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夢なの?
夢みてるの?
電車の中へ入ったはずなのに。
どうしてお城の中なの?
有り得ないでしょう。
私は頭が混乱していた。
でもそれよりも。
胸が強く押し付けられているみたいに苦しい。
そっちの方が問題だった。
息ができなくて。
貧血を起こして倒れる、その一歩手前みたいに視界も頭も真っ暗になっていく。
「……たす、けて」
「王妃様、お気を確かに。すぐにコルセットを緩めますわ」
コルセット?
私そんなものは身に付けていないけど。
でも女性が私の上着を脱がせて背中の紐を緩めてくれると、息苦しさが嘘のように消えていく。
息が思いっきり吸えるって幸せな事なんだな。
私は酸欠でくらくらしているけれど、必死に息を吸った。
そして落ち着くと息を整えてから起き上がった。
知らない部屋。
ヨーロッパにある観光名所の宮殿みたい。
壁や天井は華美な装飾で埋め尽くされていて、床に敷いてある絨毯まで絵画のように綺麗。
なんて豪華な部屋なんだろう。
「王妃様。もう苦しくはございませんか?」
「ええ、え?、王妃様?」
女性は私を見て、王妃様、と言っている。
誰、王妃様って。
私は訳が分からなくて女性の顔を見返してしまうけれど、でも女性は心配そうな顔で私を見ている。
助けてもらったのだから、取り敢えず話を合わせてみよう。
「ええ、そうね、なんともないわ。ありがとう。えーと、お名前は」
「ローズですわ」
「そうだったわね。ごめんなさい、ローズ、私、何をしていたのだったかしら」
「今日の舞踏会用のお衣装の最終チェックですわ」
「舞踏会?」
私は自分が着ている服に目を向けた。
テラテラと輝きを放つ衣装はまるで華やかな舞台用のドレスのよう。
どうして私が舞台用のドレスなんて着ているの?
それに私の肩にかかっている髪が強めにカールされた長い金色の髪。
髪を触ろうと手を上げると、手が真っ白で少しぷっくりしている。
私は血の気が引くような思いで立ち上がり、部屋に立て掛けてある鏡の前へ転がるように行った。
姿見に映し出された私は、金色の髪に菫色の瞳の、どうみても15、6歳の北欧のお姫様みたいな女の子だった。
夢みてるの?
電車の中へ入ったはずなのに。
どうしてお城の中なの?
有り得ないでしょう。
私は頭が混乱していた。
でもそれよりも。
胸が強く押し付けられているみたいに苦しい。
そっちの方が問題だった。
息ができなくて。
貧血を起こして倒れる、その一歩手前みたいに視界も頭も真っ暗になっていく。
「……たす、けて」
「王妃様、お気を確かに。すぐにコルセットを緩めますわ」
コルセット?
私そんなものは身に付けていないけど。
でも女性が私の上着を脱がせて背中の紐を緩めてくれると、息苦しさが嘘のように消えていく。
息が思いっきり吸えるって幸せな事なんだな。
私は酸欠でくらくらしているけれど、必死に息を吸った。
そして落ち着くと息を整えてから起き上がった。
知らない部屋。
ヨーロッパにある観光名所の宮殿みたい。
壁や天井は華美な装飾で埋め尽くされていて、床に敷いてある絨毯まで絵画のように綺麗。
なんて豪華な部屋なんだろう。
「王妃様。もう苦しくはございませんか?」
「ええ、え?、王妃様?」
女性は私を見て、王妃様、と言っている。
誰、王妃様って。
私は訳が分からなくて女性の顔を見返してしまうけれど、でも女性は心配そうな顔で私を見ている。
助けてもらったのだから、取り敢えず話を合わせてみよう。
「ええ、そうね、なんともないわ。ありがとう。えーと、お名前は」
「ローズですわ」
「そうだったわね。ごめんなさい、ローズ、私、何をしていたのだったかしら」
「今日の舞踏会用のお衣装の最終チェックですわ」
「舞踏会?」
私は自分が着ている服に目を向けた。
テラテラと輝きを放つ衣装はまるで華やかな舞台用のドレスのよう。
どうして私が舞台用のドレスなんて着ているの?
それに私の肩にかかっている髪が強めにカールされた長い金色の髪。
髪を触ろうと手を上げると、手が真っ白で少しぷっくりしている。
私は血の気が引くような思いで立ち上がり、部屋に立て掛けてある鏡の前へ転がるように行った。
姿見に映し出された私は、金色の髪に菫色の瞳の、どうみても15、6歳の北欧のお姫様みたいな女の子だった。
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