25 / 70
夜営!!
しおりを挟む
夜に……なっちゃった。
悪かった視界が余計悪くなる。
目が慣れれば最低限見れるが、あくまで足元や1メートル、2メートル先を見れる位、怖いね
「暗いなー」
「…………」
「そこ段差あるから気を付けろよー」
「…………」
「にしても夜になるとここは寒いな、ニール、そんな薄着じゃ風邪ひくぞ、上着着るか?」
「…………」
「……ところで、ニールの目指してる場所は一体どこなんだ? そろそろ休む場所決めねえと大変だ…が…………ニール? 」
真っ暗闇な中、つまずきそうになりながらぐすたふにサポートされるのはとてもありがたい……ありがたいんだけどね。
「返事……してくれるか?」
「…………」
ちょいちょいと肩をつつかれぐすたふを見上げる。
「……ニール?」
ぐすたふの表情は分からないけどとりあえず満面の笑顔を作って……よし。
「ふんぬ!!」
「いたっ!?」
なんとなくムカつくからぐすたふの手をはたき落とした。
どうすんだいこれ。
※※※
結局、近くの根っこを椅子代わりに夜を明かすことにする事に……なっちゃった。
「たくっいきなり叩く事ねえだろうよ」
湿った土のせいで上手く火がおこせず火打ち石で火花を作りながらぐちぐちと怒るぐすたふ。
少し時間をかけ枯れ葉や木の枝を使い漸く燃えたタイミングを見計らい、声をかける。
「……思わず叩いちゃった」
「ひっでぇ」
「きゃぴい~」
「低い声で言われても誰も萌えねえよ……」
「きゃぴきゃぴー」
「……そういや夜会のとき俺の周りで似たような事やる女たくさんいたな、うざかったが」
ええ……。
「……ぐすたふは燃え尽きればいいと思う」
「ひでえ……」
苦笑いするぐすたふには悪いがこれは人間で言うところあれだ、リア充爆発しろ、かな? どっかで聞いた。
「僕の計画ではとっくに目的の草原にはついてた筈なんだけどねぇ……ぐすたふが動かないから~」
100歩譲って一時間位なら誤差として認めたけど、あれ体感的にそれ以上だったよね?
「そ、そうだったかー?」
肩を竦めるぐすたふに構わず僕は話を続ければ、途端にぐすたふの視線が泳ぎ出す。
「枝でつつくよ」
「それはやめてくれ、すまん」
慌てて脇を抑えるぐすたふに焚き火用の枝を向ける、ふん、とむすくれて枝を火の中へ放り込んだ。
はぁ……。
「………」
「どうした?」
思うように歩けないしぐすたふめんどくさいしで中々思い通りに進まないし……。
「疲れた」
「そうか」
「そうかじゃねえよ」
反射的に言い返せばにぐすたふは持ってきていたリュックを地面に降ろし中に手を突っ込んだ。
「……何してるの?」
「飯にしようと思ってな、干し肉食べるか?」
「食べる~」
「よし、焼いてやるから待っとけ」
「やった」
干し肉は好物!
……まんまと餌付けされてる?
まあいいさ。
新鮮なお肉も良いけど固い干し肉を齧るのも悪くない。
薄切りにしてひたすら噛んでみるのも一つ。
外にいるこの場では干し肉は軽く炙ってから食べる事が最適解。
厚切りの干し肉を枝に刺し、火の上で回せば、あっという間に……。
「ほれ、焼けたぞ~」
「ありがとー」
少し焦げ目のついた干し肉を受け取り早速かぶりついた。
が、すぐに顔をしかめ離す。
「……なにやってんだ」
ぐすたふに冷静に言われ少し気まずい気持ちになる。
「…………熱いじゃん」
「あたりめえだろ」
「うるせー」
むっと悪態をつきそっぽを向けばぐすたふから笑いを堪える気配がして居心地がとっても悪い。
肉に齧りつきながらちらりとぐすたふを見れば何が楽しいのかにこにことしている。
「舌は大丈夫か?」
む……。
「大丈夫……びっくりしただけ」
「そうか、ゆっくり食えおかわりもあるからな~、クッキーも入ってるから欲しいとき言え」
おぉー。
「好き」
「お湯さえ沸かせばお茶も淹れられるぞ」
なんと!!
