生産チートの流され魔王ののんびり流されライフ

おげんや豆腐

文字の大きさ
88 / 183
六章 変化

やっぱり変態だこの人

しおりを挟む
わしゃわしゃとアルさんの固い髪の毛洗う。


広い、固い、と効率の悪い背中を洗う、背中や首筋にいくつもあるうっすらとした古傷、興味本位に撫でてみたら案外つるつるしてました。


人が一生懸命洗っている姿をにやにやと見ていたアルさんには背中に張り手を食らわして現在湯船の中。


アルさんの膝の上にのっかり向かい合っております。

一緒にお風呂、実はこれ初めてではなくいつもは仕事で遅めに帰ってくるアルさんを待たず一人で入るが、こうして早く帰ってきたときには強制的に共風呂を開始する。


初めの頃は盛大に抵抗したけど結局力業でここに収まってるのが定着しちゃった……そんな状況に慣れてる自分がいるけど、まぁ嫌じゃないしいいや。


こっそり僕の目の前には僕のぶにぶにお腹に手をまわしながらお酒を瓶に口つけてラッパ飲みしているおっさん


「なんで風呂で酒飲んでるのアルさん」

酔って潰れて溺れるよ。


「ん? んなもん俺の勝手だろ」

「まあ、そうだけど………酔わないよう気をつけてね」

僕は浮いてるバラを一つ手に取って眺める。


「たかだか酒の一本や二本で酔わねえよ なんならラグも飲むか?ほれ」

いやほれってお酒渡すけどあんたね…………。 


「コップないじゃん」

「そのまんまぐいっとだろ、ほれ飲めっ、そして潰れろ」

「あけすけ……全く」

アルさんにせっつかれるまま瓶を渡されるけど、これなんのお酒?

……恐る恐る瓶の口をくわえてそのままくいっと上にかたむけた。



ふむ………む。


爽やかさな甘さの後に喉を通る熱いものが通るきつい感覚は………多分アルコールだねーー当たり前か。

ん?、まって僕まだ未成年、あと四、五年は子供………。


「うまいだろ? 」

え~? うまいかうまくないかって言われたら……。


「美味しいけどちょっとアルコールきついかな~~、所でこれなに?」 

ちょっと喉に残るよこれ。


「テキーラだぞ? 」

…………度数四十パーセント?


そして僕が見てる目の前でごくごくと飲んでいくアルさんに僕はお風呂に入ってるにも関わらず肝が冷える。


え? 今の感覚だとあれなんにも割られてないロックどころかストレートだよね?


「………大丈夫?」

「ん? なにがだ?」

なにがだって……うーん。


と僕が悩んでいると突然、瓶を持ってないほうの手が僕の首筋に回り込み引き寄せられる、頬が胸板にぺたっとして体温が直に感じ、心臓の鼓動が耳に届いた………。


突然どうしたよこの人………。


ほとんど動けない僕の頭を撫でながらアルさんはニヤリと笑う。

「それにしても、これ飲んでけろっとしてるって事はラグは案外強いのかもな? もっと飲むか?」

「遠慮しとく」

風呂場でそんなお酒飲んで溺れたくないしね。


にしても、アルさんの撫で方最近上手くなってる気がする………。

なんか安心する、気がする………。


「なんだよつれねえなあ」

機嫌良さそうな声でいわれても説得力ないよ……。


「んで、僕もう離れてもいい? 」

ギュっと抱き締められて、厚い胸板にほっぺたが当たるこの体制案外きついんだよ。


「ダメだ」

機嫌よく言ったアルさんは瓶を湯船の縁におくとそのまま両腕で僕を胸に閉じ込める。


「熱い……」

お湯×体温高いアルさんのセットはきついよ、サウナかなこれ。


「ククッ、我慢しろ我慢」

耳元に口を寄せて言ったアルさんはぎゅっと僕を抱き締める。

苦しくないんだけど…………なにこのシチュエーション。


目を白黒させている僕を他所にアルさんはそのままの体制で言葉を続ける。

「なぁラグ」

「なにさ」

「ラグは俺の事好きか?」

「…………好きだと思うよ」

嫌いだったら全力で逃げてるだろうね。


「そうか」

短い返事と共ににんまりと満足げに笑ったアルさんは顔を離すと僕の背中に手を回す。


「ん?」

「んじゃあこうされても嫌か? 」

その言葉と共にアルさんの顔が近づいてくる。

額にに柔らかい感触と共に感じるリップ音………、そして頭から順に目元、鼻、そして首もとに顔をうずめた。


そして首から一度顔を離したアルさんはニヤリと笑った

「………どうだ」

「どうだ、ていつも強引にされてるから嫌ではないよ」

唇でロングタイムよりは嫌ではない。


渋々と僕が答えるとアルさんは頭をポリポリとかき目を逸らした。、

「いやな、半年お前といるが……なんつーか待ちの体制に入ってても一向にお前が堕ちてこないからな、ある程度……攻めてみた」

「堕ちるってなによ」

「俺に惚れてデロッデロに甘やかされる事だ」

「………無いな」

うん、あり得ない………。


「……なんだと?」

僕がぼそりと呟いた言葉を聞き取ったアルさんはぴくりとこめかみを動かしたかと思えば真顔になる。



「そもそも僕に出てくる感情そこまで豊かじゃないし、甘やかすなんて事されるのは気分によるけど正直、ちょっと逆に嫌だな~」

「………そうか?」

「僕が甘えたいときに甘やかしてくれるのは有り難いけど一人になりたいときにそんな事されたらただ普通にうざいじゃん?」

うざいのは嫌いだよ。


「ああ………俺の事は嫌いではないんだな? 」

「嫌いだったらこんな体制になってないしそれ以前に好きでもない人に抱っこされたり一緒に寝たりなんてしないよ」

嫌いな人はとことん嫌うからね僕、アルさん嫌いだったら影使ってで遠い所に逃げてる。


「そう……か? 」

だからそんななさけない顔しないでよ、らしくない。

眉にしわを寄せ、顔に不安という事がありありと書いてあるアルさんに口を尖らせる。


「そうだって言ってんでしょ、結婚とかどうのは良くわからんけどまぁ、いいかなとか思ってるし」

この人と暮らすのに違和感無いから、と鼻息荒くして言えば、真顔だったアルさんはぱっ、と破顔する。



「………ありがとな」

「ん? 」

首を傾げた瞬間、湯船を大きく溢れさせながらを乗り出したアルさんに僕は抱き締められていた。



そして耳元に感じる吐息に少しぞくぞくとしていると、今まで聞いたことのない優しい声でアルさんは言う。


「ラグが、嫌じゃないなら手加減はしねえ、頑張ってラグを幸せにするからな、………覚悟しろよ? お前がちゃんと堕ちてきたら、手加減も無しに抱き潰して」

腹に響く低い、低い声に体全体が痺れる。


う、うー?


「そこまでがんばんなくてもイイカナー?」

「いいや? 言っただろ? 攻めるって、お前との距離を考えながら遠慮なくやらせてもらうぜぇ~?」

笑顔なのに目がギラギラして怖いってどゆこと??。


「え? てこら! 」

若干不安になった撲だがそんな気持ちはすぐに吹き飛ぶ


「んー? 」

アルさんの間延びした声に意識行ってたか気がつかなかったけどふと我に返ればおしりに感じるゴツゴツとした手の感触。


「人の尻さわるな変態!! 」

「誉め言葉か~? やわらけぇ」

「やわらけぇなじゃないよじじい!! 」

慌ててアルさんの手を掴んで引き上げるが、その手が今度は撲の出てもない乳首に向かおうとするのを全力で止める。


「なんだよ~、ケチケチせずに触らせろよ~」

んなにまにました顔で言うな変態!!。


「黙れ変態! 」

いつも通りに変態親父に戻ったアルさんに僕の怒る声がお風呂場に響いた。






しおりを挟む
感想 181

あなたにおすすめの小説

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新 Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新 プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!

穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜

春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、 癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!? トラブルを避ける為、夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)。 彼は見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい穏健派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!? 
他にも幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良だけど面倒見のいい悪友ワーウルフ(同級生)まで……なぜか異種族イケメンたちが次々と接近してきて―― 運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない! 恋愛感情もまだわからない! 
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。 個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!? 
甘くて可笑しい、そして時々執着も見え隠れする 愛され体質な主人公の青春ファンタジー学園BLラブコメディ! 月、水、金、日曜日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新) 基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!

ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。 「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」 なんだか義兄の様子がおかしいのですが…? このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ! ファンタジーラブコメBLです。 平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります。   ※(2025/4/20)第一章終わりました。少しお休みして、プロットが出来上がりましたらまた再開しますね。お付き合い頂き、本当にありがとうございました! えちち話(セルフ二次創作)も反応ありがとうございます。少しお休みするのもあるので、このまま読めるようにしておきますね。   ※♡、ブクマ、エールありがとうございます!すごく嬉しいです! ※表紙作りました!絵は描いた。ロゴをスコシプラス様に作って頂きました。可愛すぎてにこにこです♡ 【登場人物】 攻→ヴィルヘルム 完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが… 受→レイナード 和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている

迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。 読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)  魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。  ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。  それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。  それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。  勘弁してほしい。  僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦

雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、 隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。 しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです… オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が なかたのでした。 本当の花嫁じゃない。 だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、 だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という お話です。よろしくお願いします<(_ _)>

異世界スローライフ希望なのに、女神の過保護が止まらない

葉泪秋
ファンタジー
HOTランキング1位感謝です!(2/3) 「小説家になろう」日間ランキング最高11位!(ハイファンタジー) ブラック企業で過労死した俺、佐久間遼。 神様に願ったのは、ただ「異世界で、畑でも耕しながらのんびり暮らしたい」ということだけ。 そうして手に入れた、辺境の村での穏やかな日々。現状に満足し、今度こそは平穏なスローライフを……と思っていたのだが、俺の妙なスキルと前世の社畜根性が、そうはさせない。 ふとした善意で枯れた井戸を直したことから、堅物の騎士団長やら、過保護な女神やらに目をつけられることになる。 早く穏やかに暮らしたい。 俺は今日も、規格外に育った野菜を手に、皆の姿を眺めている。 【毎日18:00更新】 ※表紙画像はAIを使用しています

処理中です...