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第32話 手
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約二週間ぶりです。
「カーイル」
「はい、どうされましたかーー。……アルスタ様」
「あっはは!可愛い猫ちゃんがいるね」
カフェでお茶をしていた時。気がつくと俺の頭にはどこで買ったのだろうか。猫耳がついていた。
「はあ。取りますね」
待ってよというアルスタの静止の声を無視し俺は猫耳をとった。
「ちぇ。もうちょうと猫耳カイルを見たかったなあ」
残念そうに言うアルスタ。
「そんなことより、後もう少ししたらここを動きましょう。あなたのおかげで人が集まってきました」
「なんでかな?俺が王子だとはバレていないと思うけど」
「……」
オーラが隠せていないんだよ!思わず口に出そうになったその言葉を俺は飲み込んだ。
紅茶を飲んでいるだけで絵になる美形のアルスタに目を奪われたのか人が寄ってきていた。
それが気に入らない。
「飲み終わりましたね、行きましょうか」
アルスタを見ている人たちの視線を遮るようにして俺はすぐに店を出た。
「カイルへの視線もけっこう向けられてたと思うけどね」
「?何と言いましたか?」
「ううん、なんでもないよ!」
何か誤魔化された気がする。
「次はどこに行くのかい?」
「最後の目的地は着いてからのお楽しみです」
アルスタを連れてスタスタと歩いた。
今日はさっきのカフェの他に武器屋や宝石店など様々な所を周り、辺りが暗くなり始めていて街中は人でごった返していた。
「ふふっ」
「どうされました?」
「いやぁ、今日のカイルは積極的だなって思ってね」
そう言ったアルスタの視線の先を見てみると、
「!!あっ……すみません」
俺がアルスタの手を握っていた。
完全に無意識だった……。
「離さないでよ」
俺がパッと離した手をアルスタが握り直してきた。
「嬉しいよ、カイル」
「ッ――」
空いている片方の手で赤くなっているだろう自分の顔を隠し、つながれた手はそのままにして今日最後の目的地へと向かった。
「カーイル」
「はい、どうされましたかーー。……アルスタ様」
「あっはは!可愛い猫ちゃんがいるね」
カフェでお茶をしていた時。気がつくと俺の頭にはどこで買ったのだろうか。猫耳がついていた。
「はあ。取りますね」
待ってよというアルスタの静止の声を無視し俺は猫耳をとった。
「ちぇ。もうちょうと猫耳カイルを見たかったなあ」
残念そうに言うアルスタ。
「そんなことより、後もう少ししたらここを動きましょう。あなたのおかげで人が集まってきました」
「なんでかな?俺が王子だとはバレていないと思うけど」
「……」
オーラが隠せていないんだよ!思わず口に出そうになったその言葉を俺は飲み込んだ。
紅茶を飲んでいるだけで絵になる美形のアルスタに目を奪われたのか人が寄ってきていた。
それが気に入らない。
「飲み終わりましたね、行きましょうか」
アルスタを見ている人たちの視線を遮るようにして俺はすぐに店を出た。
「カイルへの視線もけっこう向けられてたと思うけどね」
「?何と言いましたか?」
「ううん、なんでもないよ!」
何か誤魔化された気がする。
「次はどこに行くのかい?」
「最後の目的地は着いてからのお楽しみです」
アルスタを連れてスタスタと歩いた。
今日はさっきのカフェの他に武器屋や宝石店など様々な所を周り、辺りが暗くなり始めていて街中は人でごった返していた。
「ふふっ」
「どうされました?」
「いやぁ、今日のカイルは積極的だなって思ってね」
そう言ったアルスタの視線の先を見てみると、
「!!あっ……すみません」
俺がアルスタの手を握っていた。
完全に無意識だった……。
「離さないでよ」
俺がパッと離した手をアルスタが握り直してきた。
「嬉しいよ、カイル」
「ッ――」
空いている片方の手で赤くなっているだろう自分の顔を隠し、つながれた手はそのままにして今日最後の目的地へと向かった。
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