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第188話
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肉のダンジョン探索、領地の役に立つ魔法の開発、子供たちへの魔法講習、そしてケルノス様との出会いや会話といった濃密な日々が過ぎ去り、長期休暇の滞在が明日で終わる。そして滞在最終日の今日、夕食を済ませた俺とジャック爺とコーベット男爵の三人で、ワインをお供にしての談笑をしている。
「ウォルターさん。改めて言うが、娘の事を、ナタリーの事を頼んだよ」
「はい、必ずナタリーさんの事は守って見せます。例え相手が誰であろうとも」
「ウォルターさんそう言ってもらって、心から安心出来るよ。……ああ、本当にいい気分だ。魔法学院に送り出したナタリーが、アルベルト殿下たちに変に気に入られていると聞いてから、本当に気の休まらない日々が続いていたからね。私たち家族以外にも守ってくれる大人や、共に隣に立って戦ってくれる友達や恋人を見つけてくれた事に、親として安堵しているよ」
コーベット男爵は、将来の義父の一人となるジークさんはそう言ってグラスをグイッと煽り、一息でグラスの中のワインを飲み干していく。今までナタリー嬢に関しての諸々を心に溜め込んでいたが、それが一気に解放された事で気分が楽になった事で、ジークさんのワインを飲む手が止まらない。勢いよくワインを飲んでいった事で、徐々に酔いが回って顔が僅かに赤らみ、目がとろんとして眠りに誘われていく。暫くすると、完全に深い眠りへと入ってしまい、小さく寝息が聞こえ始めてくる。
「こりゃあ、相当に溜め込んでおったようじゃの」
「そうみたいだね。ワインの力を借りたとしても、溜め込んでいたものを吐き出して、ジークさんがスッキリしてくれて良かったよ。このまま溜め込み続けていたら、身体にも何か影響が出ていただろうしね」
病は気からという言葉がある様に、精神状態などによって体調が変化する事もある。ナタリー嬢が魔法学院に入学してから一年以上、王都という遠く地にいる娘の心配に、アルベルト殿下たち絡みの事も重なって、かなりの心労が溜まっていた事は間違いないだろう。ジークさんの体調に問題はなく自覚症状もなかった様だが、隠れて症状が進行するタイプの病気もあるから、少し様子見が必要だけどな。
心労が溜まっているジークさんやゼノビアさんを心配して、ジャック爺やカトリーヌさんの伝手で、回復魔法が使える腕の良い優秀な医者をコーベット男爵領に派遣してくれるそうだ。それにジークさんやゼノビアさんだけでなく、ゲオルグ君たちや領民の皆さんも診てくれる様に、ジャック爺たちから医者にお願いしておいてくれるそうだ。
「親父や母さんも、ああ見えてこんな風に心配してんのかね」
「当たり前じゃ。子供の事を心配せん親などおらん。そんな親がおったとしたら、そ奴は人の親ではないし、人の親となるべきではない者じゃ。子供を作るのはある程度の年齢となれば出来るが、人の親となるのは誰でもなれる訳ではない」
「……何時になるか分からないけど、俺たちも人の親になれる様に努力するし、気を付けていくよ」
「そうしなさい。……話を戻すが、ジーク殿やゼノビア殿と同じ様に、あ奴らがウォルターの事を心配せぬ日はありはしない。ウォルターも、その事は頭の片隅に入れておいていくれ」
「…………うん、分かったよ」
今思うと、小さい頃から随分と好き勝手させてもらっていたな。今回イザベラ嬢たちとお付き合いする事になった事や、今後起こるであろう騒動などの報告も含めて、日頃の感謝を両親に伝えよう。
