252 / 348
第252話
しおりを挟む
一番初めに着てみたのは、軽めにカジュアルからいこうという事にして、シンプルなダークスーツからにした。テントの中に用意されている更衣室の中に入り、身に纏っている騎士服を脱いで、ハンガーにかけてシワにならない様に綺麗に形を保っておく。
下着姿になった俺は、まずはスーツのズボンを手に取って穿いていく。傷つけない様に丁寧に扱いながらズボンを穿ききると、少しだけ余裕のあった腰回りなどが、体型にピッタリと合う様に自然と縮まっていく。最適なサイズとなったズボンは、違和感もなく快適そのものだ。
今回お披露目の為に持ってきた服やアクセサリーには、ジャック爺とカトリーヌとローザさん、それからナターシャ魔道具店の優秀な魔道具師たちが協力して生み出した魔法である、自動調整の魔法がかけられている。この魔法がかけられた服やアクセサリーは、身に付けたり纏ったりすれば自動的に発動し、その者に最適なサイズへと変化する。
この自動調整の魔法については、元々はイザベラとクララが考えていたものだ。だがイザベラとクララの二人の力と、公爵家に仕える魔法使いたちの力を持ってしても、遅々として進む事はないままでいた。そんな中で俺やカトリーヌと出会い、ジャック爺やローザさんに出会った事で、自動調整の魔法について一気に進み、何年もかかった魔法が完成した。
(前世にもこの魔法があれば、もっと色んな人が、色んなファッションを楽しめただろうにな)
自動調整の魔法の様な科学力が地球にあれば、どんな体型の人であっても色々な服を好きな様に着る事が出来て、日々の生活をより楽しむ事が出来るだろう。
イザベラやクララは、前世での友人にそういった悩みを持つ女性がいた事から、自動調整の魔法を開発しようと力を入れていたそうだ。魔法にも出来る事の限界はあれど、科学に比べて自由な発想で効果を発揮する事が出来る。そして、実際にこうして効果を実感すると、その便利さに感嘆の気持ちを抱く。
ベルトを締め、ワイシャツを着込んでネクタイを締め、最後にジャケットを着て姿見に映る自分を見る。前世の頃の肉体と違い、今世は生き残るためにと徹底的に鍛えてきたので、全体的な印象がよりスッキリしている様に見えるな。
(時間もない事だし、どんどん違うものを試していくか)
違うタイプのジャケットやネクタイ、それからワイシャツなども着てみて、色々なものに着替えては試していく。
様々な色や柄があるが、俺が気に入ったのは前世の頃から好きだった、黒や青といった寒色系の色のものだ。周囲から目立たない様に心がけ、浅く広い付き合いよりも、狭く深い付き合いが合っていた。その事が影響して、身に着けるものや身に纏う服については、派手な色や暖色系のものに自分から好んで手を出す事はなかった。
色々と試していった中で、最も気に入った組み合わせに再び着替え、テント内を楽しそうに、はしゃぎながら見ているイザベラたちに声を掛ける。主観的なものだけでなく、愛しい婚約者であるイザベラたちや、本職であり目の肥えている仕立て屋さんたちから、コーディネートについておかしくないか意見を聞きたいからだ。
そう考えて声を掛けたイザベラたちは、俺の呼びかけでこちらに振り返ったと思ったら、少し離れた位置にいた所から一気に距離を詰めてきた。そして、ジッと俺の全身を見つめた後に、全員で俺に向かってグッドサインを送ってくれた。
『大変よくお似合いです』
「……どうもありがとう。とても嬉しいよ」
下着姿になった俺は、まずはスーツのズボンを手に取って穿いていく。傷つけない様に丁寧に扱いながらズボンを穿ききると、少しだけ余裕のあった腰回りなどが、体型にピッタリと合う様に自然と縮まっていく。最適なサイズとなったズボンは、違和感もなく快適そのものだ。
今回お披露目の為に持ってきた服やアクセサリーには、ジャック爺とカトリーヌとローザさん、それからナターシャ魔道具店の優秀な魔道具師たちが協力して生み出した魔法である、自動調整の魔法がかけられている。この魔法がかけられた服やアクセサリーは、身に付けたり纏ったりすれば自動的に発動し、その者に最適なサイズへと変化する。
この自動調整の魔法については、元々はイザベラとクララが考えていたものだ。だがイザベラとクララの二人の力と、公爵家に仕える魔法使いたちの力を持ってしても、遅々として進む事はないままでいた。そんな中で俺やカトリーヌと出会い、ジャック爺やローザさんに出会った事で、自動調整の魔法について一気に進み、何年もかかった魔法が完成した。
(前世にもこの魔法があれば、もっと色んな人が、色んなファッションを楽しめただろうにな)
自動調整の魔法の様な科学力が地球にあれば、どんな体型の人であっても色々な服を好きな様に着る事が出来て、日々の生活をより楽しむ事が出来るだろう。
イザベラやクララは、前世での友人にそういった悩みを持つ女性がいた事から、自動調整の魔法を開発しようと力を入れていたそうだ。魔法にも出来る事の限界はあれど、科学に比べて自由な発想で効果を発揮する事が出来る。そして、実際にこうして効果を実感すると、その便利さに感嘆の気持ちを抱く。
ベルトを締め、ワイシャツを着込んでネクタイを締め、最後にジャケットを着て姿見に映る自分を見る。前世の頃の肉体と違い、今世は生き残るためにと徹底的に鍛えてきたので、全体的な印象がよりスッキリしている様に見えるな。
(時間もない事だし、どんどん違うものを試していくか)
違うタイプのジャケットやネクタイ、それからワイシャツなども着てみて、色々なものに着替えては試していく。
様々な色や柄があるが、俺が気に入ったのは前世の頃から好きだった、黒や青といった寒色系の色のものだ。周囲から目立たない様に心がけ、浅く広い付き合いよりも、狭く深い付き合いが合っていた。その事が影響して、身に着けるものや身に纏う服については、派手な色や暖色系のものに自分から好んで手を出す事はなかった。
色々と試していった中で、最も気に入った組み合わせに再び着替え、テント内を楽しそうに、はしゃぎながら見ているイザベラたちに声を掛ける。主観的なものだけでなく、愛しい婚約者であるイザベラたちや、本職であり目の肥えている仕立て屋さんたちから、コーディネートについておかしくないか意見を聞きたいからだ。
そう考えて声を掛けたイザベラたちは、俺の呼びかけでこちらに振り返ったと思ったら、少し離れた位置にいた所から一気に距離を詰めてきた。そして、ジッと俺の全身を見つめた後に、全員で俺に向かってグッドサインを送ってくれた。
『大変よくお似合いです』
「……どうもありがとう。とても嬉しいよ」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…
美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。
※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。
※イラストはAI生成です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる