夫婦という名の協力者、敵は令嬢

にゃみ3

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「こんにちは、公爵夫人。せっかくの楽しいピクニックですのに、おひとりで何をされているのですか? こっちに来て、皆さんと一緒にお喋りしましょうよ!」
 
「せっかくのお誘いは有難いのですが、遠慮しておきますわ。令嬢たちの楽しい時間をお邪魔できませんもの」

「そんなことを仰らないでください、私、前々から夫人とお近づきになりたいと思っていたんです」

 
 黒い渦がうごめいている社交界で、私、セレスティア・フォン・アルベルン公爵夫人はとても不安定な立ち位置に居た。

 社交界に君臨するレディーは、社交界デビューを迎えたばかりの令嬢、新婚ホヤホヤの若き夫人、歳を重ねた経験ある貴婦人の、三つの派閥に別れている。
 
 私は、このどれにも当てはまらない存在だった。
 
 齢十二歳にして公爵夫人になった私は、社交界において異質な存在だから仕方ないといえば仕方ないのかもしれないけれど。

 今まで私は、本当によくやって来たと思う。
 これまでの六年間がどれほど孤独で、どれほど険しい道のりであったか……思い返すだけで頭が痛くなる。

 夫の父であり、私にとっては義父に当たるアルベルン前公爵は、四十にも満たぬ若さで病に倒れる前、最後の父親の務めとして息子に結婚相手を用意した。

 そう、その結婚相手こそが当時十二歳だった私。

 貧乏男爵家の娘に生まれた私は、両親によって数十枚の金貨と引き換えに、アルベルン公爵家に売られた。

 当主が居なくなったアルベルン公爵家の溢れんばかりの財産を狙い、公子に近づく者を排除するため、私という駒が用意されたのだ。
 
 売られた存在だとはいえ、おかげで私は両親からの暴力を受け続ける日々を抜け出せ、何不自由のない暮らしを送れたのだから前公爵には感謝しかない。
 
 しかし、そんな私個人の事情を他者が知る由もなく、周囲の人々、特に同い年の少女たちからはどれだけ妬まれ恨まれ、嫌われたことか。


「さあ、一緒に来てください。皆さんとてもお優しい方ですから、きっと楽しいですよ!」

「あっ、ちょっと!」


 はつらつとした可憐な少女アリシア・ペルー伯爵令嬢。

 人気の少ない庭園の片隅でひっそりと身を潜めていた私の手をためらいもなく引き寄せると、そのまま笑顔で歩を進めた。
 
 可愛らしい微笑みとは裏腹に、瞳の奥ではアメジスト色の野心がギラリと光っている。
 

「皆さん、アルベルン夫人をお連れしましたわ」

「アリシア嬢、ですから私は……」


 華奢な体をしているくせに、どうしてこんなにも腕力があるのだろう?
 
 アリシア嬢に半ば引きずられるように連れてこられた先には、数名の令嬢たちが円卓を囲んで座っていた。

 彼女たちは私に気付いた瞬間、ぴたりと会話を止め、視線だけをこちらへ向ける。

 ほらね、私が居るだけでみんな迷惑がるのよ。
 分かったのなら、その手を離してほしいんだけど?