「ぐすたふ愛してる」
「おう、俺もだ」
「……」
ぐすたふ有能すぎて好き……ん?
いま、反射で僕言って……ん?
呆気に取られ見ればぐすたふは少し首を傾げる。
「ん?」
「ん?」
んん?
「……好き?」
「おう」
「僕を?」
「そうだな」
「………………愛してる?」
「一生世話したい」
「…………なんで?」
なんで?
僕とぐすたふ、むごんで見つめ合い、焚き火の跳ねる音だけが響いた、
悪かった視界が余計悪くなる。
目が慣れれば最低限見れるが、あくまで足元や1メートル、2メートル先を見れる位、怖いね
「暗いなー」
「…………」
「そこ段差あるから気を付けろよー」
「…………」
「にしても夜になるとここは寒いな、ニール、そんな薄着じゃ風邪ひくぞ、上着着るか?」
「…………」
「……ところで、ニールの目指してる場所は一体どこなんだ? そろそろ休む場所決めねえと大変だ…が…………ニール? 」
真っ暗闇な中、つまずきそうになりながらぐすたふにサポートされるのはとてもありがたい……ありがたいんだけどね。
「返事……してくれるか?」
「…………」
ちょいちょいと肩をつつかれぐすたふを見上げる。
「……ニール?」
ぐすたふの表情は分からないけどとりあえず満面の笑顔を作って……よし。
「ふんぬ!!」
「いたっ!?」
なんとなくムカつくからぐすたふの手をはたき落とした。
どうすんだいこれ。
※※※
結局、近くの根っこを椅子代わりに夜を明かすことにする事に……なっちゃった。
「たくっいきなり叩く事ねえだろうよ」
湿った土のせいで上手く火がおこせず火打ち石で火花を作りながらぐちぐちと怒るぐすたふ。
少し時間をかけ枯れ葉や木の枝を使い漸く燃えたタイミングを見計らい、声をかける。
「……思わず叩いちゃった」
「ひっでぇ」
「きゃぴい~」
「低い声で言われても誰も萌えねえよ……」
「きゃぴきゃぴー」
「……そういや夜会のとき俺の周りで似たような事やる女たくさんいたな、うざかったが」
ええ……。
「……ぐすたふは燃え尽きればいいと思う」
「ひでえ……」
苦笑いするぐすたふには悪いがこれは人間で言うところあれだ、リア充爆発しろ、かな? どっかで聞いた。
「僕の計画ではとっくに目的の草原にはついてた筈なんだけどねぇ……ぐすたふが動かないから~」
100歩譲って一時間位なら誤差として認めたけど、あれ体感的にそれ以上だったよね?
「そ、そうだったかー?」
肩を竦めるぐすたふに構わず僕は話を続ければ、途端にぐすたふの視線が泳ぎ出す。
「枝でつつくよ」
「それはやめてくれ、すまん」
慌てて脇を抑えるぐすたふに焚き火用の枝を向ける、ふん、とむすくれて枝を火の中へ放り込んだ。
はぁ……。
「………」
「どうした?」
思うように歩けないしぐすたふめんどくさいしで中々思い通りに進まないし……。
「疲れた」
「そうか」
「そうかじゃねえよ」
反射的に言い返せばにぐすたふは持ってきていたリュックを地面に降ろし中に手を突っ込んだ。
「……何してるの?」
「飯にしようと思ってな、干し肉食べるか?」
「食べる~」
「よし、焼いてやるから待っとけ」
「やった」
干し肉は好物!
……まんまと餌付けされてる?
