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「っおい、エコー!お前ふざけんなよ!」
「博士?どうされましたか?」
玄関前で声を上げると、すぐにエコーが現れた。
俺が怒っているのは声色で分かるはずなのに、少しも悪びれる様子もなく澄ました顔をしてるのに腹が立って思いっきり体を殴り付けたけど、エコーがダメージを受けた様子は全くない。
それどころか、最近増やした"気遣う"表情になって頭を撫でてこようとしたから、その手を振り払って、きっと睨み上げた。
「お前、俺のスニーカーの靴紐変な風に結び直しただろ!」
「ええ。博士が3ヶ月と12日前に結んでから随分緩んでいましたので、歩行中に解けてしまう危険性を考慮して、結び直しました。」
「マジでお前っ、余計なことしやがって!何でこんなダサい結び方したんだよ?!これじゃ気分上がんないんだろ!」
「はぁ…しかし、あの結び方ではすぐに解けてしまうし、余分に靴紐を使用していて非効率的ではないですか?」
「はぁ~?本当分かってないな!スニーカーにおける靴紐ってのはな、耐久性とか効率とかよりどれだけカッコいい結び方ができるかの方が大事なんだよ!お前が結んだやつ固すぎて俺じゃほどけないし、早く…んぶっ?!」
喋っている途中でエコーが急に背を曲げてきて、顎を掬われてキスされた。
この新しい機能にも大分慣れてきたのか、れろ、とエコーの舌がいやらしく口の中をまさぐってくる。
音を立てて舌を吸われると、今までの感情が全部溶けて、気持ちよさだけが頭に広がって、自分も舌を動かして快楽を追い求めてしまう。
ようやくお互いの口が離れた時には、すっかり頭がのぼせて、何も言えなくなってしまった。
その間にエコーが触手で手早く靴紐を結び直してくれて、俺の好きな結び方がきっちりと再現された。
「博士のお気持ちを汲み取ろうとせずに、私が一方的にお節介を焼くのはあまり良いことではありませんでしたね。以後気をつけます。」
「…ん…ま、今回は許してやるけど…次からは俺に一声かけろよ…。」
「かしこまりました。では、早速デートに行きましょうか。」
「うん…。」
玄関を出て、エコーと手を繋いでのんびり歩く。
お昼時でも冬の空気は冷たかったけど、恋人の手を握っているからか、寒さなんて少しも気にならなかった。
「なぁ、今日行くとこってさ、アンドロイドでも食えるもん出してる店があるんだよな。」
「ええ、流石は都心部というべきか、何店舗か存在している様ですね。しかし博士にとっては何ら面白くないでしょうし、どれも割高な価格設定で、あまりおすすめは…」
「は?その口腔内機能付けるのにいくらかかったと思ってんだよ。俺とキスするだけに使うんじゃ、もったいないだろ。」
「断じてもったいなくはありませんが…博士がお望みなら、行ってみましょうか。」
エコーがどこか誇らしげな顔をして、手をぶんぶん振ってくる。
相変わらずこいつは余計な世話を焼いてくるし、いまいち何考えてるのか分からないときもあるけど、まぁ、嫌いって訳じゃない。
エコーとのこれからの生活に思いを馳せて、自然と軽い笑みがこぼれた。
「博士?どうされましたか?」
玄関前で声を上げると、すぐにエコーが現れた。
俺が怒っているのは声色で分かるはずなのに、少しも悪びれる様子もなく澄ました顔をしてるのに腹が立って思いっきり体を殴り付けたけど、エコーがダメージを受けた様子は全くない。
それどころか、最近増やした"気遣う"表情になって頭を撫でてこようとしたから、その手を振り払って、きっと睨み上げた。
「お前、俺のスニーカーの靴紐変な風に結び直しただろ!」
「ええ。博士が3ヶ月と12日前に結んでから随分緩んでいましたので、歩行中に解けてしまう危険性を考慮して、結び直しました。」
「マジでお前っ、余計なことしやがって!何でこんなダサい結び方したんだよ?!これじゃ気分上がんないんだろ!」
「はぁ…しかし、あの結び方ではすぐに解けてしまうし、余分に靴紐を使用していて非効率的ではないですか?」
「はぁ~?本当分かってないな!スニーカーにおける靴紐ってのはな、耐久性とか効率とかよりどれだけカッコいい結び方ができるかの方が大事なんだよ!お前が結んだやつ固すぎて俺じゃほどけないし、早く…んぶっ?!」
喋っている途中でエコーが急に背を曲げてきて、顎を掬われてキスされた。
この新しい機能にも大分慣れてきたのか、れろ、とエコーの舌がいやらしく口の中をまさぐってくる。
音を立てて舌を吸われると、今までの感情が全部溶けて、気持ちよさだけが頭に広がって、自分も舌を動かして快楽を追い求めてしまう。
ようやくお互いの口が離れた時には、すっかり頭がのぼせて、何も言えなくなってしまった。
その間にエコーが触手で手早く靴紐を結び直してくれて、俺の好きな結び方がきっちりと再現された。
「博士のお気持ちを汲み取ろうとせずに、私が一方的にお節介を焼くのはあまり良いことではありませんでしたね。以後気をつけます。」
「…ん…ま、今回は許してやるけど…次からは俺に一声かけろよ…。」
「かしこまりました。では、早速デートに行きましょうか。」
「うん…。」
玄関を出て、エコーと手を繋いでのんびり歩く。
お昼時でも冬の空気は冷たかったけど、恋人の手を握っているからか、寒さなんて少しも気にならなかった。
「なぁ、今日行くとこってさ、アンドロイドでも食えるもん出してる店があるんだよな。」
「ええ、流石は都心部というべきか、何店舗か存在している様ですね。しかし博士にとっては何ら面白くないでしょうし、どれも割高な価格設定で、あまりおすすめは…」
「は?その口腔内機能付けるのにいくらかかったと思ってんだよ。俺とキスするだけに使うんじゃ、もったいないだろ。」
「断じてもったいなくはありませんが…博士がお望みなら、行ってみましょうか。」
エコーがどこか誇らしげな顔をして、手をぶんぶん振ってくる。
相変わらずこいつは余計な世話を焼いてくるし、いまいち何考えてるのか分からないときもあるけど、まぁ、嫌いって訳じゃない。
エコーとのこれからの生活に思いを馳せて、自然と軽い笑みがこぼれた。
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