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おや? スキンヘッドのみぞおちの様子が
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「あのー……」
「あぁ? 」
「ぐすたふ、こわいよ」
あーたさっきまでほわほわ雲の動きが早くなったねー雨降るねーとか話してたじゃない、いきなりドス聞かせてどしたの。
「こ、こちらを……」
そして縮こまったスキンヘッドの手には紙……封筒……なんぞそれ。
あ、もしかして。
「ラブレター? やだぁースキンヘッドも隅におけないんどからーもー」
「俺が嫌だわ炭にするぞ」
「しってるそれ、燃え上がるほどの愛とか恋とかってやつ」
「やかましい、……で? それがなんだ? 」
「は、はい……! やんごとなき方からだと隊長が今朝方……」
「なんか気配すんなと思ったらたく……やんごとなきねえ………んだよ、殿下じゃねえか、懐かしい」
「でんかー? …………この国の王子? 」
乱暴にスキンヘッドから手紙を取ったぐすたふが手紙の表面を見て目を丸くして言った。
「おう、そろそろ戴冠式でもして王になるんじゃねえか? 」
「へぇー、てがみ来るってことはおともだちだったの? 」
「ともだち? ともだちねぇ……どうだか、友情半分、臣下半分てとこじゃねえか? 」
「よくわかんない」
「昔はご学友なんてのをして親しくはしていたが魔王が暴れてからは王子と騎士、国を護る王族と魔王討伐に向かう勇者一行なんてのに別れてそれっきり……いや、多少ははなしをしたか? ……だめだな、わすれた」
「はくじょうだねぇ」
「しゃあねえだろ何年も前のことだしよう、ニールだって100年も前の日常なんて細かく覚えてねえだろ? 」
「あー、たしかにー」
「それに凱旋の時にゃ既に眠れなくなって意識半分飛んでたからな、粗方忘れた」
「やーねえ」
手紙をピラピラとさせながらため息交じりに言うぐすたふのなんと自堕落なことか。
「んでまあ……肝心の内容は……読むの面倒だな、燃やすか、燃料にはなるだろ」
「えっ」
「燃やすのはもったいなくない? 金色だよ? 」
そう、なんか手紙はいってる袋に金色の模様がされてるのだよ、きっとレアなやつ。
「冗談だ、ちっと待ってろ読むから」
「あーい」
ペリペリと封を破って、ぺらりと手紙本体をひらいて見るぐすたふを見てもつまらない。
ならどうするか、雲が流れてくのを見よう、最高の暇つぶし。
「あ”? おいこらテメェ」
「ふぐぇ」
なんかまたぐすたふの怖い声した気がする、きっと気のせい。
スキンヘッドが潰れるトマトみたいな音出したけどそれもきのせい、きのせい。
「んのやろう……厄介事持って来やがって……」
おや? 隣りにいたぐすたふがスキンヘッドのいたところにいる、動く音しなかったぞ? ん? スキンヘッドは?
おろ? スキンヘッド壁にペちょっとしてる、生きてる? あ、痙攣してる、大丈夫だね。
「どしたのぐすたふ、スキンヘッドかわいそうじゃん」
「うっせえ、あぁたくよぉ……イライラする」
「なに、片頭痛? 」
「ちげえょ、……殿下がくるんだってよ」
「どこに? 」
「ここにだ……ああぁぁマジでめんどくせぇ」
憤怒の顔のぐすたふがのしのしやってきた、やだ顔面凶器。
それがぬんぬんと近づいてきて。
「ふげあー」
「殿下がここにくるんだってよー、くそがよーくるなよー、今まで何もしなかったくせによー」
覆い被された、むねん。
……スキンヘッド以外の人間が来るってことでいいのかしら。
……嫌な予感するねえ。
「あぁ? 」
「ぐすたふ、こわいよ」
あーたさっきまでほわほわ雲の動きが早くなったねー雨降るねーとか話してたじゃない、いきなりドス聞かせてどしたの。
「こ、こちらを……」
そして縮こまったスキンヘッドの手には紙……封筒……なんぞそれ。
あ、もしかして。
「ラブレター? やだぁースキンヘッドも隅におけないんどからーもー」
「俺が嫌だわ炭にするぞ」
「しってるそれ、燃え上がるほどの愛とか恋とかってやつ」
「やかましい、……で? それがなんだ? 」
「は、はい……! やんごとなき方からだと隊長が今朝方……」
「なんか気配すんなと思ったらたく……やんごとなきねえ………んだよ、殿下じゃねえか、懐かしい」
「でんかー? …………この国の王子? 」
乱暴にスキンヘッドから手紙を取ったぐすたふが手紙の表面を見て目を丸くして言った。
「おう、そろそろ戴冠式でもして王になるんじゃねえか? 」
「へぇー、てがみ来るってことはおともだちだったの? 」
「ともだち? ともだちねぇ……どうだか、友情半分、臣下半分てとこじゃねえか? 」
「よくわかんない」
「昔はご学友なんてのをして親しくはしていたが魔王が暴れてからは王子と騎士、国を護る王族と魔王討伐に向かう勇者一行なんてのに別れてそれっきり……いや、多少ははなしをしたか? ……だめだな、わすれた」
「はくじょうだねぇ」
「しゃあねえだろ何年も前のことだしよう、ニールだって100年も前の日常なんて細かく覚えてねえだろ? 」
「あー、たしかにー」
「それに凱旋の時にゃ既に眠れなくなって意識半分飛んでたからな、粗方忘れた」
「やーねえ」
手紙をピラピラとさせながらため息交じりに言うぐすたふのなんと自堕落なことか。
「んでまあ……肝心の内容は……読むの面倒だな、燃やすか、燃料にはなるだろ」
「えっ」
「燃やすのはもったいなくない? 金色だよ? 」
そう、なんか手紙はいってる袋に金色の模様がされてるのだよ、きっとレアなやつ。
「冗談だ、ちっと待ってろ読むから」
「あーい」
ペリペリと封を破って、ぺらりと手紙本体をひらいて見るぐすたふを見てもつまらない。
ならどうするか、雲が流れてくのを見よう、最高の暇つぶし。
「あ”? おいこらテメェ」
「ふぐぇ」
なんかまたぐすたふの怖い声した気がする、きっと気のせい。
スキンヘッドが潰れるトマトみたいな音出したけどそれもきのせい、きのせい。
「んのやろう……厄介事持って来やがって……」
おや? 隣りにいたぐすたふがスキンヘッドのいたところにいる、動く音しなかったぞ? ん? スキンヘッドは?
おろ? スキンヘッド壁にペちょっとしてる、生きてる? あ、痙攣してる、大丈夫だね。
「どしたのぐすたふ、スキンヘッドかわいそうじゃん」
「うっせえ、あぁたくよぉ……イライラする」
「なに、片頭痛? 」
「ちげえょ、……殿下がくるんだってよ」
「どこに? 」
「ここにだ……ああぁぁマジでめんどくせぇ」
憤怒の顔のぐすたふがのしのしやってきた、やだ顔面凶器。
それがぬんぬんと近づいてきて。
「ふげあー」
「殿下がここにくるんだってよー、くそがよーくるなよー、今まで何もしなかったくせによー」
覆い被された、むねん。
……スキンヘッド以外の人間が来るってことでいいのかしら。
……嫌な予感するねえ。
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