238 / 348
第238話
しおりを挟む
驚きに身体が固まっていたレギアス殿下だったが、暫くした後にハッと我に返って、冷静にアモル神の分霊を観察し始める。その切り替えの早さは、流石は海千山千を潜り抜けてきた王族といったものだ。そんなレギアス殿下を、アモル神はどこか懐かしそうにしながら、愛の神らしく優しい瞳で見つめている。
(レギアス殿下も、古の勇者の血を引く直系の末裔。その関係から、アモル神は懐かしさを感じているんだろうな)
「初めまして、レギアス。私は、神々の一柱にして愛を司る女神、アモルといいます」
「…………お初にお目にかかります、アモル様。アイオリス王国の第二王子、レギアス・アイオリスと申します」
「突然現れて、私が本物の神であるのかを信じられないのも分かります。貴方を責める事もありませんし、気分を害した訳でもありませんので、安心してください。ただ、これから語る事は、私たち神々や世界に関わる事になります。それだけは、レギアスも心して聞いてください」
「分かりました」
アモル神が俺たちを代表して、レギアス殿下に神々の力から、聖獣の存在や力に関して説明していく。その際に、クララやそのお母さんであるセラスさんが、聖女ジャンヌの血を引く直系の末裔だという事も伝えられた。衝撃の事実を伝えられたレギアス殿下は、聖女ジャンヌの血が現代まで生き残っていた事や、そんな聖女ジャンヌの末裔が自分の一つ上の世代という近さに驚いていた。アモル神はレギアス殿下に神としての圧を掛けて、この事はこちらから明かすかしない限り、一切の他言無用という事を約束させた。
「まさか聖女ジャンヌの血筋が、まだこの国に残っていてくれたとはな」
「王族ではどういう風に伝わっているんですか?」
「他の者たちは分からないが、私や叔父の考えでは、聖女ジャンヌはその消息を絶った時に他国に出たと考えていてた。あの当時の状況や、先祖である勇者が書き記した日記の内容からも、その可能性が一番高いと予想出来たからな」
「なる程」
「それに加えて、先祖の日記には神に力を授けられた事も、この古き森に聖獣と呼ばれる存在がいる事も記されてはいなかった。正直、聖女ジャンヌの末裔が存在した情報だけでも驚くのに、さらに大きな二つの情報も加わって混乱している」
確かに、こんな国家機密みたいな情報を一気に三つも連続して知らされたら、誰であっても混乱する程に驚くのも無理はない。だがこれらの情報は、ローラ嬢の疑惑に関して説明する為に必要な情報だ。レギアス殿下には悪いが、今伝えた情報を出来るだけ早く整理してもらい、ローラ嬢に関する情報に集中してもらわないといけない。
アモル神や俺たちが考えている最悪の想定が合っていた場合、聖女ジャンヌの後継者でありアルベルト殿下の婚約者となったローラ嬢は、嘘まみれの悪知恵が働く女性というだけでは済まなくなるからだ。
(レギアス殿下も、古の勇者の血を引く直系の末裔。その関係から、アモル神は懐かしさを感じているんだろうな)
「初めまして、レギアス。私は、神々の一柱にして愛を司る女神、アモルといいます」
「…………お初にお目にかかります、アモル様。アイオリス王国の第二王子、レギアス・アイオリスと申します」
「突然現れて、私が本物の神であるのかを信じられないのも分かります。貴方を責める事もありませんし、気分を害した訳でもありませんので、安心してください。ただ、これから語る事は、私たち神々や世界に関わる事になります。それだけは、レギアスも心して聞いてください」
「分かりました」
アモル神が俺たちを代表して、レギアス殿下に神々の力から、聖獣の存在や力に関して説明していく。その際に、クララやそのお母さんであるセラスさんが、聖女ジャンヌの血を引く直系の末裔だという事も伝えられた。衝撃の事実を伝えられたレギアス殿下は、聖女ジャンヌの血が現代まで生き残っていた事や、そんな聖女ジャンヌの末裔が自分の一つ上の世代という近さに驚いていた。アモル神はレギアス殿下に神としての圧を掛けて、この事はこちらから明かすかしない限り、一切の他言無用という事を約束させた。
「まさか聖女ジャンヌの血筋が、まだこの国に残っていてくれたとはな」
「王族ではどういう風に伝わっているんですか?」
「他の者たちは分からないが、私や叔父の考えでは、聖女ジャンヌはその消息を絶った時に他国に出たと考えていてた。あの当時の状況や、先祖である勇者が書き記した日記の内容からも、その可能性が一番高いと予想出来たからな」
「なる程」
「それに加えて、先祖の日記には神に力を授けられた事も、この古き森に聖獣と呼ばれる存在がいる事も記されてはいなかった。正直、聖女ジャンヌの末裔が存在した情報だけでも驚くのに、さらに大きな二つの情報も加わって混乱している」
確かに、こんな国家機密みたいな情報を一気に三つも連続して知らされたら、誰であっても混乱する程に驚くのも無理はない。だがこれらの情報は、ローラ嬢の疑惑に関して説明する為に必要な情報だ。レギアス殿下には悪いが、今伝えた情報を出来るだけ早く整理してもらい、ローラ嬢に関する情報に集中してもらわないといけない。
アモル神や俺たちが考えている最悪の想定が合っていた場合、聖女ジャンヌの後継者でありアルベルト殿下の婚約者となったローラ嬢は、嘘まみれの悪知恵が働く女性というだけでは済まなくなるからだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…
美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。
※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。
※イラストはAI生成です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる