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舞踏会は絢爛豪華な広間で盛大に催されていた。
豪華な衣装に身を包んだ老若男女が、踊り、お喋りに花を咲かせている。
明かりは電気ではなくて蝋燭だけど、蝋燭が沢山灯されたシャンデリアは煌めいていて、まるで昼間のよう。
音楽は全てフルオーケストラの生演奏で、喉が渇いたらシャンパンを好きなだけ飲んでよい。
小腹が空いたら1口サイズのオードブルを摘まめばいい。
絶対に楽しいはずだし、夢のような気分になると思う。
でも私はコルセットが苦しくて舞踏会どころではなかった。
立っているだけでも気が遠くなりそうになって意識を保つ事で精一杯。
踊ったり、お腹に何か入れるなんて問題外。
それでもずっとポリャック夫人が私と腕を組んで、さりげなく支えてくれていたから何とかなった。
ポリャック夫人がいなかったら私はきっと倒れていたと思う。
やっぱりもつべきものは友だちだね。
舞踏会が終わりポリャック夫人に見送られて、私はドレスを着付けて貰った部屋に戻ってきた。
部屋にはアニーとマーサが待っていてくれて、衣装を脱がしてくれる。
そしてやっとコルセットを外してもらうと生き返ったよう。
もうコルセットはつけたくないし、第一身体に悪いと思う。
私はネグリジェみたいな、ゆったりとしたパジャマに着替えさせてもらい、アニーとマーサに案内されて別の部屋へと向かった。
きっと寝室へ連れていって貰えるのだと思っていたのに、入った部屋は金襴緞子を部屋一面に貼り付けたようなきらびやかな部屋。
赤地に金糸と銀糸で施された壁の装飾が目に痛い。
なにこの部屋。
でも部屋の真ん中に大きなベッドが鎮座している。
「他にご用はございますか?」
「えっと、ここが私の寝室?」
アニーとマーサが顔を見合わせて困った顔をしている。
私変なことを聞いちゃったのかな。
「私はここで寝れば良いのよね。ありがとう、もうないわ」
「それでは、おやすみなさいませ。王妃様」
「おやすみなさい」
アニーとマーサが部屋から出ていくと私は部屋の中を、ぐるりと見回した。
こんな眩しくて落ち着かない部屋で、よく寝れるな。
それともこの国の人はみんなそうなのかな。
目を瞑れば見えないけど、部屋に入って目を瞑るまでに目が冴えちゃいそうだわ。
私はベッドに腰かけた。
思ったより、ふんわりしていて寝心地は良さそう。
私はベッドに横になろうとすると、突然、部屋の扉が開いて、1人の男性が部屋の中に入ってくる。
私は驚いてベッドにあるクッションを投げ付けそうになった。
でも男性の顔をよく見ると、舞踏会の会場へ行く途中ですれ違った、質素で地味な服装の男の子だった。
髪を下ろしているから分からなかったわ。
でも女性の寝室に断りもなく入ってくるなんて、例え男の子でも許される事ではないと思う。
でも私は王妃様だから、もしかして緊急事態が起こって伝えにきたのかもしれない。
「何か急ぎの用でもありますか?」
「ない。僕は寝る為に来ただけだ」
男の子はとてもぶっきらぼうに答えた。
ふて腐れているようにも見える。
でもここは私専用の寝室ではないのかな。
ベッドは1つしか見当たらないけど、もしかして一緒のベッドで寝るつもりなの?
「他に寝室はないのかしら?」
「国王と王妃の寝室はここだけだ」
国王と王妃?
という事は、この男の子がこの国の国王様なの。
私の夫じゃない。
男の子は無言でベッドに入り、私に背中を向けて横になった。
豪華な衣装に身を包んだ老若男女が、踊り、お喋りに花を咲かせている。
明かりは電気ではなくて蝋燭だけど、蝋燭が沢山灯されたシャンデリアは煌めいていて、まるで昼間のよう。
音楽は全てフルオーケストラの生演奏で、喉が渇いたらシャンパンを好きなだけ飲んでよい。
小腹が空いたら1口サイズのオードブルを摘まめばいい。
絶対に楽しいはずだし、夢のような気分になると思う。
でも私はコルセットが苦しくて舞踏会どころではなかった。
立っているだけでも気が遠くなりそうになって意識を保つ事で精一杯。
踊ったり、お腹に何か入れるなんて問題外。
それでもずっとポリャック夫人が私と腕を組んで、さりげなく支えてくれていたから何とかなった。
ポリャック夫人がいなかったら私はきっと倒れていたと思う。
やっぱりもつべきものは友だちだね。
舞踏会が終わりポリャック夫人に見送られて、私はドレスを着付けて貰った部屋に戻ってきた。
部屋にはアニーとマーサが待っていてくれて、衣装を脱がしてくれる。
そしてやっとコルセットを外してもらうと生き返ったよう。
もうコルセットはつけたくないし、第一身体に悪いと思う。
私はネグリジェみたいな、ゆったりとしたパジャマに着替えさせてもらい、アニーとマーサに案内されて別の部屋へと向かった。
きっと寝室へ連れていって貰えるのだと思っていたのに、入った部屋は金襴緞子を部屋一面に貼り付けたようなきらびやかな部屋。
赤地に金糸と銀糸で施された壁の装飾が目に痛い。
なにこの部屋。
でも部屋の真ん中に大きなベッドが鎮座している。
「他にご用はございますか?」
「えっと、ここが私の寝室?」
アニーとマーサが顔を見合わせて困った顔をしている。
私変なことを聞いちゃったのかな。
「私はここで寝れば良いのよね。ありがとう、もうないわ」
「それでは、おやすみなさいませ。王妃様」
「おやすみなさい」
アニーとマーサが部屋から出ていくと私は部屋の中を、ぐるりと見回した。
こんな眩しくて落ち着かない部屋で、よく寝れるな。
それともこの国の人はみんなそうなのかな。
目を瞑れば見えないけど、部屋に入って目を瞑るまでに目が冴えちゃいそうだわ。
私はベッドに腰かけた。
思ったより、ふんわりしていて寝心地は良さそう。
私はベッドに横になろうとすると、突然、部屋の扉が開いて、1人の男性が部屋の中に入ってくる。
私は驚いてベッドにあるクッションを投げ付けそうになった。
でも男性の顔をよく見ると、舞踏会の会場へ行く途中ですれ違った、質素で地味な服装の男の子だった。
髪を下ろしているから分からなかったわ。
でも女性の寝室に断りもなく入ってくるなんて、例え男の子でも許される事ではないと思う。
でも私は王妃様だから、もしかして緊急事態が起こって伝えにきたのかもしれない。
「何か急ぎの用でもありますか?」
「ない。僕は寝る為に来ただけだ」
男の子はとてもぶっきらぼうに答えた。
ふて腐れているようにも見える。
でもここは私専用の寝室ではないのかな。
ベッドは1つしか見当たらないけど、もしかして一緒のベッドで寝るつもりなの?
「他に寝室はないのかしら?」
「国王と王妃の寝室はここだけだ」
国王と王妃?
という事は、この男の子がこの国の国王様なの。
私の夫じゃない。
男の子は無言でベッドに入り、私に背中を向けて横になった。
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