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三章 新たな生活
背景 お母様 お元気ですか?
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拝啓、日本に住んでいるお母様~
いきなり異世界なんてとんでもない場所に来た僕だけど、初めの数秒で野垂れ死ぬことなくこうやって元気に生きてます。
今だってほら、紅茶なんてコンビニでは御目にかかれない本格的なもの、そんな高価なもの緑茶大国日本人の庶民たる僕とは縁の遠い物をこんな優雅に……。
「俺のラグに手を出したんだからなぁナパス?、……………お゛も゛て゛で゛ろ゛や゛」
そう、優雅に………。
「は? 嫌だしそもそも魔族を嫁にしようなんてそいつ連れてきたアルギスが悪いんだからね? 」
「あぁ゛? お前まだ魔族嫌い治ってねえのかよ、あれとラグを比べるなんてぶっ飛ばしてやろうか、いやぶっ飛ばす! 」
優雅に………。
「断言しないでほしいしそれにもうそこでお茶飲んでる奴の嫌悪感なんてどぶねずみ位までは下がってるんだからもう邪魔はしないよ」
優……。
「てめぇ俺のラグをねずみ呼ばわりたあ……余程血祭りに上げられてぇらしいなぁ? 」
「白の混じった黒髪なんてもうねずみで良いんじゃないの~?」
ゆ…………。
「よっぽど俺に殺されてえようだな…………」
「やれるもんならやってみなぁ~? 」
……………。
「……………優雅にお茶を飲むにはどうしたら良いと思う? ミネルスさん」
テーブルの横で物理的に火花を出し始めた二人にカップ片手に僕は現実逃避を辞め深く、ため息をついた。
そんな僕を見た手前に座っていたミネルスさんは苦笑する。
「貴方この状況でそんなことかんがえてたんですか? 」
「もうなんか疲れたしねぇ………」
「現実逃避ですね、わかります………… 」
ミネルスさんのため息に僕はお茶を一口飲んで染々と言った。
「何があろうがいくら流されようが、僕はありのままでいたいから、はは……」
「ありのまますぎますって…………いや失笑してますよ貴方」
そして僕とミネルスさんが喧嘩を始めた二人を冷めた目で見ていると、木っ端微塵に大破した扉のあった所からひょっこりと、紙袋片手にアイデンさんが顔を出した。
そしてアイデンさんは部屋の隅に転がっている扉と光る何かをぶつけ合っているナパスさんとアルさんを交互に見て、不思議そう顔でミネルスさんを見た。
「ラグーンに菓子を届けに来たのだが………この状況は一体……」
アイデンさんがチラリと怒鳴りあっている二人を横目に聞くとミネルスさんはニコリと笑う。
「ナパスがラグーン君に毒盛ってそれをアルギスが誰か、大方そこで顔青くしている侍女に聞いて激怒してまぁ、ご覧の状態です」
ミネルスさんの背景に怒号が飛び交う事態にも関わらず笑顔でした説明にアイデンさんはびきびきと額に青筋を立てはじめた。
「ナパスが?毒を………、ほぉ………? 」
アイデンさん恐くなっちゃった、と呑気に見ている中ミネルスさんが困った笑みを浮かべて制止をかけた。
「ラグーン君は大丈夫なのでそんな怒らないでください、貴方までおかしくなったらどうするんですか」
ミネルスさんの言葉にハッとしたアイデンさんは僕を見てほっと胸を撫で下ろした。
と思った瞬間、真剣な顔のアイデンさんに詰め寄られ、肩を掴まれる。
「………そうか、何か体に異常は? 体調は? 気持ち悪いとかお腹が痛いとかはないか? 」
「ちょ、近い近い近い、大丈夫だよ」
「どうやらこの子に毒物は効かないようですよ、……ところで、何故毒が効かないんですか? 」
苦笑しながら言ったミネルスさんに同意するようにアイデンさんの視線が僕に向く。
「……僕は汚れたエネルギーを元に生き返った死体なわけで、基本的な事は生きてる人と変わらないけどほとんど死体と同じらしいんだよね、死体だから子孫を残すことができない代わりに元から死んでいるから毒とか、体を弱らせたり死滅させるものは効かないよ、後アイデンさん、僕お腹空いたからそのお菓子食べたいな」
最後まで一息に言った僕はアイデンの持っている紙袋に興味が行く、だがミネルスさんがそれを遮るように手をだす。
「死人がいくら毒浴びたって意味ないのと一緒と言うことですね、ついでに今丁度お昼時ですし、アルギス………」
そう言ってナパスさんに殴りかかるアルさんを見たミネルスさんを笑顔でみると次にアイデンさんの方へと顔を動かす。
「は、駄目ですね、丁度アイデンも入ることですしラグーン君、良かったら食堂に連れていって貰いなさい、悪いですがアイデン、頼んでも良いですか? 」
食堂? ん? アイデンさんと?
「でも僕お菓子も食べた「ラグーンよ」ん? 」
甘いものが食べたいとお菓子を要求しようとすると、笑顔のアイデンさんと目が合う。
「育ち盛りの子供がお昼にお菓子だけなんて体に悪いだろう? 」
「……そうだね」
栄養不足になるね、うん? 死体に栄養もくそもない気が……。
おうふ、アイデンさん屈託のない笑顔。
「ならばアルギスではなく今日あったばかりの俺で悪いが、共にランチを食べに行こうではないか」
ほほう、でもなー。
「アルさんほっといてもいいの? 」
あそこでナパスさんとなんかやってるけど?、とアルさん達を見るがアイデンさんは苦笑いをして首をふる。
「あそこの馬鹿二人はミネルスに任せておけば大丈夫だ」
「私に任されても困るんですがね………」
ミネルスさんが苦情を漏らすなか僕は腕を組んで少し悩む。
ぎゅるる~。
あ、お腹鳴った。
「……む」
やだ、恥ずかしい……。
「さあ、ラグーン」
若干耳を熱くしていると、笑みを更に崩れさせたアイデンさんが立ち上がり、僕に左手をだす。
これは、手を取れと言うことか……。
良く見ればアイデンさんの耳が赤い……気がする。
「よければ……エスコートをさせて貰っても良いだろうか? 」
エスコート……手を繋ぐ、まぁそれくらいなら。
「それじゃあ、よろしくお願いします」
アイデンさんの剣ダコのついたゴツい手を取り、にへらと笑った僕は立ち上がる。そしてアイデンさんに導かれながら僕は部屋を後にした。
※※※
廊下で二人を見送ったミネルスは未だ下らない争いをしている二人を見る。
飛び交う火球、飛び交う部下たちの悲鳴、そして元凶の二人の怒鳴り声。
後で損害賠償を請求しておきましょうか、主にナパスに。
「さて、私も仕事に戻りますかね」
踵を返して部屋を出てラグーン達とは逆の方向の廊下へと足を向けた。
いきなり異世界なんてとんでもない場所に来た僕だけど、初めの数秒で野垂れ死ぬことなくこうやって元気に生きてます。
今だってほら、紅茶なんてコンビニでは御目にかかれない本格的なもの、そんな高価なもの緑茶大国日本人の庶民たる僕とは縁の遠い物をこんな優雅に……。
「俺のラグに手を出したんだからなぁナパス?、……………お゛も゛て゛で゛ろ゛や゛」
そう、優雅に………。
「は? 嫌だしそもそも魔族を嫁にしようなんてそいつ連れてきたアルギスが悪いんだからね? 」
「あぁ゛? お前まだ魔族嫌い治ってねえのかよ、あれとラグを比べるなんてぶっ飛ばしてやろうか、いやぶっ飛ばす! 」
優雅に………。
「断言しないでほしいしそれにもうそこでお茶飲んでる奴の嫌悪感なんてどぶねずみ位までは下がってるんだからもう邪魔はしないよ」
優……。
「てめぇ俺のラグをねずみ呼ばわりたあ……余程血祭りに上げられてぇらしいなぁ? 」
「白の混じった黒髪なんてもうねずみで良いんじゃないの~?」
ゆ…………。
「よっぽど俺に殺されてえようだな…………」
「やれるもんならやってみなぁ~? 」
……………。
「……………優雅にお茶を飲むにはどうしたら良いと思う? ミネルスさん」
テーブルの横で物理的に火花を出し始めた二人にカップ片手に僕は現実逃避を辞め深く、ため息をついた。
そんな僕を見た手前に座っていたミネルスさんは苦笑する。
「貴方この状況でそんなことかんがえてたんですか? 」
「もうなんか疲れたしねぇ………」
「現実逃避ですね、わかります………… 」
ミネルスさんのため息に僕はお茶を一口飲んで染々と言った。
「何があろうがいくら流されようが、僕はありのままでいたいから、はは……」
「ありのまますぎますって…………いや失笑してますよ貴方」
そして僕とミネルスさんが喧嘩を始めた二人を冷めた目で見ていると、木っ端微塵に大破した扉のあった所からひょっこりと、紙袋片手にアイデンさんが顔を出した。
そしてアイデンさんは部屋の隅に転がっている扉と光る何かをぶつけ合っているナパスさんとアルさんを交互に見て、不思議そう顔でミネルスさんを見た。
「ラグーンに菓子を届けに来たのだが………この状況は一体……」