 人気の少ないところで嫌味の一つでも言ってくるかと思えば、こんなところに連れてきて一体何がしたいのよ……。

 適当に挨拶だけして、すぐに戻ろうと考えた時だった。


「ごきげんよう、アルベルン公爵夫人。さあ、どうぞ夫人はこちらのお席にお座り下さい!」
 
「ごきげんよう、セレスティア様。アルベルンの公爵夫人とご一緒できるなんて光栄ですわ~」

「夫人、私のことをお覚えていらっしゃいますか? 前に一度、両親と共にご挨拶したことがあるのですよ」

  
 これは一体全体どういうことなのだろうか。

 普段、私が現れると気まずそうに口を噤む令嬢たちは、今、ニコニコと穏やかな笑みを浮かべて積極的に私を仲間内に入れようとしている。

 私が戸惑う間にも、彼女たちは楽しげに会話を弾ませていた。

 あの家の令息が素敵だとか、あそこの家の令息と婚約したいだとか……私にはさっぱり共感できない話題ばかりだったけれど。
 
 それでも、人に囲まれて紅茶を飲むことが中々に悪くないと思えてしまうほど温かい雰囲気だった。
 
 もしも、私も彼女たちのように優しい両親のもとで、普通の令嬢として育っていたのなら……私にも、こんなふうに当たり前のように笑い合える友人ができていたのだろうか。

 そんなバカげた想像をしてしまうほど。
 

「皆さん、その辺にしましょう。公爵夫人が退屈されていますわ」

「あ……申し訳ございません、夫人」

「私ったら、つい……」

「退屈だなんて。皆さんのお話は新鮮で聞いていてとても楽しいです」
 

 柄にもなく曖昧な感傷に浸りかけていた私の思考を断ち切ったのは、対面に座るアリシア嬢の声だった。
 
 彼女はずっと、まるで私の一挙一動を観察するように視線を外さず、そのアメジスト色の瞳をギラギラと輝かせている。

 笑みを浮かべてはいるけれど、そこに宿っているのは柔らかさではなく、鋭利な刃物のような敵意。


「私は夫人のお話が聞きたいですわ」
 
「私の話ですか? 皆さんに楽しんでいただけるような話題が思いつかないのですが……」

「嫌ですわ、今まで皆さんがされていた話と同じ話をすれば良いのです。夫人には素敵な旦那様がいらっしゃるのですから」

「夫の話……ですか?」

「ええ! ローレンス・フォン・アルベルン公爵様に憧れないレディーなどおりませんもの。公爵様の話を是非ともお聞きしたいですわ!」


 その時になって、ようやく私は察した。

 彼女たちの目的がはっきりしていたこと。
 そして、アリシア嬢一人だけでなく、敵意はなくとも私に興味もなければ情もない彼女たちは、アリシア嬢の味方だったということを。
 

「まず、公爵様の好きなタイプを教えていただきたいですわ」

「はい?」

「実は私、公爵様とお近づきになりたいのです。お願いです、夫人。今度私をアルベルン公爵邸に招待していただけませんか?」


 口元に手を持っていき、照れくさそうに頬を赤く染めて上目遣いで私を見る、アリシア嬢。
 
 はあ、これは何とも可愛らしいこと……。
 
 年頃らしい恋する少女の顔。
 こんなにも可愛らしい顔をされたら、誰でもコロッと恋に落ちちゃいそうね。


「さあ、どうでしょう。夫の好みを全て把握しているわけではありませんので」

「え~? ですが夫人は、ローレンス様とご結婚されてから六年も経つのでしょう? それなのに夫の好みの女性のタイプすら知らないのですか?」

「ええ、アリシア嬢の言うとおりです」

「私だったら夫の好みのタイプを聞かれても、それは私だと言い切れますけれど……」


 甲高い声を響かせるアリシア嬢に、私は呆れてどうしようもなかった。
 
 もちろん、幼いお嬢様に失礼なことを言われ続けるのにも腹が立ったが、先ほどまで紳士たちの話をしていた令嬢たちが冷ややかな目で口元に笑みを浮かべていることに呆れて仕方なかったのだ。
 
 つまり、彼女たちはアリシアと共に仕組んだ共犯者だったということ。

 本当、社交界にいるお嬢様たちっていうのは、なんというか……。


「アリシア嬢はまだお若いですから、たった一つの過ちで判断を誤らないようにしてください」

「夫人、まさか私に説教をされているのですか?」

「そう捉えられてしまったのでしたら、仕方ないですね」
 
「アハハ! 私、夫人と話していると、まるでお母様と話している気分になるんです。夫人と私は同い年だっていうのに、まるで私よりもずっと歳が上みたいに、偉そうにお話しするものですから!」


 どうやら悪意を隠すつもりはないらしい。
 ニコッと明るい笑みを浮かべながら、なんとも失礼な言葉を並べる彼女には呆れることしか出来ない。つまり私が何を言っても、もう無駄だということ。

