なぜ処刑予定の悪役子息の俺が溺愛されている?

詩河とんぼ

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第18話 友人

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「カイラント、一緒にお昼ご飯食べにいかない?」

「行こう!」
 
 学園に入学してから1ヶ月とちょっとが経った。今の所、特に勉強などで困ることもなく過ごせていた。
 初日にはかなり多くの人子息令嬢に声をかけてもらったが、俺はその中でも特に三人との子息令嬢たちと仲良くしていた。
 一人目が、

「今日の限定メニューはなんだろな~」

 マークス・タラナン伯爵子息。脳筋で腕っぷしが強い。

「うーん、なんだろねぇ」

 ふわふわした雰囲気を纏っているのがサクラン・フワーゼ侯爵子息。

「トマトパスタと聞きましたわ」

 しっかりしているルナ・クロム侯爵令嬢。

 この三人と仲良くなったのは、話がよく合い、変に気を使わずにいられるからだった。最初は俺が公爵子息だのいうこともあり、あちらは気を使っていたようだったが、今は気軽に接せている。 
 ちなみに、限定メニューは1日30食、日替わりのメニューで、学食のメニューの中で一番人気だ。そのため、毎日早めに昼食をとりに行っている。

「楽しみだね」

 俺もそう言う。
 アルスタとは、一週間で数回、軽く挨拶をしただけで、ちゃんと話せていない。
 あっちはたくさんのクラスメイト以外の生徒からも人気なため、忙しいのだろう。

「どうしたの?カイラント、もしかして寂しいの?」

「!?な、何が?」

 ルナが俺の顔を見て言う。顔に何か出ていたのだろうか。

「ん~?自分の婚約者と喋れなくて」

「!!そんなことないよ」

 どうしてそう思ったのだろうか!!

「でも、人気だもんね」

 そう言ってサクランはある方向を指差す。
 指で指された先にいたのは、生徒たちに囲まれるアルスタだった。

「……も、もう!いいから行こう!」

 アルスタがたくさんの人に囲まれているのを、ある人は体を近づけ、ある人は色っぽい目を向けているのを見て、胸がズキっといたんだのは、きっと気のせいだったのだろう。いや、絶対そうだ。
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