生産チートの流され魔王ののんびり流されライフ

おげんや豆腐

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龍の国と死者の番

龍の国からの迎え 【前】

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のんびりと過ごしていれば1日とはあっと言う間には過ぎるもの。
夜がきて、いつも通り寝て、ちょっと前まで寝ていた所をミネルスさんにアルさんが叩き起こされた。


急いで手短に準備を済ませて城の広い中庭で待機して少し、来たようです。


「……なにあれぇ」
「龍でしょうね」
「ドラゴンだな」
広いお城の中庭、朝日をバックにだんだんと大きく、近づいてくる黒い影を眩しい太陽に目を細め思わず呟く僕と、それに言葉を反す王様たち。




僕の右隣であくびしてるアルさん、左隣で僕の頭を撫でるアイデンさん。

笑顔を顔に貼り付けて書類とにらめっこしてるミネルスさんと目の隈がアンビリーバボーな王様。





寝ぼけてる頭で回りを見て、最後に空を見上げて大きな黒い影だったのが綺麗な青い色だと分かり、見上げてギリギ
リ見えるドラゴンが飛ばされそうな風を翼でゆっくりと降りてくる。


「……ん?」
「どした?」
「いや、足のあれなにかな~って」
でかいドラゴンが来ただけでもしばらく放心するものなんだけど寝起きで思考がゆっくりしてるからか、のんびりとドラゴン全体を見て、金や赤の模様が綺麗な白い煌びやかな白い建物に目がいく。


「ん? あぁ、あれはな……なんだあれ」
「お前が答えられなくてどうする馬鹿者め」
「あだっ」
訝しむアルさんに綺麗なチョップを入れた呆れ顔の王様はため息をついて、小屋を見る。


「あれは……見てのとおり龍が人を運ぶ空飛ぶ馬車だ、龍車とでも覚えておけ」
「へえ~」
「存在もプライドも高い龍がわざわざ誰かを運ぶなんてよっぽどなんだが……悩む必要はないな 」
「ラグーン!!」
「ん?」
ドラゴンが地面に降りた瞬間、舞う砂煙を跳ねのけて勢いよくドアが開き現れたのは龍王様もとい笑顔のルドレウスさんだった。
空飛ぶドラゴンで少しどよめいていた城の人達がルドレウスさんの登場で一気に静まり返る。


「ラグーン!! ラグーン!! 会いたかった! 」
「……」
「会いたかった! 会いたかったぞ! 」
大きな体と大きな角が特徴のルドレウスさんは少し前に見た時と似た、とてもキラキラと派手すぎない綺麗な格好で、とても楽しそうに笑顔でこちらにやってきた。


「……わぁお」
「兄を前に他人を見るとは悲しいじゃあないか!! 」
「あわっ? 」
大きな声に体が震える。


手を大きく広げ王様が赤く光るマントをゆっくりなびかせて優雅な足取りでこちらに歩いてくるルドレウスさんに僕は慄いた。
コツコツと石床に響く靴音が静まり返る中庭に響きそれ以上に響く声をルドレウスさんは出した。


「約束の時間よりは数刻程早いが妻と離れる時間は最小限にしたいのだ、すまんなセンブレル王よ! それはそうと、ラグーン!! 」
「は、はい?」
数歩先の距離に止まったルドレウスさんはとても威圧感のある貫禄を纏いながら僕を見る。

「其方のそのシンプルなデザインと機能性を重視した纏いやすい服、とても似合っているな」
「ごめんなさい……これ寝巻です 」
「なに?! 何故その姿で外に出ている!! 」
「……えーと」
着替える時間がなかったんだけど……。



「風邪を引いてはいかん! 今後は控えてくれるとありがたい」
「いや、んんん……、ん? アルさん?」
「……なんでもねえ」
腰に回るアルさんの腕にちらりとアルさんの顔を伺ってみると、少し不機嫌そうなアルさんがルドレウスさんをにらんでいる。

「ラグーン!!」
眉間の皺がすごいアルさんを見ていたら耳に響く声にびっくりして慌てて前を見ればこちらもまた不機嫌そうなルドレウスさんが腕を組んで眉間に皺を寄せていた。


「兄である我に言うことがあるだろう!!」
ええ……んん?


「なんだこいつ」
「……今の戯言は聞かなかった事にしよう、さあ、ラグーン!! この場この時に最適な言葉がある!! さあ!!」 
僕の心の代弁をしてくれたアルさんの評価が少し上がったは良いものの、龍王様の顔はとても怖い。
え……これは、何が正解なのだろうか。


え……と、今、早朝。

そして、目の前には龍王様、怖い顔でこちらをみている。


え、分からない。




「あ、おはようございます? 」
「ああおはよう!! その言葉を待っていたのだ、よい朝だな! 」
「あ、はい 」
「だが! 他人行儀なのはいけない 」
「へ? 」
「なぜなら我らは兄弟なのだから! もっと! 気楽に! フレンドリーに接するがよい! 我が許す!!」
「うわあ……」
胸を張って言い切るルドレウスさんに正直……引いた。

「うわあとはなんだ?! だが、気安いから許す!!」
「……アルさぁん、反応に困るよどうしよう」
「なんだと!?」
こういった手合いの人は直接関わらず数メートル離れて一モブとして聞いているのが一番楽しいのよ。
直接ぶつけられるのは妄想の中ではいいぇどリアルでこれは、嫌じゃないけど嫌。


「だあ!! うるっせえなてめえはよ!! 角折ってやろうかあ!?」
「はっ! その口焼いて開けぬようにしてやろうか小童が!! 」
「ラグが怖がってんだよ静かにしろや!!」
「貴様も騒がしいのだがなあ!? 喋れぬ体にしてやろうか!!」
「ああ””?!」
……喧嘩しないで欲しいなあ。

助けを求める相手を間違えた……?

「いささか遊びが過ぎるのではないか龍王よ、アルギスお前はあっち行ってろ」
威厳と貫禄と大きさと権力、どれもが完璧な人に面と向かって喋るには僕のコミュ力では迫力がありすぎて太刀打ちできない。
それに慣れるにはあまり触れあってもないから正直、困ってしまう。


半分また意識を飛ばしそうになりかけた所で王様が仲裁に入ってくれた、だけどちょっと王様が怖い。



「こちらの準備が済んでいないのは貴公らが予定より大幅に早く到着したからであって、こちらに不手際は一切無いという認識でいいだろうか」
「貴様!! 人間が陛下に何て口の聞き方をする!!」
「こちらの陣地での粗野なふるまいに対する正当な返し見受ける、悪いがこちらも万能ではないのでな、尊き龍相手だが……少々手荒にもなる」
遠くの蒼い龍の咆哮を意に介さず王様はまっすぐとルドレウスさんを見て言った。





「……ふむ」
王様もルドレウスさんも怖い。




……どうしようかなあ。








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