アイデンさんがチラリと怒鳴りあっている二人を横目に聞くとミネルスさんはニコリと笑う。
「ナパスがラグーン君に毒盛ってそれをアルギスが誰か、大方そこで顔青くしている侍女に聞いて激怒してまぁ、ご覧の状態です」
ミネルスさんの背景に怒号が飛び交う事態にも関わらず笑顔でした説明にアイデンさんはびきびきと額に青筋を立てはじめた。
「ナパスが?毒を………、ほぉ………? 」
アイデンさん恐くなっちゃった、と呑気に見ている中ミネルスさんが困った笑みを浮かべて制止をかけた。
「ラグーン君は大丈夫なのでそんな怒らないでください、貴方までおかしくなったらどうするんですか」
ミネルスさんの言葉にハッとしたアイデンさんは僕を見てほっと胸を撫で下ろした。
と思った瞬間、真剣な顔のアイデンさんに詰め寄られ、肩を掴まれる。
「………そうか、何か体に異常は? 体調は? 気持ち悪いとかお腹が痛いとかはないか? 」
「ちょ、近い近い近い、大丈夫だよ」
「どうやらこの子に毒物は効かないようですよ、……ところで、何故毒が効かないんですか? 」
苦笑しながら言ったミネルスさんに同意するようにアイデンさんの視線が僕に向く。
「……僕は汚れたエネルギーを元に生き返った死体なわけで、基本的な事は生きてる人と変わらないけどほとんど死体と同じらしいんだよね、死体だから子孫を残すことができない代わりに元から死んでいるから毒とか、体を弱らせたり死滅させるものは効かないよ、後アイデンさん、僕お腹空いたからそのお菓子食べたいな」
最後まで一息に言った僕はアイデンの持っている紙袋に興味が行く、だがミネルスさんがそれを遮るように手をだす。
「死人がいくら毒浴びたって意味ないのと一緒と言うことですね、ついでに今丁度お昼時ですし、アルギス………」
そう言ってナパスさんに殴りかかるアルさんを見たミネルスさんを笑顔でみると次にアイデンさんの方へと顔を動かす。
「は、駄目ですね、丁度アイデンも入ることですしラグーン君、良かったら食堂に連れていって貰いなさい、悪いですがアイデン、頼んでも良いですか? 」
食堂? ん? アイデンさんと?
「でも僕お菓子も食べた「ラグーンよ」ん? 」
甘いものが食べたいとお菓子を要求しようとすると、笑顔のアイデンさんと目が合う。
「育ち盛りの子供がお昼にお菓子だけなんて体に悪いだろう? 」
「……そうだね」
栄養不足になるね、うん? 死体に栄養もくそもない気が……。
おうふ、アイデンさん屈託のない笑顔。
「ならばアルギスではなく今日あったばかりの俺で悪いが、共にランチを食べに行こうではないか」
ほほう、でもなー。
「アルさんほっといてもいいの? 」
あそこでナパスさんとなんかやってるけど?、とアルさん達を見るがアイデンさんは苦笑いをして首をふる。
「あそこの馬鹿二人はミネルスに任せておけば大丈夫だ」
「私に任されても困るんですがね………」
ミネルスさんが苦情を漏らすなか僕は腕を組んで少し悩む。
ぎゅるる~。
あ、お腹鳴った。
「……む」
やだ、恥ずかしい……。
「さあ、ラグーン」
若干耳を熱くしていると、笑みを更に崩れさせたアイデンさんが立ち上がり、僕に左手をだす。
これは、手を取れと言うことか……。
良く見ればアイデンさんの耳が赤い……気がする。
「よければ……エスコートをさせて貰っても良いだろうか? 」
エスコート……手を繋ぐ、まぁそれくらいなら。
「それじゃあ、よろしくお願いします」
アイデンさんの剣ダコのついたゴツい手を取り、にへらと笑った僕は立ち上がる。そしてアイデンさんに導かれながら僕は部屋を後にした。
※※※
廊下で二人を見送ったミネルスは未だ下らない争いをしている二人を見る。
飛び交う火球、飛び交う部下たちの悲鳴、そして元凶の二人の怒鳴り声。
後で損害賠償を請求しておきましょうか、主にナパスに。
「さて、私も仕事に戻りますかね」
踵を返して部屋を出てラグーン達とは逆の方向の廊下へと足を向けた。
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