333 / 348
第333話
しおりを挟む
弾丸の如き速さで放たれた無数の羽に対して、俺たちは回避ではなく迎撃を選択する。ここまでの速度となると、回避するために移動し続けるよりも、放たれる羽の範囲を絞るために一ヵ所に固まり、防御・迎撃の体勢をとった方がいいと即座に全員で判断した。そして、ここで生かされるのが先程の戦いでの置き土産となる。
「ウォルター、あれを」
「分かってる」
ジャック爺からの要望に応える為に、俺は懐から銀色に輝く一枚のカードを取り出し、それをジャック爺とローザさんとカトリーヌの前に投げる。
「ローザ、カトリーヌお嬢さん、二人とも儂に合わせるんじゃ」
「分かっておる」
「了解です」
ジャック爺の言葉に、ローザさんとカトリーヌが答えて、ジャック爺の魔力に合わせる様にして銀に輝くカードに魔力を込めていく。すると、込められた魔力に銀に輝くカードが反応する。
綺麗な長方形だった銀に輝くカードが、グニャリとその形を失うかの様に変化していき、スライムの様な液体金属へとなった。そして、そのまま勢いよく広範囲に広がり、俺たちの前方を覆うドーム状へと変化した。
「な!?それはミスリル!?しかも純正のミスリルか!!」
グリフォンと融合した男の言う通り、これは純度百パーセントのミスリルの塊だ。この純度百パーセントのミスリルの塊こそ、先程のミスリルゴーレムと融合した男との戦闘での置き土産であり、戦闘時において非常に便利に使える魔法金属だ。
ミスリルゴーレムと融合した男が生み出したものだが、戦闘が終わった後もその場に残っていた。なので、残っていたミスリルを長方形のカード状に圧縮し、戦闘中に何かしら使えると懐に仕舞っておいた。あの場に残しておくと、敵に再利用される可能性もあったからな。
「確かに、ミスリルは普通の金属よりも硬い。だが俺の羽を完全に防ぐ事は、ミスリルでも不可能だ!!」
「そうじゃな」
「これが普通のミスリルだったならばの」
「ここには、優秀な魔道具師が三人もいるのよ」
勝利を確信したグリフォンと融合した男の言葉に、ジャック爺たちが超一流の魔道具師として反応する。そのジャック爺たちの反応に、負け惜しみだとグリフォンと融合した男は笑みを深める。しかしその深まった笑みも、無数の羽たちがミスリルとぶつかり合った瞬間に、スッと綺麗サッパリ消え去った。
それもそのはずであり、無数の羽たちはドーム状に変化したミスリルに真っ直ぐに突っ込んだが、ミスリルの壁を突き破る事がなかったからだ。これには、グリフォンと融合した男も絶句し、完全に思考停止し身体も止まってしまう。
しかし、これはまだ第一段階。ここから、普通のミスリルにはない力を持つ、特殊なミスリルの力が発揮される。ジャック爺たち超一流の魔道具師三人が力を合わせ、様々な魔術術式を組み込む事で半ば魔道具の様になっている、特殊な魔法金属となったミスリルの。
「な、何だと!?ミスリルが、俺の羽を跳ね返してきた!?」
ドーム状のミスリルは、真正面から無数の羽を受け止めた。それは硬さによって受け止めたのではなく、液体金属の強みである柔軟さを利用して、無数の羽の威力を完全に殺してだ。
無数の羽は、柔らかいミスリルの壁を伸ばして埋もれていき、完全にその威力を殺された。一つもミスリルの壁を突き破る事はなく、俺たちの眼前でミスリルに包まれている。そして、ミスリルの壁を一気に元に戻す反動を利用して、グリフォンと融合した男に向かって弾丸の如き速度で跳ね返した。
「ウォルター、あれを」
「分かってる」
ジャック爺からの要望に応える為に、俺は懐から銀色に輝く一枚のカードを取り出し、それをジャック爺とローザさんとカトリーヌの前に投げる。
「ローザ、カトリーヌお嬢さん、二人とも儂に合わせるんじゃ」
「分かっておる」
「了解です」
ジャック爺の言葉に、ローザさんとカトリーヌが答えて、ジャック爺の魔力に合わせる様にして銀に輝くカードに魔力を込めていく。すると、込められた魔力に銀に輝くカードが反応する。
綺麗な長方形だった銀に輝くカードが、グニャリとその形を失うかの様に変化していき、スライムの様な液体金属へとなった。そして、そのまま勢いよく広範囲に広がり、俺たちの前方を覆うドーム状へと変化した。
「な!?それはミスリル!?しかも純正のミスリルか!!」
グリフォンと融合した男の言う通り、これは純度百パーセントのミスリルの塊だ。この純度百パーセントのミスリルの塊こそ、先程のミスリルゴーレムと融合した男との戦闘での置き土産であり、戦闘時において非常に便利に使える魔法金属だ。
ミスリルゴーレムと融合した男が生み出したものだが、戦闘が終わった後もその場に残っていた。なので、残っていたミスリルを長方形のカード状に圧縮し、戦闘中に何かしら使えると懐に仕舞っておいた。あの場に残しておくと、敵に再利用される可能性もあったからな。
「確かに、ミスリルは普通の金属よりも硬い。だが俺の羽を完全に防ぐ事は、ミスリルでも不可能だ!!」
「そうじゃな」
「これが普通のミスリルだったならばの」
「ここには、優秀な魔道具師が三人もいるのよ」
勝利を確信したグリフォンと融合した男の言葉に、ジャック爺たちが超一流の魔道具師として反応する。そのジャック爺たちの反応に、負け惜しみだとグリフォンと融合した男は笑みを深める。しかしその深まった笑みも、無数の羽たちがミスリルとぶつかり合った瞬間に、スッと綺麗サッパリ消え去った。
それもそのはずであり、無数の羽たちはドーム状に変化したミスリルに真っ直ぐに突っ込んだが、ミスリルの壁を突き破る事がなかったからだ。これには、グリフォンと融合した男も絶句し、完全に思考停止し身体も止まってしまう。
しかし、これはまだ第一段階。ここから、普通のミスリルにはない力を持つ、特殊なミスリルの力が発揮される。ジャック爺たち超一流の魔道具師三人が力を合わせ、様々な魔術術式を組み込む事で半ば魔道具の様になっている、特殊な魔法金属となったミスリルの。
「な、何だと!?ミスリルが、俺の羽を跳ね返してきた!?」
ドーム状のミスリルは、真正面から無数の羽を受け止めた。それは硬さによって受け止めたのではなく、液体金属の強みである柔軟さを利用して、無数の羽の威力を完全に殺してだ。
無数の羽は、柔らかいミスリルの壁を伸ばして埋もれていき、完全にその威力を殺された。一つもミスリルの壁を突き破る事はなく、俺たちの眼前でミスリルに包まれている。そして、ミスリルの壁を一気に元に戻す反動を利用して、グリフォンと融合した男に向かって弾丸の如き速度で跳ね返した。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…
美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。
※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。
※イラストはAI生成です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる