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ディエゴ達の急襲と最期
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その夜……。たまたま帰りが遅くなった私は夜道を急いでいた。周りは真っ暗で、周りには誰も居ない……。そんな時、突然後ろから口を抑えられ、背中に硬いものを突きつけられた。
「このまま黙って従え……。」
くぐもった声が聞こえるが、その声は明らかに……。
「……ディエゴ?」
「良いから黙って言う事を聞け!!」
口を抑えられているので、大きな声は出せない。だから黙って頷いた。そして、促されるまま連れていかれたのは街外れの森の中。
「ユリ、よくも俺の仲間を奪ってくれたな!!」
そう言うと、ディエゴは私を突き飛ばした。私は傍らの木にぶつかり、そのまま座り込んだ。
「アンタはパーティから出ても目障りなのよ!」
ディエゴの隣でロティが喚く。
「ユリのクセに私よりキレイだなんて、赦せない。」
ユリのクセにって何だろう?この女、一体何様?
「何処かのエロ貴族にでも売り飛ばせばいい金になるかもしれないとは思ったが、足でまといとは言え、A級冒険者だからな……。お前には死んでもらう。」
ディエゴがニヤッと笑った。
「俺様をコケにしたんだ。死んで謝まれよ。」
ディエゴが持っている剣を振ると、剣撃が私の頬を掠り、ツツ……っと血が流れた。
「アルビノだから違う血の色かと思ったけど、同じ紅なのね……。」
ロティが哄笑した。
「心配しなくても、じわじわと殺してやるよ。いい声で鳴いてくれよな。」
ディエゴの嗜虐心に火が着いたようだ。
「貴方達……。」
私は頬に手を当てて呟く。
「人を殺そうとするなら、当然、自分が殺される覚悟もできているのよね……?」
いつもと違う私の口調に一瞬びくりとするも、直ぐに高笑いに変わる。
「アハハ、ばっかじゃねーの?テイマーなんかより剣士の俺の方が強いに決まってるじゃねーか!」
「そうよ、アンタなんかただのスライム使いじゃないのよ!」
馬鹿なこと言ってるんじゃないわよ、とロティが笑いながら言ったその時だ。
-我の番(つがい)を傷つけるのは何者だ?-
何処からか聞こえてくる声に、二人は慌ててキョロキョロと見回す。
「誰っ?」
「何者だっ!?」
二人の声に私の影がゆらりと揺らいだ。そしてそこから姿を表したのは巨大な影で……。
「ひっ?!なに?」
「ドラゴン……?!」
私のすぐ隣にはドラゴンが佇んで居た。
「お前の従魔なのかっ?!」
ディエゴの言葉に私は首を振った。
「番って……言ったでしょう?」
擦り寄る様に顔を寄せたドラゴンを私は撫でた。
「ひっ!!ひいぃっ……」
恐怖の余り逃げ出そうとした二人にドラゴンはブレスを吐いた。あっという間に灰になる二人……。
私は溜息を着いた。
「……ルーク、やりすぎ……。」
だが、ルークはしれっとしている。
「ユリを傷付けた罰だ。」
「でも、助けてくれてありがとう、ルーク。」
私が微笑むと満足気に頷いて、ルークは影の中へと帰って行った。私もそのまま帰宅することにした。
気の毒だとは思うけど、これ迄の仕打ちを思えば、同情はできません。
結局二人は夜逃げでもしたのだろうと、暫くは噂する者も居たけど、そのうち誰も気にしなくなった。冒険者の世界はシビアだ。
そして私は今日もパーティのメンバーと共に楽しく冒険者を続けている。
そのうちルークが人化して同じパーティに加入した……と言うのはまた別の話である。
「このまま黙って従え……。」
くぐもった声が聞こえるが、その声は明らかに……。
「……ディエゴ?」
「良いから黙って言う事を聞け!!」
口を抑えられているので、大きな声は出せない。だから黙って頷いた。そして、促されるまま連れていかれたのは街外れの森の中。
「ユリ、よくも俺の仲間を奪ってくれたな!!」
そう言うと、ディエゴは私を突き飛ばした。私は傍らの木にぶつかり、そのまま座り込んだ。
「アンタはパーティから出ても目障りなのよ!」
ディエゴの隣でロティが喚く。
「ユリのクセに私よりキレイだなんて、赦せない。」
ユリのクセにって何だろう?この女、一体何様?
「何処かのエロ貴族にでも売り飛ばせばいい金になるかもしれないとは思ったが、足でまといとは言え、A級冒険者だからな……。お前には死んでもらう。」
ディエゴがニヤッと笑った。
「俺様をコケにしたんだ。死んで謝まれよ。」
ディエゴが持っている剣を振ると、剣撃が私の頬を掠り、ツツ……っと血が流れた。
「アルビノだから違う血の色かと思ったけど、同じ紅なのね……。」
ロティが哄笑した。
「心配しなくても、じわじわと殺してやるよ。いい声で鳴いてくれよな。」
ディエゴの嗜虐心に火が着いたようだ。
「貴方達……。」
私は頬に手を当てて呟く。
「人を殺そうとするなら、当然、自分が殺される覚悟もできているのよね……?」
いつもと違う私の口調に一瞬びくりとするも、直ぐに高笑いに変わる。
「アハハ、ばっかじゃねーの?テイマーなんかより剣士の俺の方が強いに決まってるじゃねーか!」
「そうよ、アンタなんかただのスライム使いじゃないのよ!」
馬鹿なこと言ってるんじゃないわよ、とロティが笑いながら言ったその時だ。
-我の番(つがい)を傷つけるのは何者だ?-
何処からか聞こえてくる声に、二人は慌ててキョロキョロと見回す。
「誰っ?」
「何者だっ!?」
二人の声に私の影がゆらりと揺らいだ。そしてそこから姿を表したのは巨大な影で……。
「ひっ?!なに?」
「ドラゴン……?!」
私のすぐ隣にはドラゴンが佇んで居た。
「お前の従魔なのかっ?!」
ディエゴの言葉に私は首を振った。
「番って……言ったでしょう?」
擦り寄る様に顔を寄せたドラゴンを私は撫でた。
「ひっ!!ひいぃっ……」
恐怖の余り逃げ出そうとした二人にドラゴンはブレスを吐いた。あっという間に灰になる二人……。
私は溜息を着いた。
「……ルーク、やりすぎ……。」
だが、ルークはしれっとしている。
「ユリを傷付けた罰だ。」
「でも、助けてくれてありがとう、ルーク。」
私が微笑むと満足気に頷いて、ルークは影の中へと帰って行った。私もそのまま帰宅することにした。
気の毒だとは思うけど、これ迄の仕打ちを思えば、同情はできません。
結局二人は夜逃げでもしたのだろうと、暫くは噂する者も居たけど、そのうち誰も気にしなくなった。冒険者の世界はシビアだ。
そして私は今日もパーティのメンバーと共に楽しく冒険者を続けている。
そのうちルークが人化して同じパーティに加入した……と言うのはまた別の話である。
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