ちっちゃな孤島 島暮らし日記

海野 月

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2024年11月08日 金曜日

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『ちっちゃな孤島 島暮らし日記』

2024年11月8日

今日のひと言:「余韻」

朝晩がだいぶ冷え込んできた。いつものように早起きして散歩に出かけたものの、今日は一段と空気が澄んでいて、まるで自然がその輪郭をくっきりと見せつけているようだった。静寂の中、木々の葉が風に揺れる音や、遠くの波の音までが心にしみわたる。

朝食後、少し家の整理をすることにした。部屋を片付け、ほこりを払っていくと、なんだか気持ちもすっきりする。身の回りが整っていくと、気持ちまで少し軽くなった気がするから不思議だ。

午後は、久々に大好きな本を手に取り、ゆっくりとページをめくった。最近は忙しさにかまけて、なかなか読書に浸る時間を取れていなかった。物語の中に身を置きながら、心が少しずつ現実から遠ざかり、懐かしい感覚に包まれていく。何気ない一文に、思わず胸が熱くなり、心の奥に響く余韻が残った。

夕方には散歩がてら、近所の海岸まで足を延ばした。太陽が沈みかけ、空がゆっくりと紫色に染まっていくその瞬間に出くわすと、自然がくれる贅沢なひとときにただ見入る。足元の波が打ち寄せる音と、空の広がりに身を委ねると、今日一日の出来事がなんだか心地よい余韻となって心に残る。

夜は温かいお茶をいれ、静かな時間を楽しみながら、またこうして日記を綴る。今日もまた、何気ないけれど美しい日常に包まれたことに感謝しながら、ベッドへ向かうことにしよう。
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