生産チートの流され魔王ののんびり流されライフ

おげんや豆腐

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七章 欠片

仕方ない

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「用件だけ聞いてやろう………だれに命令された? 」


 突然の事態にも関わらず冷静な僕……いや驚きも一周回れば落ち着くんだけどさ、アイデンさんはそれ以上に落ちついた………というより氷点下いくような底冷えする声を発して周りへ向けて視線を送る。



すると一番近くにいた鎧の人が一歩前にでると僕に向けて剣の切っ先を当てる。


「……正気に戻ってください大将軍、大将軍ともあろうお方がそのような魔族風……」

「誰に……剣を向けている? 」

最後の言葉を言いかけた兵士だけど、言いきる前に音もなく兵士さんの前に動いたアイデンさんがズンと彼の腹に拳を入れ鈍い音が響き渡る。


そして一歩、アイデンさんが後ろに下がると兵士さんは力無くその場に崩れ落ちた。

アイデンさんは地に伏している人など目もくれず周りを見回すと口元だけを歪める。



「誰がそんな事を言えと言った? 一分やろう、答えてくれ」

普通の、いつもと変わらない口調と声……のはずなのに寒気の走るような、オーラ、圧を纏うアイデンさんに兵士さん達がだしろぐ。



何も喋らない、喋れない彼らにアイデンさんは口元を歪めたまま小首を傾げる。


「……答えにくかったか? なら言いやすいように噛み砕いてやろう、……お前らに命令をした者はだれだ? 当主か? それとも跡継ぎのコルロイ? さぁ、後30秒やろう……答えてくれ」

腕を組みふてぶてしく言い放ったアイデンさん、優しい口調……されど反論を許さない絶対的な言葉にに兵士さん達は更に数歩後ずさる。


そんな彼らを一通り眺めたアイデンさんはつまらなそう口を歪ませる。


「…………腑抜けどもめ」

「……アイデンさん? 」

「あぁすまないラグーン、早く帰ろうな」

にこりと笑いながらアイデンさんが振り返り様僕に優しく微笑みかけるが、突然その顔が憤怒に染まる。


「ラグーン!! 」

「え? 」

間抜けな声出した所で背中から熱気が強くなってくる……あかん。



振り返るよりも先に反射的に横に飛び退けば僕のいた場所を火の塊が通過する。


「おおう……」

その地面に落ちて燃えている火の塊をまじまじとみていると上から舌打ち………。 


あの人もあの人で恐ろしい……。

ぽすっと、バランスを崩しながらも地面に着地し姿勢を正す。


「………危ないねぇ」

「チッ……!! 」

屋根の上でまた杖の先を輝かせる女性を見て流石に僕は危機感を覚える。


これ、反撃したほうが良くないかな、……良いよね?


冷たい汗を背中に流しながらも僕は背中に翼を造りだしポケットの影に手を突っ込む。

対人戦なんて物騒な事知らずの現代人の僕にはきついかも知れないけれど……。


「やるかぁ………」

なるべく殺さないようにしよ………と気を抜くようにため息をつけばその言葉を聞き取ったのか鎧の人達が一斉に剣を構えた。


すっ、と僕が後ろ手にダガーを取り出すと後ろからメキャッと金属が折れる音、そしてすぐにまたメキャリと音がした。


「その必要はない」

どしゃりと兵士が倒れる音に体ごと振り返れば、拳と拳を合わせにこにこと笑っているアイデンさん……と足元に腹や顔の辺りの甲冑が変形させて倒れている兵士さん達……。


「その通りですマスター」

静かな言葉が近くから聞こえたと思えば今度は夕日に照らされている建物の影からアリムさん現れた。


僕の前まで歩いてきたアリムさんはかしゃりと膝を地面につける。




「マスター……魔王様に毒あるもの害なすものはこの私が全て、排除いたします」

アリムさんの言葉に頭の中で一つ、スイッチが押され、やる気が出る。

合わせてアイデンさんもにたりと黒く笑う。

「そうだな、一分もあれば充分だ……君はそこで待っていてくれ」

いや、あの。


「僕も戦いたいんだけど………」

「「駄目だ!「です! 」」」

声ハモりやがった。

しかも二人同時にこっちみないでおくれ 

いやでも。


「どうせなら僕もやりたいからね、……上の人やる」

「あ、おい! ラグーン!! 」

アイデンさんから静止の声がかかるけど完全に無視して僕は空に浮かび上がった。




目の前には屋根の前で僕を睨み付ける女性が杖の先を僕に向ける。




さぁ………戦闘開始だ。






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