男爵家の屋敷の執事さんを呼んで、深い眠りに落ちたジークさんを任せてから、俺とジャック爺も眠りにつく事にした。その日は暫く眠れずに起きていたが、昔の事を思い出していたら自然と眠りについていた。その夜は、小さい頃の家族の思い出の夢を見た。小さい俺は嬉しそうに庭ではしゃいで遊んでおり、親父や母さん、兄さんたちが皆笑顔を浮かべて俺を見守っている、幸せで心が暖まる光景を。
「ウォルターさん。改めて言うが、娘の事を、ナタリーの事を頼んだよ」
「はい、必ずナタリーさんの事は守って見せます。例え相手が誰であろうとも」
「ウォルターさんそう言ってもらって、心から安心出来るよ。……ああ、本当にいい気分だ。魔法学院に送り出したナタリーが、アルベルト殿下たちに変に気に入られていると聞いてから、本当に気の休まらない日々が続いていたからね。私たち家族以外にも守ってくれる大人や、共に隣に立って戦ってくれる友達や恋人を見つけてくれた事に、親として安堵しているよ」
コーベット男爵は、将来の義父の一人となるジークさんはそう言ってグラスをグイッと煽り、一息でグラスの中のワインを飲み干していく。今までナタリー嬢に関しての諸々を心に溜め込んでいたが、それが一気に解放された事で気分が楽になった事で、ジークさんのワインを飲む手が止まらない。勢いよくワインを飲んでいった事で、徐々に酔いが回って顔が僅かに赤らみ、目がとろんとして眠りに誘われていく。暫くすると、完全に深い眠りへと入ってしまい、小さく寝息が聞こえ始めてくる。
「こりゃあ、相当に溜め込んでおったようじゃの」
「そうみたいだね。ワインの力を借りたとしても、溜め込んでいたものを吐き出して、ジークさんがスッキリしてくれて良かったよ。このまま溜め込み続けていたら、身体にも何か影響が出ていただろうしね」
病は気からという言葉がある様に、精神状態などによって体調が変化する事もある。ナタリー嬢が魔法学院に入学してから一年以上、王都という遠く地にいる娘の心配に、アルベルト殿下たち絡みの事も重なって、かなりの心労が溜まっていた事は間違いないだろう。ジークさんの体調に問題はなく自覚症状もなかった様だが、隠れて症状が進行するタイプの病気もあるから、少し様子見が必要だけどな。
心労が溜まっているジークさんやゼノビアさんを心配して、ジャック爺やカトリーヌさんの伝手で、回復魔法が使える腕の良い優秀な医者をコーベット男爵領に派遣してくれるそうだ。それにジークさんやゼノビアさんだけでなく、ゲオルグ君たちや領民の皆さんも診てくれる様に、ジャック爺たちから医者にお願いしておいてくれるそうだ。
「親父や母さんも、ああ見えてこんな風に心配してんのかね」
「当たり前じゃ。子供の事を心配せん親などおらん。そんな親がおったとしたら、そ奴は人の親ではないし、人の親となるべきではない者じゃ。子供を作るのはある程度の年齢となれば出来るが、人の親となるのは誰でもなれる訳ではない」
「……何時になるか分からないけど、俺たちも人の親になれる様に努力するし、気を付けていくよ」
「そうしなさい。……話を戻すが、ジーク殿やゼノビア殿と同じ様に、あ奴らがウォルターの事を心配せぬ日はありはしない。ウォルターも、その事は頭の片隅に入れておいていくれ」
「…………うん、分かったよ」
今思うと、小さい頃から随分と好き勝手させてもらっていたな。今回イザベラ嬢たちとお付き合いする事になった事や、今後起こるであろう騒動などの報告も含めて、日頃の感謝を両親に伝えよう。
男爵家の屋敷の執事さんを呼んで、深い眠りに落ちたジークさんを任せてから、俺とジャック爺も眠りにつく事にした。その日は暫く眠れずに起きていたが、昔の事を思い出していたら自然と眠りについていた。その夜は、小さい頃の家族の思い出の夢を見た。小さい俺は嬉しそうに庭ではしゃいで遊んでおり、親父や母さん、兄さんたちが皆笑顔を浮かべて俺を見守っている、幸せで心が暖まる光景を。
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