 チラリと横に視線を向けて夫の姿を確認する。
 夫はシャンパンの入ったグラスを片手に、名家の当主たちと談笑していた。
  
 彼は自分のやるべき仕事をしっかりとこなしている。ならば私も、アルベルン公爵夫人の名に恥じないように頑張らなくてはならない。

 痛む頭に耐えながら、私はゆっくりと瞬きをしてアリシア嬢を見つめた。


「夫人は、十二歳で運良く公爵夫人の座についたのですよね? なぜ、アルベルン前公爵様は夫人のような男爵家の小娘なんかを選ばれたのでしょうか? うーん、もしや病で気でも触れてしまわれたのかしら?」

「はい? その言葉は聞き捨てなりません。限度を越しています」

「まあ、突然低い声を出されるなんて怖いですわぁ」

「……せっかくの楽しい時間を邪魔してしまったようですね。そろそろ失礼しますわ。それと、アリシア嬢。今日のこと、私は簡単に水に流すつもりはありませんので」

「光栄ですわ、夫人」

 
 気まずそうに視線を逸らす令嬢たちの中で、アリシア嬢ただ一人だけが自信満々に笑みを浮かべる。

 たかが伯爵家の娘の彼女に、一体何がここまで自信を与えるのだろう。
 この世の全てが自分の思い通りだと信じて疑わないその自信は、ほんの少しだけ羨ましいと思ってしまう。

 私は立ち上がると、速やかにその場を去った。
 
 歳がそう変わらないのに、公爵夫人という座についた私が妬ましいのだろうか? そうなのだとすれば、くだらない考えはよして欲しいものだ。

 これから先の人生が、苦労という言葉では片付けられないほど苦しく辛いものだと知っていたら、売られて公爵邸にやって来たばかりの私は今すぐにでも逃げ出していたことだろう。

 公爵と公爵夫人の座が空いた王国一の公爵家。
 たった一人の跡継ぎである、幼い公子。

 誰もが憧れる夫人の座を手に入れた私が、どれだけ危険にさらされたと思う? 

 前公爵の遺言状通りに私を公爵夫人にさせないために貴族たちがとった行動は、たった十二歳の幼い少女の命を狙うことだったのよ。
 
 私がどんな思いでこれまで必死にやって来たかは、両親に大切に守られて生きてきた貴女たちには理解し得ない。

 そして、理解してほしいとも思わないわ。
 私たちは生きてきた世界がまるで違うのだから。




 
。*⑅୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧⑅*。


 
 カチ、カチ、カチ――。 

 執務室に響く時計の針の音が、今夜に限ってひどく耳につく。
 

「ふう……」


 ようやく書類の山に区切りをつけ、私は手にしていたペンをそっと机に置いた。

 くだらない王室主催のピクニックから一人帰宅した私は、屋敷に戻るなりドレスを着替えると、そのまま執務室にこもって仕事に没頭した。

 アルベルン公爵家という大きな存在の女主人になったばかりの頃、家を守るために行わなくてはならない仕事があまりに難しくて、右も左も分からず、それでも誰かに頼ることもできず、泣きながらペンを動かし続けた日々が懐かしい。
 