まあいいさ。
新鮮なお肉も良いけど固い干し肉を齧るのも悪くない。
薄切りにしてひたすら噛んでみるのも一つ。
外にいるこの場では干し肉は軽く炙ってから食べる事が最適解。
厚切りの干し肉を枝に刺し、火の上で回せば、あっという間に……。
「ほれ、焼けたぞ~」
「ありがとー」
少し焦げ目のついた干し肉を受け取り早速かぶりついた。
が、すぐに顔をしかめ離す。
「……なにやってんだ」
ぐすたふに冷静に言われ少し気まずい気持ちになる。
「…………熱いじゃん」
「あたりめえだろ」
「うるせー」
むっと悪態をつきそっぽを向けばぐすたふから笑いを堪える気配がして居心地がとっても悪い。
肉に齧りつきながらちらりとぐすたふを見れば何が楽しいのかにこにことしている。
「舌は大丈夫か?」
む……。
「大丈夫……びっくりしただけ」
「そうか、ゆっくり食えおかわりもあるからな~、クッキーも入ってるから欲しいとき言え」
おぉー。
「好き」
「お湯さえ沸かせばお茶も淹れられるぞ」
なんと!!
「ぐすたふ愛してる」
「おう、俺もだ」
「……」
ぐすたふ有能すぎて好き……ん?
いま、反射で僕言って……ん?
呆気に取られ見ればぐすたふは少し首を傾げる。
「ん?」
「ん?」
んん?
「……好き?」
「おう」
「僕を?」
「そうだな」
「………………愛してる?」
「一生世話したい」
「…………なんで?」
なんで?
僕とぐすたふ、むごんで見つめ合い、焚き火の跳ねる音だけが響いた、
24
あなたにおすすめの小説
強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない
砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。
自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。
ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。
とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。
恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。
ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。
落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!?
最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。
12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生
美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。
中年冒険者、年下美青年騎士に番認定されたことで全てを告白するはめになったこと
mayo
BL
王宮騎士(24)×Cランク冒険者(36)
低ランク冒険者であるカイは18年前この世界にやって来た異邦人だ。
諸々あって、現在は雑用専門冒険者として貧乏ながら穏やかな生活を送っている。
冒険者ランクがDからCにあがり、隣国の公女様が街にやってきた日、突然現れた美青年騎士に声をかけられて、攫われた。
その後、カイを〝番〟だと主張する美青年騎士のせいで今まで何をしていたのかを文官の前で語ることを強要される。
語らなければ罪に問われると言われ、カイは渋々語ることにしたのだった、生まれてから36年間の出来事を。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
過保護な父の歪んだ愛着。旅立ちを控えた俺の身体は、夜ごとに父の形で塗り潰される
中山(ほ)
BL
「パックの中、僕の形になっちゃったね」
夢か現か。耳元で囁かれる甘い声と、内側を執拗に掻き回す熱。翌朝、自室で目覚めたパックに、昨夜の記憶はない。ただ、疼くような下腹部の熱だけが残っていた。
相談しようと向かった相手こそが、自分を侵食している張本人だとも知らずに、パックは父の部屋の扉を開く。
このお話はムーンライトでも投稿してます〜
従僕に溺愛されて逃げられない
大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL!
俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。
その傍らには、当然のようにリンがいる。
荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。
高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。
けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。
当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。
居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。
さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。
主従なのか、恋人なのか。
境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。
従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。
悪役令嬢の兄でしたが、追放後は参謀として騎士たちに囲まれています。- 第1巻 - 婚約破棄と一族追放
大の字だい
BL
王国にその名を轟かせる名門・ブラックウッド公爵家。
嫡男レイモンドは比類なき才知と冷徹な眼差しを持つ若き天才であった。
だが妹リディアナが王太子の許嫁でありながら、王太子が心奪われたのは庶民の少女リーシャ・グレイヴェル。
嫉妬と憎悪が社交界を揺るがす愚行へと繋がり、王宮での婚約破棄、王の御前での一族追放へと至る。
混乱の只中、妹を庇おうとするレイモンドの前に立ちはだかったのは、王国騎士団副団長にしてリーシャの異母兄、ヴィンセント・グレイヴェル。
琥珀の瞳に嗜虐を宿した彼は言う――
「この才を捨てるは惜しい。ゆえに、我が手で飼い馴らそう」
知略と支配欲を秘めた騎士と、没落した宰相家の天才青年。
耽美と背徳の物語が、冷たい鎖と熱い口づけの中で幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる