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三章 新たな生活
何故そうなる
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軽やかにノックをしたミネルスさんだが、扉の先から何も返事がないことに首をかしげると扉を開け中に入ってしまった。
だがミネルスさんは部屋にお目当ての人物がいないようで眉を八の字にする。
「おかしいですね、ここに待機しているよう言ったのですが……………すいませんねラグーン君、先程から予定が狂ってばかりですが少し待ちましょうか」
そう言ってミネルスさんは僕をその部屋のソファーに座らせるとその場にいた侍従にお茶の準備をするよう言った。
「誰がここにいる予定だったの?」
テーブルを挟んだ正面のソファーに腰を降ろしたミネルスさんに僕は尋ねた。
「ここには先程話したアイデンという私たちと同じ大将軍についている人がいる筈だったんですけどね、あの人にしては珍しく席を外しているようです」
「へぇ、じゃあその人が来るまでさっきは歴史だけになっちゃったこの国について教えて貰えたら嬉しいな」
通路じゃ地味に長くなった歴史を聞くだけだったからね。
「分かりました、歴史ほど長くはないですがまずは、この国は王国なので国のトップにイウァンがいます」
そう言ったミネルスさんはテーブルの隅にあったチェスを持ってくる。
「何でチェスがここにあるの………? 」
実物で見るの初めてだよ僕…………。
チェス盤を見ているとミネルスさんがニコリと笑い。
「よくイウァンがアイデンと息抜きでしているんですよ、ラグーン君チェスできます? 」
息抜き、まぁ王様も人間だし疲れるときもあるよね。
「ルール全く知らないから無理」
映画とかじゃあ見たことあるけど遊んだことは一度もないね。
「それは残念、では続きを話しますね、イウァンをキングとして、その下に私たち大将軍が武官と文官合わせて4人」
ことりとミネルスさんはキングの駒を一つ置き、その横に白と黒両方のビショップの駒を4つ置いた、最後にビショップの横にボーンの駒を8つ置くと僕に笑みを向けた。
「その大将軍の下に8人前後に将軍がつきます、そこから副官、隊長と枝分かれ式に階級が決まります、ここまでは分かりましたか? 」
「うん、結構わかりやすいね」
ミネルスさん説明上手、とラグーンが感心していると、ミネルスさんはチェス盤を整えながらラグーンに柔らかな笑みを向ける。
「下手に複雑にせずに分りやくした方がその分質を高められますからね、さて、彼が来るまでチェスでもしていましょうか」
え?
「いやだから僕ルール知らないからできないってば」
なんでそんな朗らかな笑顔なの?。
「そこは大丈夫、私が手取り足取り丁寧に教えて差し上げますから、さ、遠慮しないで」
満面過ぎる笑顔のミネルスさんに少し僕は冷や汗をき頭のなかではこれあかんと警報が鳴る。
「笑顔……! 笑顔が怖いよミネルスさん…………!! 」
威圧感のある笑顔ってなに!?
「それは気のせいですよラグーン君、ふふ」
「だから怖いってばっ」
「すまない遅くなったっ!! 」
ミネルスさんの笑顔にゾッとしていると、荒々しい音を立てて男の人が部屋に入ってきた。
それを見たミネルスさんはため息をついて僕を見ると残念そうな顔をする。
「……邪魔が入ってしまいましたね、チェスはまた次の機会にしておきましょう」
「えぇ……………」
できれば全力で遠慮したい……。
「む?、何かしていたのか?」
部屋に入ってきた男性、武士のようにキリッとした雰囲気の人は僕達二人に聞く。
「えぇ少しね、所でアイデン、貴方ここにいてほしいと言ったのに何故いなかったんですか? 」
あ、この人がアイデンさんね。
僕は改めてそのアイデンさんを見る。
アルさんとはまた違った落ち着いた精悍な顔立ちで洗練されたような雰囲気を少し吊り上がった目や引き締めた口から醸し出している。
あの人が野性的だとするとこの人は男らしいかな、格好いいお兄さんみたい。
……でもなんで鎧もつけてないのに右手の肘から全部そこだけ籠手がついているんだろう。
僕が観察していると、パチリとアイデンさんと目が合った。
「昨日アルギスの嫁を紹介すると聞いていてな、即席だが土産を用意してきたのだ、が……………」
右手に持った紙袋を見せながら言ったアイデンさんは目があっている僕を見て眉間の皺を寄せる。
え? なに?
「……ミネルス、アルギスの嫁は子持ちかなにかか? 」
………僕子持ち設定ついてるの? 性別以前に子供よ?
「いえ、彼がアルギスのお嫁さんですよ」
あ、子供って僕のことね。
ミネルスさんの答えにアイデンさんは更に皺を寄せる。
「…………ちょっとしたどっきりか? ミネルス」
信じてないよこの人………まぁ僕完全に子供だしね………無理もない。
「いいえ、この子がアルギスのお嫁さんです」
するとアイデンは顎に手を当てて何かを考え出すと。
「……………………彼は幾つだ?」
「聞いた限りだと確か………500歳過ぎてましたよね? 」
「……うん、そうだよ」
それを聞いたアイデンさんは眉間の皺を寄せたまま僕を食い入るように見る。
「……………この見た目で? 」
「えぇ、魔族ですけどね」
そういえばアルさんと接してて忘れていたけど、魔族って大抵嫌われる存在だよね。
この人は真面目そうだけど魔族に対してはどうなんだろう。
「………そうか、名前はラグーン…………で姓名は?」
アイデンさんは目の前に僕がいるにもかかわらずミネルスさんに訪ねる。
「パイライトです」
ミネルスさんがやれやれと苦笑している辺り不味いかも。
そしてアイデンさんは僕の前に膝をつくとまっすぐと僕を見る。
「ラグーン・パイライト君」
フルネーム呼び………?
出てけとか言われちゃうかな?、いや、まぁいきなり現れた謎で人物かも怪しい魔族で魔王でダンジョンマスターだから言われても仕方ないよね。
なんか言われた時のために返す言葉を考えな…………。
「頬擦りをしてもいいだろうか」
「……………はい?」
だがミネルスさんは部屋にお目当ての人物がいないようで眉を八の字にする。
「おかしいですね、ここに待機しているよう言ったのですが……………すいませんねラグーン君、先程から予定が狂ってばかりですが少し待ちましょうか」
そう言ってミネルスさんは僕をその部屋のソファーに座らせるとその場にいた侍従にお茶の準備をするよう言った。
「誰がここにいる予定だったの?」
テーブルを挟んだ正面のソファーに腰を降ろしたミネルスさんに僕は尋ねた。
「ここには先程話したアイデンという私たちと同じ大将軍についている人がいる筈だったんですけどね、あの人にしては珍しく席を外しているようです」
「へぇ、じゃあその人が来るまでさっきは歴史だけになっちゃったこの国について教えて貰えたら嬉しいな」
通路じゃ地味に長くなった歴史を聞くだけだったからね。
「分かりました、歴史ほど長くはないですがまずは、この国は王国なので国のトップにイウァンがいます」
そう言ったミネルスさんはテーブルの隅にあったチェスを持ってくる。
「何でチェスがここにあるの………? 」
実物で見るの初めてだよ僕…………。
チェス盤を見ているとミネルスさんがニコリと笑い。
「よくイウァンがアイデンと息抜きでしているんですよ、ラグーン君チェスできます? 」
息抜き、まぁ王様も人間だし疲れるときもあるよね。
「ルール全く知らないから無理」
映画とかじゃあ見たことあるけど遊んだことは一度もないね。
「それは残念、では続きを話しますね、イウァンをキングとして、その下に私たち大将軍が武官と文官合わせて4人」
ことりとミネルスさんはキングの駒を一つ置き、その横に白と黒両方のビショップの駒を4つ置いた、最後にビショップの横にボーンの駒を8つ置くと僕に笑みを向けた。
「その大将軍の下に8人前後に将軍がつきます、そこから副官、隊長と枝分かれ式に階級が決まります、ここまでは分かりましたか? 」
「うん、結構わかりやすいね」
ミネルスさん説明上手、とラグーンが感心していると、ミネルスさんはチェス盤を整えながらラグーンに柔らかな笑みを向ける。
「下手に複雑にせずに分りやくした方がその分質を高められますからね、さて、彼が来るまでチェスでもしていましょうか」
え?