 今となっては、悩み事を抱えると仕事に明け暮れて心を落ち着かせるという悪い習慣がついてしまった。

 少し風に当たろうと思い、蝋燭台を片手に執務室を出てベランダへ向かう。

 その途中、柔らかい白金の髪が視界の端で揺れた。

 
「ローレンス? どうしてここで寝ているの?」
  

 一瞬見間違いかと思ったが、どれだけ目を擦っても姿は消えない。

 リビングの横長のソファーに、夫が体を預けて眠っていた。名を呼ぶと、ゆっくりと青い瞳がこちらを向く。

 酔っているのか、目がぼーっとしていて頬が若干赤らんでいるように見える。
 

「お前が僕を置いて先に帰ってしまうからだろ」

「だからってこんな所で寝るなんて、アルベルン公爵らしからぬ行為よ。分かったら早く寝室に行って」

「お前も一緒に?」

「はあ……冗談言ってないで早く寝て。ただでさえお酒に弱いくせに、夜更かしまでしたら明日が辛いわよ」

 
 私はローレンスの手を無理やり引いて立たせ、そのまま寝室に向かって足を進める。

 すると、私に手を引かれて黙って後ろをついて来ていたローレンスが声を開いた。

 
「何かあったの、セレスティア」

「うん? なにが」

「お前が執務室に籠って時間も忘れて仕事に明け暮れる時は、何か悩みがある時だから」
 
「あはは、さすがは旦那様とでも言うべき? まあ……少しだけ面倒なことがあったのよ。でも、もう何でもないから気にしないで」

「僕に言えないことなのか?」
 
「そんなんじゃないわよ、バカな私の夫。……そうねえ、そんなに私が心配ならプレゼントでも贈ってちょうだい。この世のレディー誰もが憧れる豪華なものを沢山」

「分かった」
 
「ちょっと……本気にしないでよ、ただの冗談なんだから」
 
「冗談でも何でもないだろ。この世にあるものは、全部お前のものなんだから。財産だって全部使い切ったって構わない。お前が言ったんじゃないか、この世の全てを握るのは、この僕だって。僕が持っているものは全部お前のものだよ」
 

 私の傲慢な夫は、呑気に欠伸をしながら、なんてことのないようにそう言ってみせた。
 
 ……ちょっと感動してしまった自分を殴ってやりたい。
 父親の死に悲しんで不貞腐れていた幼い少年は、もうここにはいない。というより、少し自信満々になりすぎてしまったくらいかも?

 
「私の男に手を出そうとする愚か者が居て、ちょっとムカついたの。ねえ、ローレンス。もしも私がその子に酷いことをしてしまっても、あなたは私の味方でいてくれる?」
 
「お前を不快にさせる人間は、誰であろうと殺してしまえばいいよ。お前の味方は、この世で僕一人だけだ。何があっても、お前がたとえ神にすら見放され、決して許されることのない罪を犯してしまったとしても。僕だけはずっとお前の味方だ」

「あははっ、それは何とも頼りがいのある旦那様ね」

 
 ローレンスの言うとおりだ。
 私たちの味方は、私たちお互いだけ。

 誰も味方の居ない寂しい幼少期を過ごし、何かが足りないまま大人になってしまった私たちは、互いだけを信じてこれまで生きてきたのだ。

 それは今までも、この先も変わることは決してない。

 
『いつまでも不貞腐れてないで。私だって、公爵様が亡くなってしまわれて悲しいわ』
 
『お前が父上の何を知ってるって言うんだ! なぜ父上がお前をこの家に置いたのかは知らないが、どうせお前も公爵家の財産目当てなんだろ! 金ならいくらでもくれてやるから、俺のことはもう放っておいてくれよ……!』
 
『そうね、あなたの言うとおり私は公爵様のことをちっとも知らないわ。私の父は本当にどうしようもないクズだったから、父親が亡くなって悲しい気持ちを理解してあげることもできない。だけどね、これから私たちは一心同体なの。この大きな公爵家を守るための、夫婦という名の協力者。私たち以外は全員敵なのよ。皆が欲に目をくらませて、この家を乗っ取ろうと必死になる。だから、しっかりしてよ旦那様!』
 
『……セレスティア?』

『あなたがしっかりしてくれなきゃ、妻の私が困るって言ってるのよ、バカ。どれだけ苦しくても、悲しくても、寂しくても、私たちはもうお互いしかいないの。私たちには自分を守ってくれる親はもう居ないんだから、子供のままではいられないの。大人にならなければいけないのよ……』
 

 今思い返してみても、あの頃の私たちは本当に子供だった。
 精神的な話ではなく、事実、本当に子供だったのだ。

 私は十二歳、ローレンスは十三歳。お互い、まだ親の愛情が必要だったのに。踏み潰されないため、必死に抗って生きるしかなかった。

 
「お前が言ったんじゃないか、セレスティア。夫婦は一心同体だと。僕たちは夫婦であり、協力者だ。お前が何か罪を犯したのなら、その時は喜んで共犯者になろう」
 
 
 足りないものを補うこともできず、二人揃って必死に生きてきた。
 それが全てなの。他人に理解されようがされまいが、どうだっていい。私たちは、お互いだけが心から信頼できる味方なのだから。


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