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第7章 人魂の謎、解いてみせる!
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「みなさん、静粛に。理路さんが人魂の謎を解き明かしてくれるなら、待つのは問題ありませんわ」
音無先輩のその一言で、なんとかみんなの文句は収まった。
「では、これから昨日の人魂の種明かしをしていきます。……まずは、これです」
私は紙袋から、ボールのように丸めた綿を取り出した。
「これは……何だい?」
獅子堂先輩は、丸めたものに顔を近づける。
「これは、綿を丸めたものに、綿の糸やエナメル線を巻きつけたものです。これに、針金を巻き付けて……」
今度は紙袋から針金を本取り出し、丸めたものに巻き付け、手で持てるほどの長さを残した。
「獅子堂先輩、これを持っていてください」
「えっ! 王子様なぼくに、こんな得体の知れない物体を持たせるなんて……」
フッ、と呆れたようなため息をつく獅子堂先輩に、私は持ち手となる針金の部分を押し付けた。
「いいから持っててくださいよ。持たないと……昨日、人魂におびえていたことを、ここでバラしますよ」
小声でそう言ったとたん、獅子堂先輩は針金をサッと持った。
「い、いやぁ……。王子様のようなぼくが持つことで、人魂がまるで王冠のように輝くかもしれないなぁ!」
はいはいはい、そのとおりですよー。
私は心の中でつぶやきながら、紙袋から小さなペットボトルを取り出した。中には、半透明の液体が入っている。
音無先輩のその一言で、なんとかみんなの文句は収まった。
「では、これから昨日の人魂の種明かしをしていきます。……まずは、これです」
私は紙袋から、ボールのように丸めた綿を取り出した。
「これは……何だい?」
獅子堂先輩は、丸めたものに顔を近づける。
「これは、綿を丸めたものに、綿の糸やエナメル線を巻きつけたものです。これに、針金を巻き付けて……」
今度は紙袋から針金を本取り出し、丸めたものに巻き付け、手で持てるほどの長さを残した。
「獅子堂先輩、これを持っていてください」
「えっ! 王子様なぼくに、こんな得体の知れない物体を持たせるなんて……」
フッ、と呆れたようなため息をつく獅子堂先輩に、私は持ち手となる針金の部分を押し付けた。
「いいから持っててくださいよ。持たないと……昨日、人魂におびえていたことを、ここでバラしますよ」
小声でそう言ったとたん、獅子堂先輩は針金をサッと持った。
「い、いやぁ……。王子様のようなぼくが持つことで、人魂がまるで王冠のように輝くかもしれないなぁ!」
はいはいはい、そのとおりですよー。
私は心の中でつぶやきながら、紙袋から小さなペットボトルを取り出した。中には、半透明の液体が入っている。
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