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[Revenant/Fantome]
[05]第二話 白の化け物
しおりを挟む周囲の天候を操るような白い化け物がある一部分の自然現象を操れないわけがない。
その雪は、動き回るヘリンの動きを止めるために放たれたものだった。
氷を急いで砕いて動かなければ。
白い化け物の一撃を食らってしまうことになる。
それは致命的な死を予感させるものだ。
剣を使い、砕くが、白い化け物がそれを待つわけがない。
焦るヘリンに一気に近づいてくる。
「くっ、万事休すか!」
白い化け物はその手に生やしている刃をヘリンに向かって振り下ろした。
「ヘリン様!」
死を覚悟したヘリンの前にアルフレッドが飛び出してきた。
ヘリンをかばい、斬られた場所からは血が出ている。
とめどなく溢れる、血液は白い雪に赤い模様を作り出していた。
「アル…ッ?」
ヘリンは悲痛な声で怪我を負ったアルフレッドの名を呼んだ。
「ヘリン様、お逃げください。貴方はこの国の王なのですよ」
血だらけになりながらも、アルフレッドはヘリンに絡みついている氷を砕いた。
白い化け物はその獅子の顔を歪め新たに現れた敵を威嚇する。
背中の羽を広げ、腕の刃も開く。
「ギニャァァァ!」
金色の瞳でアルフレッドを睨みつける。
せっかく氷で捕らえた獲物を逃がしたことに腹を立てているようだ。
「ヘリン様、ここは私が食い止めます。どうか、このアルフレッドに守らせてください」
鎧を着ていたためか、完全に深くは入っていないようだったが、それでも鉄を切り裂き、その体に傷をつける威力は恐ろしい。
血に染まる雪を見ながら、ヘリンは剣を握りしめた。
「アルフレッド、一人では無理だ。私も戦う。私の立場が何であれ、誰かを見捨てることはできない。」
「ヘリン様!」
構えをとるヘリンを見て、アルフレッドは眉根を寄せた。
逃げてほしい。
それは、命を懸けた願いだ。
「それに、私は王だ。家臣を見捨てて何が王か。」
ヘリンの言葉を聞き、アルフレッドは息を吐いた。
この王は考えを曲げないだろうことを知っている。
立派な王だ。
だからこそ、死なすべきでないと思っている。
「危なくなったら、必ず撤退してください。貴方は死ぬべき人ではありません」
アルフレッドはそう言うと、ヘリンの前に出て構える。
「この化け物は剣が通じない。だが、どこか必ず活路はある」
白い化け物がヘリンたちに向かって、攻撃を仕掛けた――……。
………
……
…
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