「いやだから僕ルール知らないからできないってば」
なんでそんな朗らかな笑顔なの?。
「そこは大丈夫、私が手取り足取り丁寧に教えて差し上げますから、さ、遠慮しないで」
満面過ぎる笑顔のミネルスさんに少し僕は冷や汗をき頭のなかではこれあかんと警報が鳴る。
「笑顔……! 笑顔が怖いよミネルスさん…………!! 」
威圧感のある笑顔ってなに!?
「それは気のせいですよラグーン君、ふふ」
「だから怖いってばっ」
「すまない遅くなったっ!! 」
ミネルスさんの笑顔にゾッとしていると、荒々しい音を立てて男の人が部屋に入ってきた。
それを見たミネルスさんはため息をついて僕を見ると残念そうな顔をする。
「……邪魔が入ってしまいましたね、チェスはまた次の機会にしておきましょう」
「えぇ……………」
できれば全力で遠慮したい……。
「む?、何かしていたのか?」
部屋に入ってきた男性、武士のようにキリッとした雰囲気の人は僕達二人に聞く。
「えぇ少しね、所でアイデン、貴方ここにいてほしいと言ったのに何故いなかったんですか? 」
あ、この人がアイデンさんね。
僕は改めてそのアイデンさんを見る。
アルさんとはまた違った落ち着いた精悍な顔立ちで洗練されたような雰囲気を少し吊り上がった目や引き締めた口から醸し出している。
あの人が野性的だとするとこの人は男らしいかな、格好いいお兄さんみたい。
……でもなんで鎧もつけてないのに右手の肘から全部そこだけ籠手がついているんだろう。
僕が観察していると、パチリとアイデンさんと目が合った。
「昨日アルギスの嫁を紹介すると聞いていてな、即席だが土産を用意してきたのだ、が……………」
右手に持った紙袋を見せながら言ったアイデンさんは目があっている僕を見て眉間の皺を寄せる。
え? なに?
「……ミネルス、アルギスの嫁は子持ちかなにかか? 」
………僕子持ち設定ついてるの? 性別以前に子供よ?
「いえ、彼がアルギスのお嫁さんですよ」
あ、子供って僕のことね。
ミネルスさんの答えにアイデンさんは更に皺を寄せる。
「…………ちょっとしたどっきりか? ミネルス」
信じてないよこの人………まぁ僕完全に子供だしね………無理もない。
「いいえ、この子がアルギスのお嫁さんです」
するとアイデンは顎に手を当てて何かを考え出すと。
「……………………彼は幾つだ?」
「聞いた限りだと確か………500歳過ぎてましたよね? 」
「……うん、そうだよ」
それを聞いたアイデンさんは眉間の皺を寄せたまま僕を食い入るように見る。
「……………この見た目で? 」
「えぇ、魔族ですけどね」
そういえばアルさんと接してて忘れていたけど、魔族って大抵嫌われる存在だよね。
この人は真面目そうだけど魔族に対してはどうなんだろう。
「………そうか、名前はラグーン…………で姓名は?」
アイデンさんは目の前に僕がいるにもかかわらずミネルスさんに訪ねる。
「パイライトです」
ミネルスさんがやれやれと苦笑している辺り不味いかも。
そしてアイデンさんは僕の前に膝をつくとまっすぐと僕を見る。
「ラグーン・パイライト君」
フルネーム呼び………?
出てけとか言われちゃうかな?、いや、まぁいきなり現れた謎で人物かも怪しい魔族で魔王でダンジョンマスターだから言われても仕方ないよね。
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「……………はい?」
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