのだがな……』
そんな封印されて厳重に隠された奴が、どういう訳か外にいて行動している。封印が完全に解かれた訳ではなさそうだが、完全な自意識を持っていた所を考えるに、何かしらの手段でもって封印された杖から抜け出したという事だ。そして最大の問題は、一体どこにその封印した杖を隠したのか分からないという点。王都に戻ったら、カノッサ公爵夫妻に力を借りて封印の杖の居場所を探ってみよう。
『なんにせよ、奴が完全に力を取り戻そうとしているのなら、我々としても看過する事は出来ない。仲間に連絡を取り、色々と対策を考えねばならん。ウォルターも奴と相対するのならば、この先も力を蓄え、牙を磨き続けよ。そして、共に戦う仲間を増やせ』
「分かりました。それと仲間に関してですが、奴と相対する時に共に戦ってくれる、信頼出来る仲間がいます」
『そうか、それはとても良き事だ。信頼出来る仲間は大切にせよ。人を弄ぶ奴に対抗出来るのは、強き絆を持つ者たちだけだ』
「はい、肝に銘じておきます」
『機会があればまた会おう。さらばだ、ウォルター』
「はい」
現れた時と同じ様に、ケルノス様は一切感知させる事なく、俺の目の前から一瞬で消え去った。暗き闇に関する色々な事実が判明すると共に、かつての古の勇者たちの戦いについての事も知れた。得られた情報を整理しながら、俺も直ぐさま森から出る。奴と奴に付き従う者たちの情報や、ケルノス様やかつての戦いに関しての情報をジャック爺たちと共有し、今後についてしっかりと話し合わないといけない。皆に話す内容の事を考えながら、今日も魔法を教えているジャック爺たちの元に向かった。
(もしかしたら、勇者にしか使えない様な、特別な力みたいなのがあったのかもな)
ゲームやラノベなんかによくある、自分の力を大幅に強化する限界突破だったり、仲間をもの凄く強化する力だとかのチートな能力。もし本当にそんな能力を持っていたとして、それだけで暗き闇に勝利出来た訳ではないだろうが、要因の一つにはなっていそうだ。
『ウォルターの話から考えるに、かつてこの地で騒ぎを起こした奴に間違いなさそうだ。まだ完全に力を取り戻していないとはいえ、人にとっては十分に脅威となる力だ。それに、暗き闇の力に魅入られた、奴に付き従う者たちがいるというのも問題だ。かつての大きな騒ぎの二の舞になりかねん』
「ケルノス様の見立てだと、今回もこちらが勝利する事が出来ますかね?」
『勝利?ウォルターよ、一体何を言っているのだ?』
「私の国に伝わっている話だと、悪の存在に勝利したとなっているのですが…………」
『ふむ、あれから長き時が過ぎたからな。本来とは異なる情報が伝わっていても、仕方のない事ではあるか。あの戦いの最後の最後で、我々は奴を仕留めきれなかったのだ。あと一歩の所まで追い詰めたが、互いに傷つきすぎた事でもう戦う力が残っていなかった。そこで勇者と呼ばれていた者の仲間である神官が、残る力を振り絞って自らの杖に奴を封印したのだ。そして奴を封じた杖は人の目に触れぬ様に厳重に隠され、封印を維持する者たちで監視している、はずなのだがな……』
そんな封印されて厳重に隠された奴が、どういう訳か外にいて行動している。封印が完全に解かれた訳ではなさそうだが、完全な自意識を持っていた所を考えるに、何かしらの手段でもって封印された杖から抜け出したという事だ。そして最大の問題は、一体どこにその封印した杖を隠したのか分からないという点。王都に戻ったら、カノッサ公爵夫妻に力を借りて封印の杖の居場所を探ってみよう。
『なんにせよ、奴が完全に力を取り戻そうとしているのなら、我々としても看過する事は出来ない。仲間に連絡を取り、色々と対策を考えねばならん。ウォルターも奴と相対するのならば、この先も力を蓄え、牙を磨き続けよ。そして、共に戦う仲間を増やせ』
「分かりました。それと仲間に関してですが、奴と相対する時に共に戦ってくれる、信頼出来る仲間がいます」
『そうか、それはとても良き事だ。信頼出来る仲間は大切にせよ。人を弄ぶ奴に対抗出来るのは、強き絆を持つ者たちだけだ』
「はい、肝に銘じておきます」
『機会があればまた会おう。さらばだ、ウォルター』
「はい」
現れた時と同じ様に、ケルノス様は一切感知させる事なく、俺の目の前から一瞬で消え去った。暗き闇に関する色々な事実が判明すると共に、かつての古の勇者たちの戦いについての事も知れた。得られた情報を整理しながら、俺も直ぐさま森から出る。奴と奴に付き従う者たちの情報や、ケルノス様やかつての戦いに関しての情報をジャック爺たちと共有し、今後についてしっかりと話し合わないといけない。皆に話す内容の事を考えながら、今日も魔法を教えているジャック爺たちの元に向かった。
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