241 / 348
第241話
しおりを挟む
イヴァン・ベルナールとスザンヌ・ベルナールの子である、ローラ・ベルナール嬢が正式に聖女ジャンヌの後継者であると認定されてから行った事は、マルグリットに行った事と全く変わらなかった。表では、今まで通りに猫を被ってアルベルト殿下たちに媚びを売り、裏では気に入らない令嬢に嫌がらせをしていた。
今までは、ローラ嬢も裏の顔がバレたらマズイという意識があったのか、嫌がらせにもある程度の歯止めが効いていた。しかし聖女と認められてからは、令嬢たちが容易に逆らう事が出来ないのをいい事に、その歯止めが緩まってきている。マルグリット相手にしていた行いに加えて、超えてはならない一線ギリギリの行いなども増えてきている。最近はさらに激しさを増しており、超えてはならない一線を何時超えてもおかしくない状態だ。
そして、そんな暴走状態のローラ嬢を、魔法学院の先生たちも止める事が出来ない。この国における聖女という権威は、権威のトップである陛下や王妃、継承権の高い王子たちに次ぐ高さだ。その権威の高さから、先生だけでなく魔法学院の学院長すらも、ローラ嬢に対して苦言を呈する事すら出来なくなってしまっている。
「これがローラ個人の話だけに留まらず、生家であるベルナール公爵家の貴族としての力が増し、社交界でもベルナール公爵家の影響力は高まっているわ」
「新たなる聖女を生み出した家という事で、同列であるはずのカルフォン公爵家ですらも、ベルナール公爵家には強く出る事は出来なくなっています」
「カノッサ公爵家の場合はどうなんです?」
俺はこの場にいるカノッサ公爵夫妻に、ベルナール公爵家への対応について聞いてみる。カノッサ公爵夫妻は、優雅に紅茶を一口飲んだ後、微笑みを浮かべながら口を開く。
「心配する必要はない。元々ベルナールとは、政治的な領分で争っていないし、社交界でも派閥同士の争いはないからな」
「ただ家は、マルグリットを正式に養女したから、その件で何か仕掛けてくる可能性はあるわ。まあ、相手が牙を剥いて仕掛けてくるのならば、それ相応の報いを受けてもらいますけどね」
「ああ、そうだな。私の娘たちを傷つけるつもりならば、我がカノッサ公爵家が持つ力の全てを使って、彼らに絶望を味わってもらう。だから、イザベラたちは心配しなくていい」
カノッサ公爵夫妻は微笑みを浮かべながらも、この国の最上位の貴族たる公爵として、一つの派閥を治めるトップとしての圧を放ち、娘たちへの想いを語る。その圧は凄まじく、この二人を本気で怒らせた時、ベルナール公爵家がどうなるのか目に見える。ベルナール公爵家が、マルグリットの事でカノッサ公爵家に何かを仕掛けてきた時、カノッサ公爵夫妻によって本当の地獄を見る事になるだろう。
今までは、ローラ嬢も裏の顔がバレたらマズイという意識があったのか、嫌がらせにもある程度の歯止めが効いていた。しかし聖女と認められてからは、令嬢たちが容易に逆らう事が出来ないのをいい事に、その歯止めが緩まってきている。マルグリット相手にしていた行いに加えて、超えてはならない一線ギリギリの行いなども増えてきている。最近はさらに激しさを増しており、超えてはならない一線を何時超えてもおかしくない状態だ。
そして、そんな暴走状態のローラ嬢を、魔法学院の先生たちも止める事が出来ない。この国における聖女という権威は、権威のトップである陛下や王妃、継承権の高い王子たちに次ぐ高さだ。その権威の高さから、先生だけでなく魔法学院の学院長すらも、ローラ嬢に対して苦言を呈する事すら出来なくなってしまっている。
「これがローラ個人の話だけに留まらず、生家であるベルナール公爵家の貴族としての力が増し、社交界でもベルナール公爵家の影響力は高まっているわ」
「新たなる聖女を生み出した家という事で、同列であるはずのカルフォン公爵家ですらも、ベルナール公爵家には強く出る事は出来なくなっています」
「カノッサ公爵家の場合はどうなんです?」
俺はこの場にいるカノッサ公爵夫妻に、ベルナール公爵家への対応について聞いてみる。カノッサ公爵夫妻は、優雅に紅茶を一口飲んだ後、微笑みを浮かべながら口を開く。
「心配する必要はない。元々ベルナールとは、政治的な領分で争っていないし、社交界でも派閥同士の争いはないからな」
「ただ家は、マルグリットを正式に養女したから、その件で何か仕掛けてくる可能性はあるわ。まあ、相手が牙を剥いて仕掛けてくるのならば、それ相応の報いを受けてもらいますけどね」
「ああ、そうだな。私の娘たちを傷つけるつもりならば、我がカノッサ公爵家が持つ力の全てを使って、彼らに絶望を味わってもらう。だから、イザベラたちは心配しなくていい」
カノッサ公爵夫妻は微笑みを浮かべながらも、この国の最上位の貴族たる公爵として、一つの派閥を治めるトップとしての圧を放ち、娘たちへの想いを語る。その圧は凄まじく、この二人を本気で怒らせた時、ベルナール公爵家がどうなるのか目に見える。ベルナール公爵家が、マルグリットの事でカノッサ公爵家に何かを仕掛けてきた時、カノッサ公爵夫妻によって本当の地獄を見る事になるだろう。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…
美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。
※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。
※イラストはAI生成です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる